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設定資料集【第一章】

●登場人物紹介

 倉金(くらがね) 依里花(えりか)

 性別:女

 年齢:17歳

 身長:153センチ

 体型:家であんまり食べさせてもらえないので食が細い

 武器:ナイフ(ドリーマー)


 高校二年生。

 目の下にはくまがあり、猫背気味。

 ネガティブ思考で自分が嫌い。

 基本的に他人からは嫌われていると思っている(というか実際に嫌われてきた)ので、他者と接する際は緊張してどもりがち。

 しかし数少ない親しい相手の前では年相応に甘えたり、頼もしい一面も見せる。


 生粋のいじめられっ子で、光乃宮学園に入る前もいじめられてきた。

 家でも迫害されており、妹の真恋は全てを与えられてきた一方で、依里花は何も与えられなかった。

 同じ部屋で過ごすことすら禁じられ、屋根裏の狭い部屋で一人過ごしている。


 光乃宮学園に入ってから、郁成夢実という親友ができた。

 お守りとして持ち歩いているナイフに付いているストラップは、彼女からの贈り物である。

 しかし二人で駆け落ちしようとした際、夢実に裏切られ情報を売られ、依里花だけが集団暴行を受けることになる。

 それからはいじめがさらに激化し、依里花自身も絶対に誰も信じないと誓うほど心が荒んだ。


 学校に異変が起きた当日、偶然にもカイギョの力を得ようとしていた集堂を殺害。

 能力者として目覚め、カイギョの壊疽に対抗できる力を得る。

 そのことで未来に希望を抱くことができるようになり、令愛とも出会い、前向きに復讐を開始する。

 今も情緒は不安定になりがちだが、以前に比べればかなり明るくはなった。

 しかし「誰も信じない」と誓っておきながら、あっさりと令愛に心を開いた自分を意思の弱い人間だと思っていたりもする。


 自分をいじめたクラスメイトには際限なく残酷になれる。

 一方で、特に恨みの無い人間たちのことは本心から助けたいと思っており、できる限り多くの人間を生存させるために行動する。

 それはそうと、その生存者がクラスメイトの肩を持つようなことがあれば、容赦なく見捨てるのだが。




 仰木(おおぎ) 令愛(れあ)

 性別:女

 身長:160センチ

 年齢:16歳

 体型:最近ちょっとだけ食べ過ぎた

 武器:イージス


 高校二年生。

 メイクをばっちり決め、髪も染めたいわゆる陽キャ(と依里花は思っている)。

 誰にも別け隔てなく優しく接することができて、友達も多い。


 カイギョの壊疽に襲われているところを依里花に助けられて以降、行動を共にする。

 ネガティブ思考な依里花にぐいぐいと迫る積極性を見せるが、それは異常な状況で精神の平静を保つため、彼女に甘えようとしているから。

 幼い頃に両親が離婚しており、父親に育てられた影響か「できるだけ他者に頼らない方がいい」という考えを持つ。

 だが一方で寂しがり屋でもあるようで、本心では甘えたいらしく、その相手として依里花は適任だったらしい。


 友人は多いが、親友と呼べる存在がいないことを気にしているようで、依里花がそういう関係になれないか期待している。

 だがそれは、親しい友人が事あるごとに引っ越したり、違う学校に進学したりして関係が切れてきたせいである。

 彼女はそれを偶然の不幸だと思っていたが、実際は母親である藍子により仕組まれたことだった。

 小学生の頃から現在に至るまで、自分が最も親しいと思ってきた友人は戒世教により作られた存在であると知り、もはや本当に友達と呼べる存在は依里花だけになってしまった。

 もっとも、依里花のことを友達と呼んでしまっていいのか、その関係で満足できるのか本人も迷っているようだが。




 郁成(いくな) 夢実(ゆめみ)

 性別:女

 年齢:17歳

 身長:157センチ

 体型:お腹は出ていないと言い張る


 高校二年生。

 明るく誰とでも仲良くなれる、花のような少女。

 だが依里花と親しくしてしまったため、いじめの対象になってしまった。

 それでも彼女は気丈に振る舞い続け、依里花とも親友として仲を深めていった。


 しかし物語開始の数ヶ月前、依里花と駆け落ちの約束をしていた日に、一人だけ失踪。

 その後、依里花の元に怪しげな写真だけが届くようになる。

 あれほど溺愛していた両親も彼女を心配せずに、依里花を糾弾するようになり、結局は行方知れずのままである。




 ネムシア・アドラーク

 性別:女

 身長:157センチ

 体型:お腹は出ておらぬぞと言い張る


 外見が夢実に酷似した金髪の少女。

 自分のことを“我”と呼ぶ独特の口調で話し、アドラシア王国の女王を名乗る。

 おそらくはカイギョに滅ぼされた他の世界から流れ着いた人間だと思われるが、夢実との関連性は不明。

 なぜか光乃宮学園の関係者を敵視しており、依里花も例外ではない。

 ただ会話をして気にはなっていたのか、ピンチの依里花が視線で助けを求めてきたときは、ちゃんと助けてくれた。

 スキルとは理の異なる魔法を使用する。




 倉金(くらがね) 真恋(まりん)

