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第四十四話 昼ドラみたいな光景

「ヒューイちゃんとドゥーイちゃん遅いわねぇ」


テーブルに夕食を並べながらレナンジェス”オカン”は心配そうに言う。


「あの2人なら大丈夫ですわ」


ミーアがそう言うとレナンジェス“オカン”は悲し気な表情を浮かべる。


「ママは悲しいわ!弟の心配もしてあげないお姉ちゃんなんて。何時からそんなに冷たい子になってしまったの?」


「あの2人はこの国の10指に数えられる手練れだから…」


「まだ子供よ?もしも不良になったらママは死んだパパに何て詫びれば良いの?」


「ごめんなさい…」


ミーアはそれを見て謝る。


「ママこそごめんなさいね。もう、誰も失いたくないの…」


そう言いながらシクシク泣き出す。


「大丈夫よママ」


アリスはそう言いながらレナンジェスにしがみ付いた。


「こんなに弱いママでごめんなさい」


レナンジェス“オカン”はそう言いながら2人の少女を抱きしめた。その時だった。


『アリス嬢、ミーア嬢は無事か?』


王妃を先頭に一斉に家に入ってくる一行。


「ヒューイちゃんとドゥーイちゃん!夕方までに帰ってこないとダメでしょ!!」


2人の小悪魔~ズを見るなりそう怒鳴る。そして2人のお尻を叩きだした。


『ご、ごめんなさいママ』


すると2人を抱きしめると囁く。


「心配させないで」


その光景に王妃一同唖然とする。まさしく子を思う母親の姿であったからだ。


『ごめんなさい』


2人の小悪魔は素直に謝る。


「奥様、見苦しいところをお見せして申し訳ございません」


レナンジェスオカンはそう言いながら必死に謝罪する。


「まあ、頭を上げてくれよぉ」


チャールズの言葉で頭を上げるレナンジェス”オカン”。


「殿下、書類は全て出来上がっております。お急ぎでしたらお持ちしましたのに」


W王子を見てそう言いながら書類を差し出すレナンジェス“オカン”。


『それよりもアリス嬢とミーア嬢を回収させて貰う』


王妃2人がそう言うと青い顔をになるレナンジェス“オカン”。


「娘の結婚は学院の卒業後では…それに学院卒業までには借金全てをお返しすればあの話は無かった事にして頂けると言ったではありませんか。お金は私の体を売ってでもお返しします。だから娘だけはお許しを」


『何を言っている?』


「如何に平民と言えど娘には好きな殿方と一緒になって欲しいのです。それを中年商人の妻になどあんまりです」


『え?』


唖然とする王妃達。これでは王妃が悪者だ。どうやら王妃達は借金取りの妻設定らしい。


「レナンジェス、話を聞いてくれ」


ライディースはクールに振舞う。


「ラ、ライディース様…娘の前です。お許しを」


「え?」


唖然とするライディース。彼は未亡人を弄ぶ鬼畜設定みたいだ。


「レナンジェス、とりあえず学院に戻るぞ」


俺様王子はそう言いながらレナンジェスの腕を引っ張る。


「止めて~、娘の前では許して~」


「はぁ?」


俺様王子は悟る。未亡人を手籠めにしようとする鬼畜設定されていると。


「どうするんだぁ?」


「朕にも解らぬ…」


W王子は顔を見合わせ困り果てる。


『ママに乱暴しないで』


不意にミーアとアリスがレナンジェス“オカン”にしがみ付く。どうやらこの設定にノリノリのようだ。


『とはいってもこのような山の中では何時、獣に襲われるか解らぬし…』


王妃2人も困惑している。


『レナンジェス様、帰りましょう』


ネイとリムルがそう言って手を差し出す。


「お願いします。ヒューイとドゥーイはまだ子供です。補佐の話は待ってください。私から家族を奪わないで…」


『その設定良いわね』


2人は淫らな笑みを浮かべる。


「ハァ…“解呪”」


ミュージーが溜息交じりにそう叫ぶとレナンジェスは正気を取り戻す。


「王妃様、ここは何処ですか?それと…“魅惑の香水”は…」


「お前に使われたみたいだな」


俺様王子が不機嫌そうに言う。


「何があったのですか?」


レナンジェスが皆に問い掛けるとアリスは記録の水晶を取りだし一部始終を見せた。


「この度の不敬はどんな罰もお受けします」


レナンジェスは王妃に跪く。


『どうでも良いですわ…面倒ですし』


王妃はそう言いながら帰ろうとする。


「折角ですからレナンジェス様が作った夕食でも」


ネイとリムルがそう言うと皆の腹は“グゥ~”と音を立てた。


「それではご馳走になろうか」


王妃はそう言いながら席に着く。そしてレナンジェスを皆で揶揄いながら食事をした。


『レナンジェス殿。まだ“魅惑の香水”はこんなに残っていますわよ』


アリスとミーアが悪戯な笑みを浮かべながら言う。


『それは処理するように!』


巻き込まれた一同は同時にそう叫んだ。


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