異能と桜3(幼馴染的にはついてくる一択ですね。)
確認はしておりますが、不自然な点などあるかもしれません...ご容赦ください...
――翌日。
登校してすぐ、教室で、昨日できたこっちでの友人、空知涼が声をかけてきた。
「よっ!てか、昨日。おまえ帰るの早すぎだろー。いろいろ聞こうと思って途中まで一緒に帰ろうとしたのに、誘おうとしたらもういないって知って驚いたぞ。それとも、転校してすぐだし、何か用事でもあったか?」
「まあ、用事と言えば用事かな。」
昨日のあの出来事は、あんまり口にしないほうがいいだろう。人をあまり無駄に混乱させるものではない。
「まあ、引っ越してすぐ忙しいのは、どこも同じか。まあ、また今度色々聞かせてくれな!」
「ああ。」
そうこうするうちに、HRの開始を告げるチャイムが鳴った。
担任の先生が入ってくる。
「では、HRを始める前に、連続にはなっちゃうけど、今日も転校生が来るの。入ってきて。」
先生がそう告げると、ガラガラッと、元気よく扉が開かれ、教壇の前に元気な女の子が現れた。
その可愛さに、クラスメイトは歓喜の声をあげている。ってか、、、
「初めまして!南美奈です!よろしくお願いしまーーすっ!!」
「なんで美奈がここにいぃぃぃい?!?!」
あまりの衝撃に思わず声をあげた。
それに気づいて美奈はこう返答する。
「それはだって、、、幼馴染的にはついてくる一択ですから。」
そう。こいつ、南美奈は、俺の幼馴染である。
―――――――――――――――
昼休み、俺は授業終了後すぐに美奈のもとへ向かった。あの後、美奈はその可愛さと活発さから、俺が近寄れないほど多くのクラスメイトに囲まれていた。そのため、昼休みこそは!とこうして授業終了後すぐに美奈のもとへ訪れたのだ。美奈は俺の来訪にすぐに気づき、声をかけてくる。
「しゅんくん、どうしたの?」
「どうしたもこうしたもない!!いったいなぜこんなところにいるんだ?美奈」
彼女は俺のもと住んでいた町に住む幼馴染。だったが、どうしてわざわざこんなところに転校してきたんだ?
「だって、しゅんくんが引っ越したらおはようって起こしに来てくれなくなるじゃん。そんなの寂しいよう...」
「そんなことのためにここへ来たのか。」
「そんなこととは何ですか!!私にとっては、とおおおおおおおおおおおっても、大事なことです。」
すくなくとも、わざわざ引っ越してくるようなものじゃないだろ、、、
「朝が弱いだけなら、アラームでもセットすればいいじゃないか。わざわざついてこなくても、、、」
すると、美奈は、「ううん、、、」と考え込んだ後、まっすぐこちらを見据えてこう言った。
「幼馴染的にはついてくる一択ですね。」
、、、何を考えているんだろうか。
でも、来てしまったものはどうしようもない。向こうで決まったことに、口を出せる立場でもないだろう、、、いや流石にこれは口を出せるのでは?
まあ、出したところで無駄だろうが。こういう時の行動力は、美奈の右に出るものはいないだろう。
「はあ。まあ、美奈がここに住むことはわかった。ただ、住むところはどうするんだ?」
さすがに決まっているだろうが心配だ。
すると、美奈は、笑顔でこう言った。
「しゅんくんのお母さんとわたしのお母さんに頼んで、しゅんくんの家に住むことにしたの。よろしくねっ?」
「はああああああああああああ?!?!」
昔から親同士の仲がいい仲がいいとは思ていたが、この決定はさすがに想定外だ。
これからどうしたものか、、、
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