 性別:女

 年齢:15歳

 身長:171センチ

 体型:常に完璧

 武器:日本刀


 高校一年生。

 依里花の実の妹だが、まったく似ていない。

 運動神経抜群、成績優秀、性格よし、外見も整っており、カリスマ性に溢れあらゆる人間に慕われる完璧超人。

 依里花とは比べ物にならないほど恵まれており、全ての才能を吸いとったと言っても過言ではない。

 剣道の腕は全国レベルで、それに引っ張られた結果なのか、妙に格式張った喋り方をする。

 過去に師事した師匠の影響らしいが、もう少しかわいい喋り方をしたいと悩んではいるようだ。

 また、自分の名前のことも嫌っている。


 親友である麗花と協力して、自力でゾンビを撃破しており、それによって能力者として目覚める。


 人格者である一方で、依里花を家族扱いしないという歪な家庭環境を受け入れ、親に言われるがまま依里花のことは嫌っている。

 一方で、“人格者”である自分と、家族を家族として扱わない“異常者”である自分の矛盾には苦しんでいるようで、両親のいない場所で依里花と対話した結果、少しではあるが打ち解けた。

 それはそうと、依里花は真恋を恨み続けているし、真恋も染み付いた依里花への先入観を完全に払拭できたわけではないのだが。


 また、それ以外にも何か依里花に思うところがあるようで、完璧なように見えて多くのコンプレックスを抱えているようだ。


 親友である麗花から熱心に口説かれており、実は数回唇を奪われている。

 同級生からは公認カップルとして扱われているし、別に真恋も嫌いではないので扱いに困っているらしい。


 二階に移動する最中、白町に胸を撃ち抜かれ、麗花と共に姿を消す。




 日屋見(ひやみ) 麗花(るか)

 性別:女

 年齢:15歳

 身長:172センチ

 体型:真恋と並んでも恥ずかしくない自分でいたい

 武器:篭手ギュゲス


 高校一年生。

 ショートカットのボーイッシュな女子で、いわゆる王子様タイプ。

 男女問わず人気があり、ひっきりなしに告白されるのだが、肝心の本人は真恋以外に一切の興味が無い。

 彼女の世界は真恋を中心に回っており、事あるごとに真恋を口説き、隙あらば唇も奪う。


 二階に移動する最中、真恋が銃弾に撃ち抜かれたことで、共に姿を消す。




 犬塚(いぬづか) 海珠(すぴか)

 性別:女

 年齢:16歳

 身長:162センチ

 体型:スタイルに自信あり

 武器:鞭


 高校二年生。

 集堂や浅沼と一緒に依里花に直接的な暴力を振るっていた人物の一人で、クラスのカースト上位として女子たちを率いていた。

 取り巻きの女子を犠牲にして自分だけトイレに逃げ込んで生存。

 その後、依里花に助けられるも、恩知らずにも裏切りを計ったことで見捨てられる。

 最終的にギィと融合させられた挙げ句に、肉体の主導権を完全に奪われ、犬塚の魂はギィの中で今も苦しみ続けている。




 ギィ

 性別:不明

 年齢:不明

 身長:156センチ(融合後)

 体型:自由に変えられる

 武器:グレイプニル


 依里花が異界と化した学校内で出会った、黒いスライム状の生命体。

 ギィ、グゥと鳴くのでギィと命名された。


 最初こそ依里花に襲いかかったものの、相手の方が強いとわかると急にしおらしくなる。

 その後、ゾンビに襲われてしまったようで、ギィだけを残して他の個体は全滅した。

 命を救われ、さらに“ギィ”という名前を与えてくれた恩があるので、依里花に心からの忠誠を誓っている。

 だが忠誠を誓うと言いながらも、少なからず人間的な欲望も抱いているらしい。


 人間世界には彼女の栄養源となる食料が存在しないため、餓死しかけていた。

 しかし、依里花の手によって犬塚と融合したことで、人間の食料でも栄養補給が可能になり生き延びる。

 この件も、ギィが依里花に心酔する一つの理由になっている。


 融合後は、基本的に人間の姿をしながらも、自由に体の一部をスライムに変えることができる。

 ただし全身を完全にスライム化することはできないようで、生身の部分に急所が集中するため、スライムの部位が増えれば増えるほど脆くなる。

 一つの体にギィと犬塚の二つの魂が同居しているが、魂としての強さがギィの方が圧倒的に上のため、犬塚は表に出ることができず、ただ閉じ込められているだけである。


 正体不明の生物ではあるが、七瀬朝魅という少女の抜け殻に“お母さん”が“何か”を詰めたことで生まれた存在らしい。

 そのため、姿を変えることで七瀬朝魅としても振る舞うことができる。

 依里花の日本語を理解できたのもこのためだろう。




 牛沢(うしざわ) 会衣(あい)

 性別:女

 年齢:17歳

 身長:149センチ

 体型:抱き心地がいいとよく言われる


 高校二年生。

 肌も白く、体も小さな、いかにもインドア派っぽい少女。

 のんびりとした性格をしており、どことなくマスコットのような可愛らしさがある。

 事件が起きたあと、偶然にも保健室に逃げ込めたため生存する。

 緋芦という友人を心配しているようだ。




 巳剣(みつるぎ) (ふゆ)

 性別:女

 年齢:16歳

 身長:161センチ

 体型:細身


 高校二年生。

 目つきがキツく、言葉遣いも少し刺々しいため、どことなく近寄りがたい雰囲気を放つ少女。

 クラスメイト時代は依里花と距離を置いており、“消極的に”彼女をいじめていた。

 保健室で依里花に言い負かされてからはすっかり従順になり、ひとまず『依里花に従えば死なないでしょ』と考えている節がある。

 すっかり心が折れた彼女の様子を見て、依里花はたびたび悦に浸っている。

 保健室脱出前には随分と他の面々とも馴染んだようで、会衣と二人きりで部屋に残った際はずっと雑談をしていたらしい。




 龍岡(たつおか)

