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現代ダンジョン冒険譚  作者: 冬空
ソロ編
2/22

出会い

東京都某区。

高層ビルが立ち並ぶ中で下界と隔離されるようにソレはあった。

土塊で作られた小山程の大きさを誇るソレはダンジョンと呼ばれている。

今日潜るこのダンジョンは日本で初めて出現したダンジョンとして知られており、冒険者界隈ではここに潜るのが憧れとして訪れる者が多い。

俺もその1人。

初めて潜るならここだと決めていた。

難易度も比較的低く、深く潜らなければ初心者でも倒せるほどだ。


「遂に来た」


気分が高揚する。

かつての夢、夢想していた存在が目の前にあるのだ。

その夢を叶えるために博打同然でここまで来た。

今回の探索でどの程度の利益を得られるかが今後を左右する。

改めて今日の目的を確認しよう。

2階以上に潜らず、1匹以上の敵を見掛けたら戦わない。


「安全第一の探索を――ってダンジョンに潜るのに安全も何もないだろ」


自分の発言とは言え、矛盾してて笑えてくる。

お陰で程好く緊張感が取れた俺はダンジョンへと向かう。

ダンジョンに近づくとゲートが見えてくる。

SFのワープゲートや異世界物の転移門等ではなく、空港で見るような検査機能のあるゲートだ。

ただ、その大きさが異常。

ダンジョンの入り口に合わせて作られた特注品。

そのゲートではライセンスを所持してるかどうか、犯罪履歴等を最新の技術を用いて通るだけで判定しているそうだ。

該当した者は雇われた冒険者により捕縛され、警察署行きという徹底ぶり。

犯罪は犯した事はないが、つい緊張してしまう。

人波に飲み込まれるようにゲートを通ったが、何の問題もなく無事にダンジョンへと入れた。

1階層はやはり人が多く、モンスターがいないため自然と2階層へと向かう。

2階層も人が多いが、1階層と比べ人も少なく、更に運が良いことに遠くにモンスターを発見した。

誰にも獲られないように祈りながら早足で向かう。

その際、壁際を通ることを怠ってはいけない。

どのダンジョンも共通で壁際の罠が少ない傾向らしく。

上層であれば壁際を進むだけで罠に1個も掛からないほど。

安全にモンスターへと近づいた俺は遂に索敵した。

そのモンスターの名は――


「スライム」

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