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撞木鮫型戦艦

全長:二三七.二米

全幅:三二米

速力:二八.三節

主砲:三六糎連装砲四基

   (前方、後方共に二基)

副砲:一〇.五糎砲二六門

機銃:二〇粍機関砲六八挺



 現在、運用されている戦艦の中では、最も古い戦艦である。機銃は、開戦直前に取り付けられた。しかし、実戦では、同型艦含め、使用されていない。優秀な味方迎撃機と駆逐艦が、射程に入る前に、全機撃墜してしまうからだ。結果、駆逐艦が狙われるようになる訳だが。

 大戦時は、同型艦全艦が第五艦隊に属し、数々の侵攻作戦に参加した。

 現在も第五艦隊に所属し、保野芽(ほのめ)港を母港としているが、退役が話し合われているという噂もある。


・世界を驚かせた大型艦

 撞木鮫型戦艦は、就役当時、世界最大の艦であった。速力も、当時の世界平均が二三節であったことから、相当に速かったことがわかる。

 主砲である五二式三六糎連装砲は、威力が高いだけでなく、装填速度が速く、短時間で強力な砲弾を、三八粁先まで届けることができる。

 片舷一三門ずつ装備されている一〇.五糎砲は、駆逐艦による肉薄雷撃を困難にする。もっとも、味方駆逐艦が迎撃してしまうので、そのようなことは起きていないが。

 就役当時は世界最強の艦と謳われた撞木鮫型戦艦であるが、その後暫くは平和な時代が続き、大戦時には時代遅れの艦となってしまっていた。

 とは言え、戦艦である。その、強力な主砲により、次々と敵艦隊を撃破。旧式艦ながら、帝国の勝利に大きく貢献した。同型艦の損失はない。



 先の大戦に勝利し、我らが沖之鷲帝国は、名実共に世界一の軍事国家となった。連戦連勝負け知らず。しかし、こうとも思う。一体、どこまで進むのだろうか。

 我々は防衛戦しか行わない。初代皇帝が、建国時に、そう宣言したと記録に残っているからだ。

 しかし、先の大戦においては、相手国に戦争への参加を強いるかのような動きがあったことは、確かなことである。わざと相手国に攻め込ませ、撃破し、殲滅。その後、多額の賠償金を支払わせ、資源を独占する。これは、侵略戦争と変わらないではないか。

 別に、私の陛下への忠誠心が薄れたということではない。しかし、これだけは言わせてもらいたい。

「今、沖之鷲帝国が行っていることは、間違っている。」

 陛下が、本当に平和を愛するのであれば、大義名分を作り、戦争を行うのではなく、真に国際平和の為に、その強力な軍事力を背景に、戦争や紛争を、和平に導くべきではないか、と私は考えるのである。

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