梟型航空母艦
全長:二五三米
全幅:三二米
速力:三三節
対空兵装:一三糎連装両用砲四基
七糎連装高角砲五基
二〇粍機銃三二挺
搭載機:七六式艦上戦闘爆撃機二一型五〇機
七五式艦上雷撃機一一型三二機
梟型航空母艦は、大型空母計画に基づき、計画・建造された。この経験は、後に嘴太烏型航空母艦(全長二七四米)等に活かされている。
大戦時には、梟・木菟が第五艦隊に属し、搭載機が防空・警戒・攻撃等、さまざまな任務をこなし、艦隊を勝利に導いた。
現在は、木菟が訓練用の艦として、梟が新技術検証用の艦として、直接的ではないにせよ、帝国に貢献している。
・優れた空母
大戦時には旧式化していた梟型航空母艦であるが、評価はとても高かった。
大型の艦体は、航空機の運用が容易であり、搭載している多数の航空機を、短い時間で展開することができる。
甲板の装甲は厚く、爆弾による攻撃にも耐えることができる。垂直防御は犠牲にしている。
両用砲、高角砲、機銃等の対空兵装は、実際に使用されていないが、もし、使用されていれば、濃厚な弾幕により、敵機の攻撃を完全に防いでいたことだろう。
旧式艦でありながらも、常に最新鋭の航空機が回されていたために、強力な空母・航空戦力として存在し続けた梟型。既に引退したが、後継艦の活躍に期待したい。
航空母艦というのは、今では艦隊に無くてはならない艦となっている。
多彩な航空機を扱える為に、戦術的価値は非常に高い。この為、砲は主に対空戦闘に使用されるようになる。航空機ならば、砲の射程外にいる敵に対しても攻撃が可能であるからだ。
しかし、敵が至近距離まで迫っていては、航空機を発着させることは困難である。また、防空能力が高い艦艇を相手にするには向いていない。損失に見合う戦果を挙げにくい。荒天時もしかりである。
そのような時は、護衛の艦艇に頼らざるを得ない。そのような場合、空母ができることは、敵の攻撃を回避し続けることである。
その為、航空母艦を守る、護衛としての艦隊は、設計から非常に重要になってくる。
また、第六以降の高速艦隊においても、航空戦力の保持が必要であるとされるようになり、大戦後、重巡洋艦を基に航空巡洋艦なるものを建造している。こちらも後々紹介するとしよう。その他、戦艦を基に、航空戦艦なるものもある。
このように、兵装の一部を無くし、航空機を運用できるようにすることは、戦術的に有用であるとされているが、乗組員は懐疑的であるらしい。これらの艦艇が、今後どのような活動を行うのか、目が離せない。
次は潜水艦。