 性別:男

 年齢:18歳

 身長:173センチ

 体型:細身


 高校3年生。

 保健室で遭遇した、いかにも知的そうな男子。

 堅物で、他人が言った言葉をあまり信用しない。


 七瀬朝魅、及び島川優也いじめの主犯グループの一員。

 同時に七瀬朝魅を自殺に見せかけて殺し、島川優也の両親が死んだ放火殺人にも関連している。

 明治羊子は最初から彼のことを疑っていた。

 犬塚と共に依里花たちを裏切った後、明治に突き飛ばされゾンビに食われて死亡する。

 その後、ゾンビ化した彼は“ホームシック”に取り込まれ、七瀬朝魅の亡骸を模した頭の弾けたオブジェとなった。




 明治(めいじ) 羊子(ようこ)

 性別:女

 年齢:26歳

 身長:158センチ

 体型:大人っぽい


 養護教諭。

 おっとりとした性格で、何事もめんどくさがり率先して動こうとはしない。

 やたら色気を感じさせる格好をしており、男子生徒からの人気は高い。

 一方で、悩みを相談すると意外と親身になってくれるようで、女子生徒からの信頼も高い。

 本来は教育者の一人として、子供を幸せにできるよう必死に働いていたらしいのだが、光乃宮学園の闇を知り、自分の無力さに打ちひしがれ徐々にやる気を失っていった。

 七瀬朝魅の死や、島川家の二人が死んだことで精神的に追い詰められていたようで、多量の薬を飲んでいる場面を目撃した生徒もいる。

 最後はホームシックに内臓を“引き寄せられ”死亡。

 しかし死の間際に七瀬朝魅からの許しを得たため、救いはあったのかもしれない。




 島川(しまかわ) 大地(だいち)

 性別:男

 年齢:16歳

 身長:181センチ

 体型:スプリンターを思わせる引き締まり方

 武器:ブドゥーリ


 高校一年生。

 関西弁で喋る、人懐っこい男子。

 叔父と叔母が火事で死に、一人残された従兄弟の優也も学校でいじめられていると知り、助けるためにこの学校に入学した。


 依里花のパーティメンバーの一員として、槍を手にカイギョの壊疽と戦った。

 だが、化物になった優也を寂しがらせないため、崩壊する校舎に残り姿を消す。

 しかし従兄弟のためとは言っていたが、多くの“死”を目の当たりにして、彼自身も精神的に疲弊していた。

 それも自ら死を選んだ理由の一部だったのかもしれない。




 七瀬(ななせ) 朝魅(あさみ)

 性別:女

 享年:17歳

 身長:157センチ


 当時高校二年生。

 クラスでひどいいじめを受けていた。

 唯一、島川優也だけが彼女を守ろうとしたが、教師まで仲間になって襲ってくるクラスメイトたちには勝てず、堂々と校舎の玄関で暴行を受けた挙げ句、学校だけでなく警察やマスコミ、病院ですらもその事実をもみ消した。

 その数日後、校舎屋上から自殺したが、その自殺にも学校は情報操作を行った。

 しかも実際は飛び降り自殺ではなく、龍岡を含む生徒による他殺である。

 死体はその後、曦儡宮を呼び出す贄とするために保健室の壁に埋められた。

 それから何が起きたかは不明だが、彼女の魂の“抜け殻”に“何か”が注ぎ込まれギィとして生まれ変わった。




 島川(しまかわ) 優也(ゆうや)

 性別:男

 年齢:18歳

 身長:172センチ


 高校三年生。

 正義感の強い少年で、幼少期からいじめや暴力にあらがってきた。

 光乃宮学園でも同じようにいじめられていた七瀬を守ろうとするが、その七瀬は死に、自分が標的になる。

 エスカレートするいじめはやがて放火にまで発展し、優也は両親を殺された。

 しかも両親の死は明らかに放火であるにもかかわらず、事故として処理され、何も信じられなくなる。

 優也は、自分を心配して引っ越してきた大地を巻き込まぬよう、できるだけ彼を遠ざけていた。


 いじめを受けながらも真面目に登校していた彼は、保健室や学生指導室、体育館にあるミーティングルームなど、クラスメイトに見つからないよう毎日場所を変えながら自習していたらしい。


 事件発生時、彼は体育館の中におり、そこで生きたままカイギョの力を与えられ、“ホームシック”という名の怪物と化した。

 最初のうちは復讐心で動き、自分をいじめた生徒たちを殺し尽くした。

 復讐を終え、命に執着しなくなると、カイギョの意思がホームシックを支配し、“島川優也の記憶や意思”を参照しながら無差別な殺戮を開始。

 真っ先に恩人であった明治羊子がターゲットとなる。

 依里花たちがホームシックの本体に到達したとき、七瀬朝魅の声を聞いたことで再び島川優也の意識は目覚める。

 このことでホームシックと島川優也は一時的に切り離され、ホームシックが弱体化したことで依里花たちは彼を倒すことができた。

 明治同様、七瀬の許しを得た彼は、恩人を殺してしまった罪、そして結局は大地を巻き込んでしまったことを嘆きつつ、無力で何も出来ないよりはマシな死を迎えた。




 岡田(おかだ)名倉(なぐら)上原(うえはら)


