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カモミールティー



あのティーパーティーから数日が経った。



ティーパーティー帰宅後の夕食の時に、お父様に感想を聞かれたがカツラを無くしてしまった事と、親友が出来たことを話した。


お父様は嬉しそうにそうか良かったなと言い、カツラはまた欲しいなら作ってやると言われた。


まぁ、正直私は今回の件でカツラの恐ろしさを身をもって体験してしまったので、遠慮させて頂いた。


ちなみに、夕食の後アンナにあのカツラの値段を聞き、震え上がってしまった。


そんなこともあり、もうカツラはやめようと思っているのだが、、、


「はーっ」


今は特に何もすることなく部屋で考え事をしている昼下がり。


思わずため息をついてしまう。


なぜならば、髪色をどーやって誤魔化せばいいのか解決策が全く浮かばないからだ。


王太子が私を婚約者にする理由はこの金髪なんだからどーにかしないと。


と思いながら自分の金髪をいじる。


あのティーパーティーから数日間、毎日こうして悩んでいるのだが全くいい案が思いつかない。


カツラを使わないで髪色をどーやって変えればいいのだろう?


髪の毛を染めるのはお父様が、許さないと思われるし、


うーん、、、


どーしましょうかー


最悪カツラで行きましょうか。


でも、カツラで学園に行くのは取れる可能性が高いので、ハードルが高いのよねー。


などと考えていると、部屋のドアをコンコンとノックする音が聞こえた。


「お嬢様ー、紅茶とお茶菓子を持って参りました。召し上がりますか?」


そうアンナが尋ねてくる。


まぁ、このまま考えてても仕方がないし、少し息抜きでもしましょうかと思いアンナに返事をする。


「ありがとう、アンナ入ってきて頂戴。」


と言うと、アンナがドアを開けて入ってきて、テーブルの上に持ってきたお菓子を並べていく。


そして、私がベットの上からソファーへ移動すると紅茶を注いでくれた。


スッキリとした紅茶の匂いに気分がリフレッシュされる。


「最近お嬢様がお疲れのようですので、今日の紅茶は疲労回復効果のあるカモミールティーですよ。」


そう言ってアンナがニコリと微笑む。

私より5歳歳上なだけなのに、アンナはとても気が利くのだ。


「ありがとう、アンナ。」


笑顔でお礼を言うと


またもや、顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。


はて?


何か気に触るようなこと言ってしまったのだろうかと思っていると、アンナが話を逸らすように


「そーいえば、噂なんですけど皇太子殿下は、あのパーティー以降茶髪の令嬢を婚約者として探しているみたいですね。」


と言った。


寝耳に水の発言に思わず飲んでいた紅茶を吹き出しそうになる。


「だ、大丈夫ですか!お嬢様! 」


アンナが慌てているが、あまりにも衝撃的なことを言われたので今はそれどころではない。


「アンナそれって本当? 王太子様は茶髪の女性を婚約者として探しているの? 」


そう尋ねると


「は、はい、そうだと王都で有名な噂になっていると聞きました。」


そうアンナは答えた。


その返答に私は思わずにやけてしまった。


やったわ!


茶髪の女性を探しているならばわざわざ髪色を変える必要なんてないじゃない!


「くふっくふふっくふっ。」


あまりの嬉しさに思わず笑ってしまう。


ラッキーだわー、わざわざ高額なカツラを買わなくて済むわー。


などと思っていると一つ思い出したことがあった。


そーいえば、ヒロインは金髪だったけれどそこら辺は大丈夫なのかしら?


あら? ヒロインと結ばれないのかしら?


まぁ、強敵なライバルが現れたみたいですね!


ヒロインさん、頑張ってー。


私は、なんとか王太子様は回避出来そうですわねー。


おほほほー。


嬉しいですわ!


それじゃあ、王立学園に入るまでは後一年、頑張って回避する対策を立てていきましょうかー。


頑張るぞー!

えいえいおー!


最後まで読んでくださってありがとうごさまいます!

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