第33話 お仕置きされたいでしゅ~
気絶してしまった白鳥さんを抱き上げ、ベッドに運ぶ。
その際色々と触ってしまったが、決してワザトではない。
とりあえず、柔らかいのは素晴らしいことだ。
晩飯などを作りながら1時間程待ったが、白鳥さんは目覚める様子がない。
一人暮らしの家に男を招き入れるだけでも危険だというのに、この無防備さは流石に心配になる。
こういう部分も、男関係でトラブルを招いた要因だったのではないだろうか。
「むにゅ~」
寝言なのだろうが、中々にあざとい。
ひょっとして、実は起きているのではないだろうか?
試しにほっぺたをつついてみる。
「んにゅ、やめてくださいよ~、主様ぁ~」
これは、判断に迷うな……
もう少し続けてみよう。
「ふにゃ~、主様ぁ、そんなに引っ張っちゃダメでしゅよぅ~」
これは、半分起きてるな。
恐らく、夢うつつみたいな状態なのだろう。
今なら何をしても許される気がする。
俺はとりあえずスマホを起動し、録画を開始する。
ぐへへ……、今のうちにあんな姿やこんな姿を撮影してやるぜぇ……というワケではない。
これからする質問の証拠を残すためだ。
「白鳥さん、俺のことが好きか?」
「しゅきでしゅ~、だいしゅき~」
「俺と恋人になりたいか」
「なりたいでしゅ~、ずっと一緒にいたいでしゅ~」
これで言質はとった。
あとはどうするか。勿体ないからもう少し色々聞いてみたい。
「3サイズと胸のカップは?」
「上から~、89・60・90のぉ~、Fカップでしゅ~」
おお、まるで漫画やラノベのキャラのような数値だ。
白鳥さんは実は元二次元の存在だったりしないだろうか?
「好きなシチュエーションは?」
「主様にぃ、お仕置きされたいでしゅ~」
シチュエーションを聞いただけなのに、願望を告げられてしまった。
まぁ、そういうプレイがお好みなのであれば、一考の余地はある。
「他に何かして欲しいことはあるか?」
「褒めて欲しいでしゅ~」
「よーしよし、静香ちゃんは偉いな~」
褒めるのは今でもできるので、頭を撫でながら褒めちぎる。
「えへへ~、嬉しいでしゅ~」
満面の笑顔を浮かべる白鳥さんは、控えめに言って物凄く可愛い。
正確な年齢はわからないが、間違いなく二十代のハズ。
だというに、その笑顔はほとんど幼女であった。
こんな姿、あとで見たら彼女は卒倒するのではないだろうか。
「他にお願いはないか?」
「ちゅーして欲しいでしゅ~」
「それはできない」
「なんででしゅか~!」
恋人同士じゃないからに決まってる。