 高校一年生の三人組。

 購買に隠れていたところを、依里花が助ける。

 しかし犬塚が依里花たちを裏切った際、犬塚についていくことを決めてしまった。

 最後は犬塚の身代わりとして壊疽に食われ、ゾンビ化する。




 集堂(しゅうどう) (たける)

 性別:男

 年齢:16歳

 身長:182センチ

 体型:細身だが鍛えている


 高校二年生。

 とにかく暴力的な行為を好み、いじめっ子の中で最も直接的な暴力を依里花に振るってきた。

 物語開始冒頭で死亡し、死体はそのままトイレに放置される。

 実は依里花に殺された時点でカイギョの力が流れ込みはじめており、依里花が能力を得るきっかけとなった。




 吉岡(よしおか)

 性別:女

 年齢:17歳

 身長:154センチ


 高校二年生。

 依里花をいじめていたメンバーのうちの一人。

 ゾンビ化していたので依里花に殺された。




 浅沼(あさぬま)

 性別:男

 年齢:17歳

 身長:178センチ


 高校二年生。

 依里花をいじめていたメンバーの一人で、集堂の親友。

 ゾンビ化しかけていたので、依里花に見捨てられた挙げ句、身動きが取れないよう手足を切断され天井から吊るされた。

 後に真恋がそれを発見し、殺害されている。




 瀬田口(せたぐち) (あたる)

 性別:男

 年齢:40歳

 身長:183センチ


 七瀬朝魅、島川優也、龍岡たちのクラスの担任教師。




 緋芦(ひいろ)

 性別:女


 高校二年生。

 牛沢会衣が探している友人。




 大木(おおき) 藍子(らんこ)

 性別:女

 年齢:39歳

 身長:159センチ

 体型:年相応


 依里花の担任であり、彼女のいじめを激化させた元凶でもある。

 また、大木藍子は偽名であり、その正体は令愛の母親でもある仰木藍子。

(なお仰木は旧姓なので、現在の名字は不明)

 藍子の部分を変えなかったのは、娘が母への愛で正体に気づいてくれることを待っていたから。

 戒世教の熱心な信者であり、曦儡宮降臨の役に立つために、自ら顔を削ぎ、耳を切り落とし、喉を抉った。

 そのおかげで、曦儡宮の一部を顔に貼り付けることで自由に顔や声を変えることができる。


 教師としての立場を利用し、令愛を監視したり、令愛に近づく人間を制御したり、令愛をスマホを使って監視していた。

 二階に向かおうとする依里花たちの動きを察知できたのはこのため。




 中見(なかみ) (るな)

 性別:不明

 年齢:不明

 身長:158センチ

 体型:不明

 武器:爆弾


 高校二年生。

 令愛と同じクラスで親しい友人。

 しかしその正体は、大木が仕組んだ、令愛がを自分が望んだ性格に育てるための人工(アーティフィシャル)友達(フレンド)

 明確な“顔”や“人格”といったものを持たず、命じられた人間になりきることができる。

 その素質を活かして。顔と声を変えながら令愛の友人として何役も演じてきた。

 当然、月は令愛への友情など感じておらず、彼女の中にあるのは曦儡宮への信心だけである。

 もちろん月という名前も本名ではない。




 白町(しろまち) (れん)

 性別:男

 年齢:17歳

 身長:188センチ

 体型:細身

 武器:長銃


 高校二年生。

 長髪を後ろでお団子のように結んだ髪型が特徴的な、いかにもチャラい男子。

 クラスでも女をとっかえひっかえして遊んでいたようで、一時期は犬塚とも付き合っていたという噂があるほど。

 集堂や浅沼とは別グループではあるが、当然のように依里花をゴミのように扱っていた。

 依里花への暴行事件のときは現場にはおらず、別の場所にいた。


 彼の銃から放たれる弾丸は跳弾するようで、それを利用して真恋の胸を撃ち抜いた。




 須黒(すぐろ) 陸斗(りくと)

 性別:男

 年齢:17歳

 身長:193センチ

 体型:屈強


 高校二年生。

 かなり大柄で、中学の頃は柔道の全国大会で優勝経験もある男。

 顔には傷があり、目つきはそれだけで人を殺せそうなほど鋭く、刈り上げた頭には剃り込みを入れ、校則で禁止されたピアスも付けて――とにかく見た目がイカつい。

 教師も彼には説教できないようで、実質的に野放しにされている。

 過去、柔道部で先輩を病院送りにしたことがあり、それ以降は部活には所属していない。

 噂によると、夜な夜な路上で喧嘩を繰り広げ、今でも己を鍛え続けているのだとか。


 自分の肉体が凶器であることを知っているため、集堂や浅沼ほど依里花に直接的な暴力を振るったことはないが、それでも彼女をゴミのように扱っていたことは変わらない。

 白町同様、例の暴行事件のときは現場にいなかった。




●用語解説

光乃宮学園(ひかりのみやがくえん)

 光乃宮市に存在する高校。

 市内では評判の学校だが、その実態は人為的にいじめを生み出し、その被害者を曦儡宮の生贄として捧げるための施設。

 教師の多くは戒世教の信者である。


 なお、現在は異界化しており、1階だけでも一辺あたり十数km~数十kmの巨大な空間となっている。

 外縁は元の学園の形状をベースにしているため迷いにくいが、中に入り込むと迷路のような入り組んだ上に、大量のカイギョの壊疽が待ち受けている。

 階段は謎の壁によって塞がれており、フロアマスターを撃破するまで通ることはできない。


光乃宮市(ひかりのみやし)

