続き…
『ただいまぁ〜』
《ルナが楽しかった》っといわんばかりに
機嫌よく帰ってきた
『おかえり、ルナ』
私はまたルナから質問攻めにあわないよう
敢えて何も聞かなかった
するとルナが
『リナ聞いて。さっき帰ってくる途中に
茶々君に会ったんだけどね』
『茶々君て猫神社の社務所に居た
茶トラの茶々丸君の事?』
『そう、その茶々君がなんと
ミーコさんのお兄さんの友達なんだって!
ミーコさん、いつも自分の事は何も言わないから
知らなかったの。』
『へぇ~、そうなんだぁ~。
で、その茶々丸君がどうしたの?』
『うん、もしかしたらミーコさんの
元気がない理由を知ってるみたいなの。』
『ふ…ふ〜ん、そうなんだぁ。
でもね、ルナ…』
『まだ詳しくは聞いてないけど、
明日ゆっくりと問い詰め…じゃなくて
お話しして教えて頂く予定なのよ。にゃほほ』と
何か笑ってごまかした感じだけど
《茶々丸君、うちのルナが
ご迷惑をお掛けしてごめんね。
元に戻ったら猫の大好物〔にゃんスティック〕を
あげるから、許してね》と
私は心の中で茶々丸に謝った。
『ねぇ、お腹空いたから
そろそろご飯ちょうだい』
ルナはお水を飲んだあと
いつもの定位置に行き
ちょこんと行儀よくおすわりして
私が用意するのを待っていた
『えっ?もうそんな時間?』
窓のほうを見ると
いつの間にか外は薄暗くなっていた…
『ちょっと待っててね。すぐ用意するから』
《はぁ~、今日も1日
何も無かったなぁ〜。あと22日しか無いのに…
まぁ、人でも猫でも困ってる事が無いのは
良い事なのかも知れないけど…》
そんな事を考えながら
ルナと自分のご飯の用意をした。
『ごちそうさま〜』
私とルナが夕飯を食べ終わると
ルナは毛繕いを
私は食器の後片付けをしていると
外から猫同士がケンカをしてる声が聞こえた
『えっ?なに?ケンカ?縄張り争いとか?
ルナ?見に言ったらダメよ!…
って、ルナ?!』
ルナはいつの間にかベランダの外に出ていて
『大丈夫、遠くから見てるだけだから〜』と
ケンカ中の猫達のほうへと行った…
確かに離れてはいるけど、近いよ、ルナ!
ルナはケンカ中の猫達が居る場所から
一番近い電信柱の後に隠れていた…
〔◯◯は見た!〕みたいなポーズで!