平和ボケ(下)
「我が国の守護兵をこの国に送ります。その代わりに食料をいただけませんか。」
そう交換条件を出され、イルア国は疑う余地もなく承諾した。結果は散々なことになった。イルア国は食料を限界までむしり取られ挙げ句の果てに敵が攻めてきた時守護兵は逃走する始末。結局ガロ帝国にいい様に使われたのだ。その後、崩壊し切ったイルア国にガロ帝国は大人数で乗り込んできた。戦う力も残っておらず、イルア国は植民地となった。そして現在に至る。
「物知りなんですね。隊長。」
この間の「敵を倒せってことですよね?」の男は言った。後から知ったのだが、なんだかんだ副隊長だった。
「いや、学校で習ったろ。」
「俺寝てたんで。」
(こいつ本当に副隊長で大丈夫か?)
少し疑問は残るが、今は目の前の状況に専念する。
今回の作戦は主に二つ。一つ目は、兵士達が食料を持ってガロ帝国に入る。勿論普通なら許可されないが、上からの指示で届けにきたと言えばあちらも引き下がるだろう。嘘はすぐにバレるが入ってしまえばこちらのものだ。
次に、二つ目だが、持っていく野菜のカゴには爆弾を仕掛けており、ボタン一つで爆破できる。これを使い、一気に脅しにかかる。カゴは小さめなものなので一人6個ずつ持っている。本部から取り寄せた兵士も合わせ30人。合計180個の爆弾をガロ帝国の至る所に設置する。
「まさか、自分たちのいつも取り寄せている食料の中に爆弾が仕込まれているとは気づかないよな。」
アスラータは不敵な笑みを見せた。
次回「人質」