 某県に存在する比較的大きな街。

 ショッピングモールや遊園地も存在し、周辺の市町村から訪れる人も多い。

 しかしその実態は、戒世教に支配された宗教都市であり、市議会や役所、病院、警察、学校などに多くの信者が入り込んでいる。

 ただし市民の大半はそのことを知らない。


戒世教(かいせきょう)

 曦儡宮と呼ばれる破壊神を信仰するカルト宗教。

 あまり名前は知られていないが、世界中に信者がおり、光乃宮市の他にも何箇所か支配している都市がある。

 その目的は光の神である曦儡宮に世界を破壊してもらい、隠された“真なる世界”にたどり着き幸福を得ること。

 曦儡宮は人の汚れた感情を好んで食らうため、信者たちは人の悪意にさらされた“贄”を人為的に作り出しては、殺害して神に捧げている。

 曦儡宮降臨の儀式は順調に進んでいるようで、教団の幹部はその肉体の一部を与えられ、顔や体の形を変えることに成功している。


曦儡宮(ぎらいぐう)

 戒世教において神として崇められる存在。

 その正体は不明だが、負の感情によって汚れた人の魂を好んで食らうという。


・カイギョ

 光乃宮学園を襲った謎の現象を引き起こしたと思われる存在。

 曦儡宮と同一の存在かどうかは不明。

 現在わかっている情報は、“牙”のようなものが目撃されていること、そして様々な世界を腐敗させて滅ぼしているということだけである。

 カイギョの壊疽と化した島川優也の言葉を信じるのなら、この世界は3京9487億1237万9984番目の牙に捕食されている。

 つまりそれだけ大量の牙を持ち、それだけ大量の世界を同時に食らうことができる強大な存在ということになる。


・カイギョの壊疽(えそ)

 カイギョによって肉体を腐らされ、化物となった人間のこと。

 時間経過と共に進化し、さらに強力な個体となる。

 わずかに人間だった頃の意識が残っているが、進化するたびにそれは薄れていくようだ。


・能力

 依里花をはじめとする複数の人間に与えられた、カイギョの壊疽に対抗するための力。

 カイギョの壊疽を自力で倒した勇気ある人間のみに与えられる。

 その正体は、カイギョの力を浄化し、人間にも扱えるようにしたもの。

 いわば一種の浄化フィルターのようなもので、カイギョの壊疽を倒すことでその力を取り込むこともできる。

 スマホを介して能力の管理を行うことができるが、スマホ自体に力が宿っているわけではない。


・スキル

 能力者が使用することができる、特殊な技能のこと。

 能力を得た人間は戦闘の素人であることが多いので、そんな人間たちに達人級の技術を与えるために存在する。

 これを使用することで、人間の限界を超えた動きで相手を攻撃したり、魔法という不思議な力を使うことができる。

 基本的にはスキル名を宣言することで発動が可能だが、慣れてくると宣言無しでも使えるようになる。


・アドラシア王国

 ネムシアが女王をつとめていた王国。

 実在するかは定かではないが、光乃宮学園に現れたゾンビが日本人ではなかったことから、このアドラシア王国の民の可能性がある。

 また、ゴブリンやイーターもこの王国に存在した生物である。

 大陸を統一した大国だったらしい。


・赤い廊下

 最初に依里花と令愛が紛れ込んだ、大量の壊疽に追いかけられる一本道の廊下。

 その距離はかなり長く、途中からは横の教室からも壊疽が現れ襲ってくる。

 最後まで逃げ切り扉を抜けることで保健室にたどり着ける。

 迫ってくる壊疽を全滅させることで、フロアマスターである島川優也の“殻”を一段階突破し、本体に近づくことができる。


・光乃宮学園七不思議

 壁に死体が埋まっている、生徒が生贄に捧げられている、地下に儀式の部屋がある、など生徒の間で囁かれているオカルトめいた噂の数々。

 一般的な七不思議と異なる部分は、それら全てが戒世教の悪行を示す事実ということである。


・例の動画

 数ヶ月前、夢実との駆け落ちに失敗した依里花が撮影された動画。

 とてもではないが人には見せられないような内容であり、依里花はこれをネットに拡散すると言われ度々脅されていた。

 もっとも、依里花は以前からもっとひどい目にも合っていたので、特にこの脅しが効果を発揮することはなく、むしろ“これを持っているやつは全員復讐対象”というヒットマークにしかなっていない。




●スキル一覧

○水属性

 ウォーター

 ランク1

 消費MP:2(レベル上昇時の消費MP増加:0.5)

 水球を射出する。


 アイススピア

 ランク2

 前提:ウォーターLv.3

 消費MP:3(0.8)

 氷の槍を射出し攻撃する。


 アクアプレッシャー

 ランク3

 前提:アイススピアLv.3

 消費MP:5(1.5)

 大量の水を放射して敵を押しつぶす。


 ウォーターフォール

 ランク4

 前提:アクアプレッシャーLv.3

 消費MP:7(2)

 対象の頭上から大量の水を振らせ、圧力で押しつぶす。




○火属性

 ファイア

 ランク1

 消費MP:2(0.5)

 火球を射出する。


 バーニング

 ランク2

 前提:ファイアLv.3

 消費MP:4(1)

 指定した地点を激しく燃え上がらせる。


 ファイアウォール

 ランク3

 前提:バーニングLv.3

 消費MP:6(2)

