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プロローグ
青く光っている魔法陣がある灰色の部屋。
そこには複数の人たちがいた。
窓がないけれど、壁に光る魔石が埋め込まれている為、暗くはない。
銀色のプレートアーマーで身を包んだ俺は、そこにいた。
「……へ?」
そんな部屋にある半径二メートル程ある魔法陣の上。
そこには数人人が座っている。
……いや、一人立っている。
状況が読み込めていない彼ら。
当然俺もだ。
思わず一緒に間抜けな声を発する所だった。
その、間抜けな声を発した座り込んでいるイケメンに近付く少女。
魔法陣の上にいる者達を呼び寄せた御方であり、この国の王女様。
イケメンに近付くと、彼女は言った。
「助けて下さい、勇者様」
ああ、テンプレだ。
本当にそう言うものなのか。
俺が昔読んでた小説と全く同じこと言ったぞ。
それにしても、勇者召喚か。
ファンタジーやってるねぇ。
まあ俺もだけどさ。
俺はルニス王国騎士団副団長で転生者。
瀬戸幸次ことユアン・トーレス。
チートを手に入れられなかった、ただの脇役だ。