表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の大切な義妹(ひまり)ちゃん。~貧乏神と呼ばれた女の子を助けたら、女神な義妹にクラスチェンジした~  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ★3巻発売決定!☆GCN文庫
第3章 新1年生の親睦バスケットボール大会

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/74

第43話 第3回ひまりタイム

◇ ひまりタイム ◇


 新1年生親睦バスケットボール大会の日の夜。


 明日の用意やらなんやらをバッチリ終えたわたしは、自分のお部屋のベッドで寝転がりながら、今日ゲットしたばかりの最新動画の観賞会を行っていた。


「むふっ、むふふふん……」


 特にお気に入りなのはもちろん、試合終了の直前、空中に高々と飛び上がったアキトくんがボールをキャッチしてそのままシュートを打つ最後のシーンだ。


 ちなみにこのシーンは雪希ちゃんから動画を提供してもらった。


 わたしも撮ってたんだけど、この時は撮影そっちのけで興奮して叫んじゃっていたので、ブレブレだったり、床とか自分の手のひらが映っていたりと、とても鑑賞に堪えうるものではなかったからだ。


「はふぅ、決勝点を決めるアキトくんがカッコ良すぎてキュン死しそうだし……」


 リングに当たって跳ね返ったボールを、アキトくんが空中でもう一度シュート!


 何度見てもいい動画だなぁ。

 アキトくんベストコレクションのトップ3にマッハでランクインだよ。


「これはもう、キュン死しないためにも、今晩はアキトくんのお部屋に行って一緒に寝ないとだよね~」


 しかもそれだけじゃなかった。


「今日のアキトくん、完全に昔のアキトくんだったよね。ちょっとオレ様な口調とかすっごく懐かしかったし。家に帰る頃にはいつも通りに戻っちゃってたけど」


 やっぱりアキトくんの本質は変わってないんだ。

 背は伸びたし、性格も穏やかになったけど、アキトくんはやっぱり昔のまま。

 わたしを助けてくれた頃の、アキトくんのまま――。


 そのことをわたしは今日、改めて実感することができたのだった。


 とはいえ、気がかりなこともある。

 クラスの女子たちがアキトくんの良さに気付き始めたことだ。


 今日だってアキトくんの大活躍を見たクラスの女子が、


『神崎さんのお兄さんって真面目なだけかと思ってたけど、けっこうイケてない?』

『それ私も思った~♪ バスケも上手だし~♪』

『普段は穏やかで真面目くんなのに、やる時はやるって感じがちょっと素敵かも~』


 だのなんだのキャイキャイ騒いでいたからね。

 これはちょっとうかうかしてはいられないですよ、奥さん!


 アキトくんの良さに気付いてくれたこと、それ自体は嬉しいけれど、ライバルが増えると考えるとなんとも悩ましく思ってしまうのが、繊細な乙女心というものだ。


 だから試合のあとにアキトくんの腕をぎゅっと抱き締めにいっちゃったのも、これはもう仕方のないことだった。


 アキトくんへのアピールだけでなく、ライバルたちへのアピールでもあるのだから。


「でもそれだけじゃ、ちょっと心許ないかもだよね。だから今夜はしっかりと追加アピールをしておかないといけないと」


 なにせわたしは妹。

 しかも義理。


 アキトくんラブラブレースにおいて、最も近い距離にいることを許されたオンリーワンの特権階級なのだから。


 というわけで。

 わたしは今日も今日とて、アキト君と一緒に寝るべく、アキトくんのお部屋に遊びに行ったのでした。


◇ ひまりタイム END ◇

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