 指定した地点に激しく燃え上がる炎の壁を生み出し、相手の行動を制限する。




○風属性

 ウィンド

 ランク1

 Lv.1消費MP:2(0.5)

 風の刃を射出する。




○土属性

 ロックシュート

 ランク1

 消費MP:2(0.5)

 石の塊を射出する。




○闇属性

 ダークネス

 ランク1

 消費MP:2(0.2)

 相手の視界を黒い靄で覆う。




○光属性

 ヒーリング

 ランク1

 時消費MP:3(1)

 指定対象のHPを小回復する。


 キュア

 ランク2

 前提:ヒーリングLv.3

 時消費MP:5(0)

 指定した対象の状態異常を回復する。


 リザレクション

 ランク3

 前提:キュアLv.3

 消費MP:40(5)

 パーティメンバー1名を蘇生する。


 ヒーリングオーブ

 ランク4

 前提:ヒーリングLv.5 シャイニングLv.3

 消費MP:15(3)

 癒やしの力を持つ光の球体を生み出し、一定範囲内の味方のHPを回復する。


 スパーク

 ランク1

 消費MP:2(0.5)

 雷球を射出する。


 シャイニング

 ランク3

 前提:スパークLv.5

 消費MP:6(2)

 周囲を熱で焼き尽くす光の球体を発生させる。




○その他

 調教

 ランク1

 消費MP:5(3)

 この魔法を付与した状態でカイギョの壊疽を殺害することで、対象をパーティメンバーとして支配下に置く。


 融合

 ランク2

 前提:調教Lv.3

 消費MP:10(5)

 指定したパーティメンバー2体を融合する。




○生産系スキル

 聖域展開

 ランク1

 カイギョの壊疽の侵入を防ぐ結界を展開する。


 地図作成

 ランク1

 行ったことのある場所が自動で記録されていく、簡素な地図を作成する。




○武器スキル

■依里花/ドリーマー

□威力特化

 パワースタブ

 ランク1

 クールタイム:30秒

 強力な刺突を放つ。


□連撃特化

 デュアルスラッシュ

 ランク1

 クールタイム:30秒

 強化された斬撃を二発放つ。


 ソードダンス

 ランク2

 前提;デュアルスラッシュLv.3

 クールタイム:30秒

 高速移動しながらの四連撃を放つ。


 ブラッドピルエット

 ランク3

 前提:ソードダンスLv.3 イリュージョンダガーLv.3

 クールタイム:30秒

 複製した短刀を高速回転させながら投擲する

 この回転は生じた風をも刃へと変え、相手を切り刻む。


 デュプリケイトデュオ

 ランク4

 前提:ブラッドピルエットLv.3 イリュージョンダガーLv.5

 クールタイム:60秒

 武器を分裂させ、二刀流を可能にする。


 フルムーン

 ランク5

 前提:ブラッドピルエットLv.5

 クールタイム:60秒

 相手をずたずたに切り刻む、狂気の刃。


□投擲特化

 イリュージョンダガー

 ランク1

 クールタイム:30秒(レベル5ごとに10秒減少)

 短刀を複製し、投擲する。


 スプレッドダガー

 ランク2

 前提:イリュージョンダガーLv.3

 クールタイム:30秒

 複製した短刀を投擲する。

 短刀は途中で分裂し、広い範囲の敵を攻撃する。


 スパイラルダガー

 ランク3

 前提:スプレッドダガーLv.3

 クールタイム:30秒(レベル10ごとに10秒減少)

