異能と桜
確認はしておりますが、不自然な点などあるかもしれません...ご容赦ください...
すると、彼女はとても言いづらそうにしつつも、話し始めた。
「この街の言い伝えには続きがあるんです。」
彼女は続ける。
「この地を人間が奪い取ったあと、この街では、巨大な蛇に、ひとが呑まれるところを見たって人がたくさん現れたらしくて。」
「それって、、、」
「そう。さっきの蛇のことだと思います。でも、初めに蛇が現れた、この地を人間が奪ったときにあらわれたときに、何者かが封印してくれたらしいんです。それからは、今まで平和に暮らせていたんですが...」
「今になって、また現れたと?」
俺は確認するように聞く。
「はい。原因もわからず、また、人がさらわれる被害も出始めています。」
「さっき言ってた、何者かは、誰だったのかわからないのか?」
「それはわかっています。だからこうしてこの街に、異能の使い手の子孫である、あなたをお呼びしたのですから。」
どうしてこの流れで、自分が呼ばれることになったのか、自分の中で微かながら答えが出てて来た気がした。
「かつて蛇を封印し、この街を救ったのは...」
「人間に追い出されたはずの異能の使い手だった。と、言われています。」
「それって、、追い出された俺のご先祖様が、わざわざ追い出されて所の戻ってきて、助けたっていうのか?それに、だったといわれているって、そうだった保証は無いのか?」
「そう思われて当然だと思います。わざわざ追い出した人間たちを助けに戻って来るなんてのは、よほどのお人よしでもないとできないと思います。それと、異能使いだった保証はあるのか、という質問については、ある、と答えてもいいと思います。」
「その理由を聞かせてほしい。」
「はい。それは、その異能使いが、蛇を封印するところを見たという人がいたからです。一度追い出されているので、異能使いも気づかれないようにか、夜遅くに封印の儀をしていたそうです。しかし、たまたまその様子を見つけて、見ていた人が、その話をひろめて、異能使いはこの地の英雄として語り継がれることになった。永桜神社は、その異能使いをまつるために建てられた神社なんですよ。、、、でも、封印されていたはずの蛇は再びさっきのように暴れ始めて、、、」
そんな歴史があったのか。そんなのは今まで、親にも誰にも聞いたことが無かった。
「それで、俺はこれからどうするべきなんだ?」
俺は尋ねる。
「由良くんには、私と協力して、その異能の力を使って、一緒にあの蛇を完全に封印して欲しいんです。」
二章開始です。
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