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異世界転生・転移の文芸・SF・その他関係

異世界転生先は、RPGの名も無き探索者だった

作者: よぎそーと
掲載日:2023/05/04

「あのゲームだよな、ここ」

 耳に入ってくる様々な言葉からそう思った。

 日本にいた頃の記憶に照らし合わせれば、それらはゲームの用語だ。

 国に魔王に怪物の名前。

 全てが一致する。

「転生かあ……」

 おぼえのある単語を口にした。



 前世で良く聞いた言葉である。

 死んで異世界に転生する。

 作り物の物語の中だけの話のはずだった。

 まさか自分がそうなってしまうとは思わなかった。



 そして、ゲームの世界だと確信すると同時に大きなため息を吐く。

 そのゲームの背景となる世界がろくでもない状態だからだ。



 魔王の出現と、それによるはびこる怪物。

 この脅威にされされ、人類社会は滅亡の危機にある。

 ありきたりな設定だ。

 こんな状況がゲーム開始時点の状況になっている。

 プレイヤーはそんな世界で勇者となって世界を救う戦いに身を投じる事になる。



 そんな設定をおぼえてるから、転生者は落胆した。

 自分の生まれた場所が、勇者の誕生地ではないからだ。

 つまり、転生者は勇者ではない。

 それ以外のその他大勢という事になる。



 とはいえ嘆いてばかりもいられない。

 怪物は既に溢れてる。

 対抗しなければ死ぬしかない。

 やむなく転生者は怪物との戦いに身を投じていく事になる。

 勇者では無く、怪物退治を生業とする探索者として。



 怪物が溢れてる世界だ。

 当然これに対抗する仕事が発生する。

 転生者はそれになった。

 他に食っていく方法がなかったから。



 幸い、ゲームの知識をある程度活かす事ができた。

 怪物の特徴や強さ、どの地域に何があるのかなど。

 知っていれば有利になる情報もある。

 それを駆使して、少しでも生きのびられるように頑張った。



 おかげでレベルを早くあげる事ができた。

 ザコ相手なら死ぬことがない程度の強さを身につける。



 問題のない範囲で知ってることを教える事もあった。

 それで怪物退治が円滑になるならその方が良い。

 転生者にかかる負担も減るからだ。



 時には初心者を率いてやり方を教えることもあった。

 新人が生きのびれば戦力になる。

 戦力が増えれば怪物の脅威を退けやすくなる。

 自発的にそういう動きをしてくれる者が増えれば、転生者の負担がその分減る。



 世のため人のためとは言わない。

 己の安全と負担の減少のために転生者は頑張った。

 自分一人だけではなく、他の者への支援や援助を惜しまなかった。

 巡り巡って、自分の負担が減るからだ。



 幸い、勇者も出現し、魔王討伐の旅に出てくれた。

 その話を聞いて、転生者は胸をなで下ろした。

 実際に怪物と向かい合って、その恐ろしさを実感したからだ。

 そこら辺にいる怪物ですら大きな脅威だ。

 これが魔王となったらどうなるのか、想像するのも恐ろしい。



 そんな魔王と戦わずに済んで安心した。

 代わりに頑張ってくれる勇者には感謝しかない。

「がんばってくれ」

 会ったことのない勇者に応援を送る。



 そんな勇者が旅を続ける間、転生者も出来ることをやっていく。

 自分の周辺の安全確保のために怪物をたおし続ける。

 その為の方法を可能な限り伝えていく。



 転生者自身も戦闘を続けていく。

 レベルを上げないと不安だからだ。

 さすがに魔王を倒せる程強くなるつもりはない。

 なれるとも思わない。

 だが、出来る限りレベルは高い方が良い。



 そのおかげで、転生者はレベル23まで上がる事ができた。

 参考までに、魔王を倒すのに必要なレベルが60程度。

 それを考えれば、このレベルはかなり高い。

 一般的な兵士だと、高くてもレベル10程度なのだから。

 その地域では最強と言える。

 勇者ほどではないが、英雄扱いされるほどだ。



 そんな転生者は周辺の怪物をたおし続けて安全を確保する。

 そうしてないと、町や村に怪物が攻めこんでくるからだ。

 それこそゲームのように、次々にやってくる。

 休んでられない。



 それも勇者が魔王をたおすまで、と割り切って踏ん張る。

 怪物はそうなれば消えるはずだから。

 それまでもちこたえれば良い。



 その努力が報われる日が来る。

 勇者が魔王をたおしたというしらせが届く。

 怪物が一斉に消えた事で、それが真実だとわかる。

「やった……」

 これで怪物から解放されると思うと嬉しくなった。



 そんな転生者は、戦後も英雄として地域では尊敬されていく。

 怪物退治の仕事はなくなったが、レベル上昇で上がった能力は重宝した。

 様々な分野の仕事をこなせるだけの下地になったからだ。

 その能力を使って、あちこちで活躍していく事になる。



 残念ながら勇者にはなれなかった転生者である。

 しかし、怪物から町や村を守った英雄として語られる存在にはなった。

「これはこれでいいか」

 世界は救わなかったが、地域を守った。

 それだけでも充分な功績だ。



 そんな英雄は寿命を迎えて死ぬその時まで、平穏に過ごす事ができた。

 周りからの敬意に包まれながら。

気に入ってくれたら、ブックマークと、「いいね」を


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あと、異世界転生・異世界転移のランキングはこちら

知らない人もいるかも知れないので↓


https://yomou.syosetu.com/rank/isekaitop/

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