 高速回転する短刀を投擲する。


 リコシェダガー

 ランク4

 前提:スパイラルダガーLv.3

 クールタイム:30秒

 五本の短刀を投擲する。

 このスキルによって投げられた短刀は壁や障害物に衝突した場合、反射しながら加速する。


 フルバースト

 ランク5

 前提:リコシェダガーLv.3

 クールタイム:10秒

 使用可能な投擲系スキルを一斉に発動させる。




■真恋

□単体攻撃特化

 新月

 ランク1

 クールタイム:20秒

 相手の視界に映らない斬撃を放つ。


 三日月

 ランク2

 前提:新月Lv.3

 クールタイム:30秒

 三日月型の刃を放つ。

 遠距離攻撃可能。


 破月

 ランク3

 前提:三日月Lv.3

 クールタイム:20秒

 突進して相手の懐に入り込み、強力な斬り上げを放つ。


 幾望月

 ランク4

 前提:破月Lv.3

 クールタイム:50秒

 13本の剣を周囲に浮かべ、相手に斬りつける。


 水月

 ランク4

 前提:三日月Lv.5 破月Lv.5

 クールタイム:100秒

 刀に剣気をまとわせ、一定時間斬撃を放つだけで衝撃波が生じるようにする。


 望月

 ランク5

 前提:幾望月Lv.3

 クールタイム:60秒

 一瞬で敵を十五回斬りつける怒涛の連撃を繰り出す。




■麗花/ギュゲス

□範囲攻撃特化

 衝撃のアースストンプ

 クールタイム:60秒

 ギュゲスで地面を強く叩き、前方の敵に衝撃を与える。


 砕撃のショットクラスター

 ランク2

 前提:衝撃のアースストンプLv.3

 クールタイム:80秒

 ギュゲスで地面を強く叩き、砕けた瓦礫で敵を攻撃する。


 激動のハートビート

 ランク3

 前提:砕撃のショットクラスターLv.3 震撃のマシンガンビートLv.3

 クールタイム:120秒

 ギュゲスで大地を激しく振動させ、前方の敵の肉体を破壊する。


 恋獄のヒートブレイク

 ランク4

 前提:激動のハートビートLv.3

 クールタイム:150秒

 ギュゲスで空気を激しく振動させ、摩擦によって生じた熱で敵を焼き尽くす。


 閃光のラヴァブレイズ

 ランク5

 前提:煉獄のヒートブレイクLv.3

 クールタイム:180秒

 変形したギュゲスより砲門を出現させ、高音の光線で敵を薙ぎ払う。


□単体攻撃特化

 穿孔のパイルバンカー

 ランク1

 クールタイム:30秒

 相手を殴ると同時に、ギュゲスから杭を射出し相手に突き刺す。


 震撃のマシンガンビート

 ランク2

 前提:穿孔のパイルバンカーLv.3

 クールタイム:40秒

 ギュゲスを高速で震動させ、殴った相手を粉々に砕く。


□特殊技能

 君主の指輪

 ランク1




■令愛/イージス

□防御特化

 サンクチュアリウォール

 ランク1

 クールタイム:30秒

 敵の攻撃を防ぐ光の壁を生成し、身を守る。


 シャインスパイク

 ランク2

 前提:サンクチュアリウォールLv.3

 パッシブ

 サンクチュアリウォールにより発生した壁を攻撃した敵に、光の針による反撃を行う。


 リフレクションシールド

 ランク3

 前提:シャインスパイクLv.3

 クールタイム:120秒

 持続時間の短い反射壁を生成する。


 エレクトリカルフィールド

 ランク4

 前提:シャインスパイクLv.5 サンクチュアリウォールLv.5

 パッシブ

 サンクチュアリウォールにより発生した壁に、触れた相手を痺れさせる電撃を発生させる。


 ウォールプレッシャー

 ランク5

 前提:サンクチュアリウォールLv.10

 サンクチュアリウォールによる発生した壁を射出して、敵にぶつける。




■ギィ/グレイプニル

□行動阻害

 召雷鞭(ショウライベン)

 ランク1

 クールタイム:60秒

 鞭に雷をまとわせる。


□変則攻撃

 蚯蚓鞭(キュウインベン)

 ランク1

 クールタイム:20秒

 先端を鋭く尖らせた鞭で相手を突き刺す。


 捕食鞭(ホショクベン)

 ランク2

 クールタイム:30秒

 鞭の先端を膨らまし、動物の頭部に変えて相手に噛みつく。


 九尾鞭(キュウビベン)

 ランク3

 クールタイム:60秒

 鞭を枝分かれさせ9本に増やし、それぞれで相手を突き刺す。




■島川大地/ブドゥーリ

□単体攻撃

 クイックスティング

 ランク1

 クールタイム:10秒

 素早く鋭い刺突を繰り出す


 レイドスティング

 ランク2

 前提:クイックスティングLv.3

 クールタイム:10秒

 敵に高速で突進し、鋭い刺突を繰り出す


 ミラージュスティング

 ランク3

 前提:レイドスティングLv.3

 クールタイム:30秒

 残像により同時に攻撃を仕掛けているように見えるほど素早い連続刺突。


 チャリオットスティング

 ランク4

 前提:ミラージュスティングLv.3 レイドスティングLv.5

 クールタイム:20秒

 力場を纏いながら敵に高速で突進し、鋭い刺突を繰り出す。

 力場に衝突した敵にも大きなダメージを与える。




●カイギョの壊疽一覧

・クラス0

(このクラスは正確にはカイギョの壊疽ではなく、他の世界から紛れ込んだ生命体である)


