表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/197

17 いたずらごころ

 たくさんのアクセス、ブックマークありがとうございます!! セレーナちゃんです! 気になる子にはイタズラしたくなるものですよね。

 一目でも読んで頂けると嬉しいです!

「いくよ! せれーなちゃん」


「キュウー!」 (いいよー!)


「もとめるはかぜ。かぜよふけ」 『うぃんど!』


 セレーナちゃんに向けている俺の手の先に魔法陣が現れ、顔を撫でる程度のそよ風が生まれる。その風はセレーナちゃんに向かっていく。


「キュウー、キュウ!」 (わぁー、もういっかい!)


「またやるのー、しょうがないなぁー」


 セレーナちゃんは魔法を見せてあげると、とても喜ぶ。


 俺も楽しいからいいけどねー。


「キュウ、キュウキュウー」 (ありがとう、ゆーりくんすきー)


 どふっ!? なんて強烈な可愛さ(ストレート)なんだ。……強い。負けてたまるかー!


「もとめるはかぜ。かぜよふけ!」 『うぃんど!』


 先ほどよりも、少しだけ強い風を創り出す。っと言っても、もちろん安全を考慮している。


「キュウキュウ!」 (わぁーい、すごーい!)


 ふふふ、セレーナちゃん甘いよ。本番はここからだ! 日々の特訓による成果、お見せしましょう!


 セレーナちゃんの耳元に直径10センチほどの小さな魔法陣が現れる。


 さきの風が吹き止むと同時に、俺は小さい魔法陣を発動させる。


 今だっ!


「かぜよ!」


 ……フュー。


「キュウっ」 (きゃっ)


「はははー」


 セレーナちゃんは一度、ビクンっと体を震わせると、抗議したそうな表情で俺を見る。


「キュー、キュウキュウ」 (もー、ゆーりくんきらい)


 がーん……。そ、そんなつもりじゃ……。


「せ、せれーなちゃん」


「キュウ!」 (ふんっ!)


 怒ってしまったセレーナちゃんは翼をパタパタとさせ、飛んで行ってしまう。


「せれーなちゃん、まってよー」


 俺は弁解の言葉を必死に探しながら、どんどん遠くへ行ってしまうセレーナちゃんを追いかけるのであった。






 ***






 あれー、どこ行っちゃったんだろうセレーナちゃん。……つい、出来心だったんだよ。……本当に。


 俺は浮気をしてしまった彼氏のようなセリフを考えながら、セレーナちゃんが飛んで行ったであろう道を進む。


「せれーなちゃーん!!」


 俺が叫んだそのとき。


「キューっ!」 (いやーっ!)


 セレーナちゃんの声!? ……あっちの方か!


 俺はセレーナ(・・・・)の声を耳にし、すぐさま走り出す。それと同時に、先日覚えた新しい魔法を使う。


「もとめるはきょうか! きゃくりょくよ、あがれ!」 『ぶーすと!』


 俺の足裏に魔法陣が現れると、スキャンをするように俺の体を下から上へと上昇する。頭の先を通過し終えると魔法陣は消え、俺の脚に変化が起きる。


 踏み込む足にいつも以上の力が入り、地をつかむような感覚を得る。それでいて、脚は雲のように軽い。


 すごい。これが強化魔法か。






 ――今行くから……セレーナ待っていてくれっ!






 次の更新は10月31日(月)予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