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作者: 檸檬

楓の木を見るとあなたを

思いだすの


楓の木は細い幹の佇まいが

琥珀色の美しいあなたのよう


その幹からあなたの細い指先の

ような枝の新芽が出ていて


触れると柔らかくしなるの


あなたの繊細な心のひだのよう


楓の葉はゆっくりと黄色から

赤に染まる


ふんわりひらひらと落葉する


そのさまは

あなたのたおやかな言の葉のよう


私の心に落葉して


温かなベッドをつくるから


無力なまま眠りに落ちるの


真の夜、夜の夜、木の葉に雫が落ちる


しっとりと包まれる

その湿り気に


その切なさに


何も言わないで


何も言えないまま


私は気づかないふりをする


そして


気づかれないように


目を閉じたまま


涙を落とすの


楓よ楓


誰かに抱きしめられる


言の葉よ


美しい 


その言の葉よ


私のためだけに在らず


この手に収まらず


風にさらわれ


染まり舞い落ちる


その美しさ


どうか目を閉じたまま


このまま見つめさせてね









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― 新着の感想 ―
[良い点]  こんにちは。読みました。楓の木を想い人の対象と見立てたのでしょうか。自分が思うに、ここで詠み手が想う対象は、青々としているわけではなく、どちらかといえば円熟していて渋いのではないかと思い…
2022/11/16 15:31 退会済み
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