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第六十五話 文化祭~皇太子VS第一王子第二ラウンド

「やっぱりよぉ、ティラミスだろぉ!」


「いいや、チーズケーキだ!」


文化祭当日、休憩時間にミーア、チャールズ、カイザルがレナンジェスのクラスに来るなり言い争う。ミーアに勧めるケーキでだ。


「あの…そこまで争う事では…」


「いいや、大問題だぜぇ。ティラミスの方がチーズケーキより良いのによぉ」


「其方こそ解っておらぬ!やはりチーズケーキである!!」


その間に挟まれておろおろするミーア。


「でしたらプリンアラモードですわ」


不意にアリスが参戦する。


『それは食べたばかりだ!』


「解っていませんわね。プリンアラモードの豪華さを」


そして3人は何が一番か言い争う。


「あの…3つをシェアするのは…」


レナンジェスは見かねて助け舟を出す。


『ダメだ!ケーキに妥協は出来ぬ!!』


(2人ともスウィーツ男子かよ!)


内心で突っ込みながらレナンジェスは成り行きを見守る。


「其方は全く解っておらぬ!そもそもチーズケーキの起源は…」


カイザルはチーズケーキの歴史を語りだす。


「おい、ティラミスは歴史が浅いがよぉ…」


今度はチャールズが反論する。エスプレッソを染み込ませた生地にクリームとチーズを合わせココアパウダーで仕上げたハーモニーを。


「あの…その辺で…」


ミーアは困り果てた表情を浮かべる。その時だった。


『では3種類出してくれ』


そう言って3人の席に第一王妃と第二王妃が座る。レナンジェスは即座に3種類のケーキをと紅茶を3杯用意する。


『おい、何故紅茶を3杯用意した?』


W王子がレナンジェスに怪訝な表情を向ける。


「これは3人でシェアするかと思いましたので」


レナンジェスがあっさり言うとW王妃は満足げに頷いている。それを横目にレナンジェスはコーヒー&ティラミス、紅茶&チーズケーキも用意した。


「おい、どうにかしてくれよぉ…」


「朕にはどうにもできぬ…」


「でもよぉ…」


「解ってをいるのだ…しかし…」


W王妃にミーアを取られた2人はオロオロしている。そんな事をお構いなしにW王妃はミーアとケーキをシェアしながら楽しそうにする。それを羨ましそうに眺めるW王子。


「ここは2人でアーンし合えば…」


アリスがニヤニヤしながら言うとW王子はムクれる。


「男同士でアーンは無いだろぉ」


「そうであるな」


「そこの2人!それはアーちゃんをディスっているのか?」


不意に鋭い眼光を向ける第一王妃にW王子は黙る事しかできなかった。




それから暫くは女装男子に色々と注文を付けて愉しそうにするW王妃。ミーアはそれを聞いて顔を赤らめる。


「もう少し絶対領域をだな…」


「ギリギリ見えないくらいまでスカートを捲ってですね…」


男子達も恥ずかしながらそれに応じるうちに他のクラスの男子の眼差しが野獣と化す。そして何時しか男同士で手を恋人繋ぎしながら出ていく生徒まで現れ始めた。


「ここは危険ですわ」


ミーアはそれを見て慌てる。しかし鼻息は荒い。


その後、女子の演劇を鑑賞する貴族達。「戦争の夜に」を合言葉に男子同士の恋愛を描いたドロドロな演出に貴族の奥方は目に涙を浮かべる。男性貴族もそれを魅入っていた。


(成功だ)


レナンジェスは他のクラスの出し物と被らないように時間設定したおかげで中々の人入りだった。そして劇が終わり女装喫茶に戻ると貴族の奥方がモブ男子にベーコンレタス的な光景を求める。


(これは…)


レナンジェスは焦りだす。何しろ女装男子がレナンジェスの体をさり気なく触ってくるからだ。特にお尻が狙われる。


(避けなければ)


レナンジェスは華麗にステップを踏みながら踊る様に仕事をこなしモブ男子の欲望に塗れた手から身を守る。


『素敵ですわ!』


その姿を見た貴族の奥方は興奮しだす。


『そこよ…惜しい!』


『もう少しで唇が…かわされたましたわ!』


『なんて焦らしプレイなのかしら?』


『そんな事より絶対領域が…』


貴族の奥方は興奮しながらモブ男子にチップを渡しレナンジェスを襲わせる。


(何ですと!遂に全男子相手ですと!!)


内心で焦りながらレナンジェスはモブ男子のお触り攻撃を全てかわして見せた。すると焦らされたが故に貴族の奥様が暴走しだす。


『これって…』


『男装していると…』


『ダメだわ…私達まで変な気分に…』


今度は男装女子が百合的な展開を迎える。それを貴族たちは興奮しながら見守る。


(やり過ぎた!ドロドロ恋愛劇は失敗だった!!)


心の中でそう叫びながらレナンジェスは仕事を続けた。


文化祭1日目終了。残り2日。


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