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【連載版】オナラから始まるラブコメディ~オナラをしたら何故か美女二人に好かれてしまった~  作者: 九傷


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第40話 俺も所詮はただの童貞

 


 一昨日柴咲さんと別れた俺は、昨日白鳥さんと付き合うことになった。

 言葉にすると最低の響きだが、きちんとした理由が存在する。


 まず、柴咲さんは白鳥さんの本音を引き出すため、俺を貰うと挑発した。

 その言葉に俺が乗ってしまったことで、結果的に俺達は付き合うことになったのだが、それにもまた白鳥さんへの挑発の意味が込められていた。

 そこに愛がなかったワケではないのだが、少なくとも柴咲さんの気持ちは白鳥さんを優先していたと思われる。


 しかし、それでも白鳥さんは本心を見せる様子がなかった。

 痺れを切らした柴咲さんは俺にも協力するよう頼んできたワケだが、俺もそんな曖昧な状態では本気で白鳥さんにぶつかることができなかったため、柴咲さんと別れることにしたのである。


 俺は柴咲さんのことを本気で好きだったし、柴咲さんも俺のことをちゃんと好きだと言ってくれた。

 だから正直、別れるのはかなり抵抗があったのだが、あのまま一緒にいても良い関係が築けたとは思えないため、一度別れるのが正解だったのだと思う。



 そして柴咲さんと別れた翌日、今度は白鳥さんに誘われ、俺はホイホイ彼女の家に招かれた。

 勘違いした白鳥さんに裸エプロンで誘惑されたり、マッサージをしたり、気絶されたりと色々あったが、俺はなんとか白鳥さんの本音を引き出すことに成功した。


 元々白鳥さんに好感を持っていた俺は、その時の愛らしさに完全にヤラレてしまい、今となっては純粋に惚れてしまっている。

 柴咲さんが彼女を放っておけない理由も十分理解できた。

 アレほど庇護欲を掻き立てられる存在は、滅多にいないと思われる。

 できれば手元に置いておくか、それがダメなら目の届く範囲にいて欲しい。



 そんなワケで、多少強引ながらも白鳥さんに気持ちを認めさせ、俺達は付き合うことになった。

 一度認めさせてしまえばチョロイもので、白鳥さんは完全にベッタリ状態である。

 そのままゴールインする気満々だったようだが、俺にはまだそんな気はないのでプラトニックな関係を保っている(まだ初日だが)。

 しかし、俺も所詮はただの童貞なので、いつ我慢の限界が訪れるかわからない。

 柴咲さんのことは、早々にケリをつける必要がある。



「おはよう、柴咲さん」


「……おはようございます」



 別れて以来初めて声をかけたが、無視はされなくて少しホッとする。



「おはようございます、柴咲さん」


「おはようございます、白鳥さん」



 何だ? 何か二人の雰囲気が変だ。


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