杉型軽巡洋艦
訓練艦となっているけど、練習艦と違うなんてことはない。
全長:一五七米
全幅:十六米
速力:三一節
主砲:一五.二糎連装両用砲二基
(前方、後方共に一基)
魚雷:五三.三糎連装魚雷発射管二基
(両舷一基ずつ)
対潜兵装:六七式爆雷投下機一機
機銃:二〇粍対空機関砲十六挺
搭載機:七二式水上偵察機一機
杉型軽巡洋艦は、もともと訓練艦として計画された。その為、純粋な軽巡洋艦と比べ、能力は低い。
しかし、その広々とした艦体・艦橋は、旗艦として向いているとされ、大戦時は前線で水雷戦隊を率い、活躍した。揚羽型駆逐艦等も、この艦が居たからこそ、あれ程の活躍が出来たのである。
大戦時には、装甲を加え、防御力を高めた、改杉型軽巡洋艦が多数建造され、その全艦が水雷戦隊を率いた。また、既存の艦も改装をうけ、同じような装甲が加えられた。
現在も、多くの艦が現役とされているが、退役も進んでいる。もう五年もすれば、後継の銀杏型軽巡洋艦に、全艦置き換えられているだろう。
・カルケラ海峡海戦
杉型軽巡洋艦といえば、カルケラ海峡海戦が有名である。
杉型軽巡洋艦『杉』を旗艦とする、第六水雷戦隊(『深山烏揚羽』、『深山鍬形』、『小鍬形』、『大鍬形』)による、見事な作戦により、敵艦隊を撃破し、退却を余儀なくしたのである。
敵艦隊
・重巡洋艦二隻
・軽巡洋艦二隻
・駆逐艦八隻
味方艦隊
・軽巡洋艦一隻
・駆逐艦四隻
敵重巡洋艦一隻、敵軽巡洋艦二隻、敵駆逐艦四隻を撃沈、敵重巡洋艦一隻、敵駆逐艦二隻を大破(その後、浸水により、敵駆逐艦一隻が沈没)、敵駆逐艦一隻を中破(主砲二門破壊、主機損傷)。
味方駆逐艦『深山烏揚羽』大破、味方軽巡洋艦『杉』小破。
詳しいことは、この場では省略させてもらうが、重巡洋艦を主とした、敵艦隊を、第六水雷戦隊が、単独で、撃破したのである。
当時、第六水雷戦隊司令であった、佐腹紀明元大佐は、戦後、こう語っていた。
『我々が、かの海戦に勝利せし得たのは、優れた兵装にあることは勿論であります。しかしながら、旗艦が杉でなければ、あれ程スムーズにはいかなかったでしょうね。
第六に異動になる前は、第一二の松に乗っていたのですがね、あれとは違いましたね。松は長くてね、おまけに、通路が狭いもんだから、指示を出してから伝わるまで、結構なラグがあるのですよ。でもね、杉は広々としているもんだから、指示を出せばすぐに伝わってね。敵の動きに容易に対処出来た訳であります。』
杉型軽巡洋艦は、広々としており、非常に優秀な旗艦であった。後継の銀杏型軽巡洋艦も、広々とした艦体に、杉型軽巡洋艦を大きく上回る兵装を装備している。杉型が引退してしまうのは、寂しくもあるが、後継の銀杏型の活躍に期待したい。
香取みたいな艦にしようかとも迷ったけど、やめておいた。アイオワなんて、勝てるわけ、ない。