 ゴブリン

 アドラシア王国から飛ばされてきた、モンスターと呼ばれる生物の一種。

 緑色の小人のような外見をしており、人間や他の動物を襲う。

 最初こそ人間やゾンビを襲って暴れていたが、進化した壊疽を襲撃し返り討ちに合って全滅した。


 イーター

 アドラシア王国から飛ばされてきた、モンスターと呼ばれる生物の一種。

 ぶよぶよに膨らんだ人間が溶けたような肉体をしており、分厚い皮膚は物理攻撃を弾く。

 主に生物の死体を捕食して生活しているが、稀に生きた生物も襲う。

 動きは緩慢だが、ワープして移動することもできる。




・クラス1

 ゾンビ

 壊疽により人間が腐敗した姿。

 人間より身体能力が向上している。

 他の人間を襲うことで、壊疽を伝染させ拡散させる。




・クラス2

 ゾンビウルフ

 進化元:ゾンビ

 犬の姿をしたゾンビ。

 ゾンビよりも動きは早いが、耐久性ではわずかに劣る。


 ゾンビリーダー

 進化元:ゾンビ

 筋骨隆々の大型ゾンビ。

 ゾンビよりも遥かに身体能力が向上しており、普通の人間は殴られただけで圧潰して即死する。

 パワーが高すぎるがゆえに、壊疽の拡散には向かないという欠点がある。




・クラス3

 ゾンビスパイダー

 進化元:ゾンビウルフ

 手足が八本ある蜘蛛型ゾンビ。

 動きが素早く、天井や壁に張り付くことできる。

 強酸性の粘液を吐き出して攻撃する。


 ケルベロス

 進化元:ゾンビウルフ

 複数の首が生えた犬型ゾンビ。

 首の骨を伸ばすことで離れた相手に噛みつくことができる。


 スケルトン

 派生元:ゾンビリーダー

 肉が完全に腐り落ち、骨だけになったゾンビの成れの果て。

 手には自分の肉で作った赤い剣を持っている。

 ゾンビリーダーよりもあらゆる面で身体能力が向上している。

 また、多少の知能があるのか剣術のようなものも使う。


 グール

 派生元:ゾンビリーダー

 ぶくぶくに太ったゾンビ。

 慎重は見上げるほど高く、体重はトンに達する。

 動きは緩慢で大した攻撃もしてこないが、とにかく頑丈で狭い空間にいると邪魔。




・クラス4

 アラクネー

 進化元:ゾンビスパイダー

 下半身が蜘蛛、上半身が女性型ゾンビの姿をした壊疽。

 スピード、パワーともにゾンビスパイダーよりも強化されており、相手を溶かす蜘蛛の糸を吐き出して攻撃してくる。


 ラフレシア

 進化元:ゾンビスパイダー

 周囲の景色に擬態して身を隠す、花のような姿をした壊疽。

 相手が花弁型触手を踏みつけると閉じて、中央にいる強化ゾンビが鋭い歯で捕食する。


 フライングヘッド

 進化元:ケルベロス

 空中に浮かぶ巨大な頭部だけのゾンビ。

 小型の頭部を生み出し、それを相手にけしかけて攻撃する。

 本体および分裂体は壁などの障害物をすり抜けて移動することができる。

 機動性に優れる一方で耐久性は低い。


 フェンリル

 進化元:ケルベロス

 白い毛並みの大きな犬の壊疽。

 一見すると美しい毛並みに見えるが、壊疽なので肉体が腐っておりところどころ汚れている。

 動きは俊敏で、爪による攻撃が強力な他、氷の魔法を多用する。


 スケルトンメイジ

 進化元:スケルトン

 手に持つ武器が剣から杖に変わったスケルトン。

 闇属性の魔法を扱う。

 見た目は魔法使いにだが、近接戦闘はスケルトンだった頃と同じぐらい強いので、接近しても油断してはならない。


 スケルトンウォリアー

 進化元:スケルトン

 さらに剣術に磨きをかけたスケルトン。

 剣そのものも一回り大きな大剣に変わっている。

 近接攻撃のみならず、衝撃波を飛ばすスキルも使用する。


 グールマザー

 進化元:グール

 手足が退化し、壁に張り付いているグール。

 腹が大きく裂けており、そこから無限にゾンビを生み出し続ける。

 このゾンビは通常のもの同様に時間経過で進化して姿を変えるため、放置しておくと非常に危険。


 ウーズ

 進化元:グール

 どろどろに溶けてスライム状になったグール。

 グールだった頃以上に物理攻撃に強くなっており、魔法以外での撃破は困難。

 積極的に襲ってくることはないが、他の壊疽を守るように道を塞いだり、前に立ちふさがったりする。




・クラス5

 スケルトンジェネラル

 進化元:スケルトンウォリアー

 強固な鎧を纏い、巨大な剣を手にしたスケルトンの戦士。

 スケルトンウォリアーよりさらにパワーが強化され、達人並の剣術を扱う。


 スケルトンソードマスター

 進化元:スケルトンウォリアー

 八本の手を生やしたスケルトンの戦士。

 さらに動きが素早くなっており、それぞれの手に持った細身の刀で鋭い剣術を放つ。


 リッチ

 進化元:スケルトンメイジ

 ローブを纏った骨の壊疽。

 脚はなく、ふわふわと浮いて移動する。

 闇属性の魔法を使うことはスケルトンメイジと同じだが、さらに高位の魔法を扱うようになった。

 また、回復魔法により他の壊疽の肉体を再生させることもある。


 レイス

 進化元:スケルトンメイジ

 フード付きローブを纏い、手には巨大な鎌を持った骨の壊疽。

 脚はなく、ふわふわと浮いて移動する。

 スケルトンメイジの魔法はそのままに、鎌を使った強力な斬撃を放つ。


 グールキャリアー

 進化元:グールマザー

 太った体に無数の脚を生やした、いわば移動するグールマザー。

 腹の裂け目からはゾンビのみならず、クラス2のゾンビウルフやゾンビリーダーも生み出す。


 グールボマー

 進化元:グールマザー

 極端に短い手足で自ら移動するグールマザーの進化系。

 裂け目からは赤子型のゾンビを生み出す。

 この赤子は衝撃を与えると爆発する。

 また、グールボマー自身も大きな損傷を受けると自爆し、周囲に大きな被害を与える。




・フロアマスター

 ホームシック

 素体:島川優也

 フロア1の主。

 素体のトラウマに由来する幻覚を見せたり、壊疽を生み出すことができる。

 また引力を操ることで、対象の肉体や“中身”を引き寄せることができる。

 これらの能力は島川優也ありきの力であり、彼の意識が無くなると、大量のゾンビを砲弾代わりに射出してくるなど、かなり大雑把な攻撃をしてくるようになる。

 本体は赤い廊下の奥で大量の壊疽に守られており、外にいる敵を攻撃する際は“レプリカ”と呼ばれる分身をけしかける。




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― 新着の感想 ―
[一言] 一章終わりの区切りまで一気に読まされました。とても面白いです! 主人公がちょっぴりイカれてるところが魅力的なキャラになってると思いました。やはり主人公はこう、惹きつけてくれるものがあると読…
[良い点] ゾンビ達を倒して最初の能力を得られるのは全員じゃないんだろうか その辺も伏線になるのかなぁ
[気になる点] 真恋達は本当に死んだのかな 消えたって表現が気になる
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