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プロローグ 魔法への憧れ

「求めるは自然。草木よ、芽吹き育ちたまえ」

『グリーングロー』


 何もない地面に向かって少女は魔法を使う。


 しかし何も起きない。


 ただ沈黙だけが続き、やがて少女はへたり込んでしまう。


 魔法陣はおろか魔力の流れさえ感じられないことに少女は気を落としているのだ。


「どうして私は魔法が使えないの?」


 魔法は誰もが使えるものではない。


 素質、体質、家系的なものによって左右されることは多い。


 使えたとしても本人の努力は必須であり、魔法が使える者は努力家なのがほとんどである。


 稀に天才と呼ばれる者が存在するが、それはほんの一握りだ。


 少女もそういった障害に阻まれている数少なくない1人である。


「お兄様やお姉様みたいに魔法を自由自在に使いたい……どうすればいいの」


 彼女もまた魔法に憧れる1人の少女なのだ。


「……嘆いていても何も変わらない。私は諦めない」


 そして再び少女は何もない地面に向かい詠唱を始めるが、やはり地面に変化はない。


 少女は唇を噛み締め、悔しさに歪む表情を見せながらも決して地面から目を逸らそうとはしなかった。


 哀しみに暮れる空は少女をあと少しだけ照らす。


「姫様っ! こちらにいらっしゃったのですね……城の者たちが心配しております。早く城内にお戻りになって下さい」


「スチュワードね……わかったわ。今戻るから」






 この少女の運命がある1人の魔術師によって変わるのもそう遠い未来ではないかもしれない――――

 読んで頂きありがとうございます!!


 3章にいよいよ突入しました!

 プロローグなので短いのはご容赦ください……。


 別角度からのスタートでしたが、次話はユーリたちのお話に戻りますのでご安心ください!

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