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第五話 本物の弱さ
カーテンの隙間から差し込む朝の光が透の頬をかすめていた。
ベットの上で丸くなったまま、透は動けずにいた。スマホには罵声と失望のメッセージが集結している。
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ふと机の引き出しから小さなアルバムを取り出した。
そこには中学生の頃の透、美咲、クラスメイトの笑顔が並んでいた。一枚の写真に幼いころの透の泣き顔が映っていた。
"作り物みたいで気持ち悪い"と言われ泣きつくしたあの日、隣で美咲は小さな声で言った。
『透の笑顔、私は好きよ、必死に笑おうとしている顔が素直ダカラ』
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その言葉を思い出すと、胸が痛み同時に何かがほどけた気がした。
ーーーーーあの時、救われたのは計算じゃない、
"本当の弱さ"だった。ーーーーー
透はスマホを手に取りライブ配信アプリを開いた。
視聴者はかつての1割にも満たない。
しかし、震える指で【配信開始】をタップした。
画面越しに自分の情けない顔が映る。
「ごめん、俺、ずっと嘘ついていた・・・」
透は初めてカメラの前で笑わなかった。




