人質
「よし、そろそろだな。」
俺は部下を引き連れ正門から堂々と入った。勿論門番はいたが、反逆者が堂々と入ってくるとは思わないため、訪問者と勘違いしたのか普通に入れてくれた。その後も何事もなく道を堂々と歩く。部活9人をつれ堂々と歩く。まるでパレードの様だった。
「おい、止まれ。」
流石に王城では門番に止められた。
「緊急で国王に面会がある。通してくれ。」
「分かった。だが、行っていいのはお前だけだ。他は外で待機していろ。それでいいな。」
「ああ。分かった。」
ここまで来れたらこちらのものだ。国取りとはこうも簡単なものなのだろうか。
「国王様。アスラータどのが参られました。通しますか?」
「ああ。通してくれ。」
「承知しました。」
国王は王座に座り、部下は外の来訪者を呼びに行った。
「さてと。作戦を始めますか。」
この作戦で大切にしてきたことはただ一つ。「堂々と」だ。人は何か大きなことをしようとする時、大体緊張する。だから逆に堂々とすることで相手の上をいく。
「そろそろだな。頼んだぞ。副隊長。」
アスラータが国王に呼ばれる直前、副隊長は作戦を開始した。
「お初にお目にかかります。アスラータと申すものです。」
「ああ。よくきてくれた。で、早速だか、要件はなんだ?」
国王の威厳のある声。側近は二人。左右に鎧を着た兵士がいる。
「ええ。話が早くて助かります。」
「…」
さすがは国王。座っているだけで迫力がある。
「では早速。今、この時より、イルア国はガロ帝国に対し、宣戦布告を行う。」
次回「領地拡大」




