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にゃんこのお願い叶えます  作者: 巴菜
今日の運勢【Tower(逆位置)】
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リナの衝撃的な出来事

この物語は

愛猫の黒猫ルナの【幻の金の缶詰】を食べた事で

擬人猫となった飼い主のリナ


リナは【元の姿に戻る為】

ルナは【幻の金の缶詰を再度もらう為】


会場の通称《猫神社》の猫神様から

ある条件を出され期限までに

完了すれば願いを叶えてもらえる事に…

1人(?)と一匹の奮闘記です


(一人称は)

リナ→私、ルナ→あたし


『おはよう、ルナ』



私が飼い猫ルナに向かって言いながら


テーブルにお気に入りのクロスをひき

趣味で始めたタロットを箱から取り出すと


ルナがテーブルの上に乗り

ちょこんと前足を揃えて

私の前にお座り


私は

ルナの視線を感じながら


クロスの上に置いたタロットカードを

よーく混ぜ

カットしてから

1つの山にまとめると

ルナがタロットカードの上に

左手(左前脚?)をのせ

口元を見ると

モゴモゴと口元が動いてる


ルナのいつもの儀式

(なんでなのか理由がしりたい)


それが終わると

タロットカードを

扇状に広げ

その中から1枚を選んで占う


『今日の運勢は?』

今朝はルナと私が一緒のカードを

選んだ

タロットカードをめくると


【Tower(逆位置)】


『Towerの逆位置かぁ…

え〜と意味は確か


【衝撃的な出来事】が

これから起こるって事かなぁ


何が起こるんだろうね?』


私はルナの方を見ながら言うと

タロットを見ながら

何だか考え事をしてるようにみえた


『ルナごはんにするよ?』


私はルナに声をかけ

キッチンに行き

朝食の準備を始めた


私は冷蔵庫を開け

マヨネーズとハムと卵を取り出し

缶詰を出そうとして

ふと棚を見ると買った覚えの無い

キラキラ光る缶詰があった


なのに自分の意思と関係なく

手に取り

[その缶詰]を使って

ハムとツナマヨのサンドイッチとオムレツを作り……………



『うん、美味しかった。ごちそうさま』


私はいつも通りに朝食を食べ終えても

まだルナはタロットカードとにらめっこ



『ルナ?何してるの?ご飯いらないの?』


私がルナにもう一度声をかけると

どこからか



『ちょっと考え事してたの。

ご飯はいるわよ。』 


どこからから可愛いらしい女の子の声が聞こえてきた


『?』(隣の部屋に誰か引っ越して

きたのかなぁ?)


私はルナのほうを見ると

ルナのまん丸い大きな目が

さらに大きくなったまま固まっていた


『あなた、だれ?

見た目も匂いもリナに似てるけど…』


ルナはリナの周りの匂いを嗅ぎなが

ぐるぐる回り

リナの顔や身体を見てると


視界にキラッと光る【何か】が

ルナの目に入った


《もしかして…》


テーブルの上や棚の中、

ルナのおもちゃ箱の中やベッドの下を探し始め


…数分後


『ない、ない。

あたしの金の缶詰が

ない!』


『どこいったのよ〜。』


ルナは私の前まで来ると


『ちょっと、あなた!

あたしの金の缶詰

どこやったのよ?

どこの誰だか知らないけどね

あれはあたしが優勝してもらったものなのよ!

返しなさいよ!シャーッ』


そう言うとルナは自慢の黒毛を逆立て、

身体を弓なりに反らし

尻尾をパタパタと床を叩いた


私には絶対に怒った事のないルナが

今すごい剣幕で怒ってる


しかも言葉も喋ってる(鳴いてる)とか

(そう聞こえてる)じゃなく

ハッキリ(ちょっと舌足らずだけど)

人間の言葉で私に怒ってる


さっき聞こえた声もお隣さんじゃなく

ルナの声?



『まさかねw』


あっ!そっか!

これは夢の中の出来事ね

な〜んだ、そっか。良かった。

じゃなかったらルナが私に威嚇なんてするわけ……


『痛ッ』

立ち上がろうとして

テーブルの脚に足の小指をぶつけ


ふと、部屋の片隅に置いてある鏡に

映った自分の姿を見て

驚愕した


そこには擬人化した猫がこちらを見ていた。


『えっ?なに?ネコ?…人間?

私はネコ?…』


私の頭の中はパニックと疑問符でいっぱいになった


鏡に映った茶色と白の縞の長いシッポを見て


《まさか…ねぇ》苦笑しながら

私は身体を軽く捻って腰周りを見ると

鏡に映る擬人猫と同じ柄の

フワフワの長いシッポがあった


『ちょっと、あなた?なに鏡で遊んでるのよ?』


私の様子を見ていたルナが

尻尾をパタパタさせながら

話しかけてきたが


私が暫く呆然と俯いていると


『ちょっと、あなた?聞いてるの?さっきから鏡ばっかり見て。自分に見惚れていないで、早く返しなさいよ!』



『えっ?もしかして、

さっきから喋ってるのって…ルナ?

なわけないよねw』


『あたし以外に誰が居るのよ?

リナはいつの間にか居なくなっちゃったし…』



『えっ?リナは私だけど!?

てか、そもそも

何で私にシッポがあるの?

何で顔が猫になってるの?

ねぇ、何で?何で?』

 

私の質問に答えるかのように


『なに、当たり前の事を言ってるのよ。あなた猫なんだから

シッポがあるのも顔が猫なのも

当たり前じゃない!

で、名前はリナと同じなのね?!』


《ハァ〜》

ルナは大きなため息をついた



さらに【ハテナマーク】が大きくなった


《だから、何で私が猫になってるのよ〜!!》

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