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第四十話 武術大会

(二学期最初のイベントが来た~!このイベントの優勝賞品はチートアイテムなのよねぇ)


乙女ゲームでのチートアイテム。それは“魅惑の香水”である。このアイテムがあればキャラ攻略が楽になるし逆ハーレムエンドの要でもあるのだ。


しかし貴族は強力なモブキャラを代理人で戦わせる。故に代理を選ぶのも大変なのだ。


(聖女ミュージーなら聖騎士団から選べるし他のキャラでも強力なモブが選べたりジュドーを選べたりするわ。しかし…最強のライバルはミーア公爵だけど)


何しろミーアの護衛は強すぎる。トーナメント戦で如何に削るかが攻略の鍵だ。そしてそのフラグは攻略キャラの好意度によって決まる。


(フフフ…しかし私には小悪魔~ズが居るのだよ)


そしてニンマリと悪い笑みを浮かべるレナンジェス。その時だった。


『レナンジェス、頼みがある』


不意にチャールズとカイザルがやってくると小悪魔~ズを貸してくれと言う。


「それでは…私の代理人は…」


『頼む、お前が言っていた甲斐性を持つためだ』


話を聞くと王族には領土が与えられるらしい。


(確かに王都5つ分の島を譲渡されるイベントもあるけど…それって聖女ミュージーのイベントでは…)


主人公だけは選択肢が出るのだ。そして島を手に入れると攻略キャラ1人としかエンディングを迎える事が出来ない。


『領土があれば甲斐性も出来るだろ?』


そう懇願する2人。


(ママモードで説教した手前、断れないわ…)


レナンジェスは仕方なくそれを了承する。そして代理人を探すがめぼしいキャラは居ない。


『ママが出れば良いじゃない』


アリスとミーアに相談したらそんな返事だった。しかも女装姿でだ。


「それは…」


『ママの勇姿が見たいの』


2人の少女は瞳を潤ませて言う。


「…解りました」


レナンジェスがそう言うと2人の少女は嬉しそうに笑った。




(とりあえず強敵は居ないようだ)


姫騎士の服装をしたレナンジェスはそう考えながらニヤリと笑う。このトーナメントはA~Dブロックで行われ勝者が決勝ブロックで戦うのだ。


(A、Bブロックに強敵は集中した。私の優勝も確実だろう)


そう考えながら小悪魔~ズや悪役令嬢ミーアの2人の護衛、ジュドーの試合を観戦する。


(みんな瞬殺ですか。ちょっと強くなりすぎじゃない?)


そう思いながらもレナンジェスの番がやってくる。


『ママー!頑張って~!』


アリスとミーアの声援が聞こえる。


『レナンジェス様!優勝したら結婚しましょう!!』


ネイとリムルはとんでもない応援をした。周りのモブ男子はレナンジェスに淫らな視線を送る。モブ女子は血の涙を流している。レナンジェスの妖淫な姿にHPが削られたのだろう。


『ハックマン家代理人“オカン”VSモブ侯爵家代理人モブ剣士の試合を始める!』


その言葉でレナンジェスは2本の木剣を構える。そして突進して来る剣士の剣筋を逸らせるともう一本の木剣を剣士の首筋に当てた。


『勝者“オカン”』


審判がそう宣言すると4人の歓声が響き渡る。それ以外のモブキャラは舞うように戦う“オカン”に見惚れていた。




『ママ~』


ミーアとアリスが抱き着いてくる。


「甘えん坊なんだから」


レナンジェスはそう言いながら2人の頭を撫でる。


『私達も!』


ネイとリムルが強請るので2人の頭も撫でた。そして観戦席に座ると小悪魔~ズがレナンジェスの膝の上に乗ってくる。


「仕方ないわねぇ」


レナンジェスはそう言いながら小悪魔~ズの頭を撫でた。


「傍から見れば我と其方は夫婦に見えるだろうか?」


不意にライディースが呟く。


「意外と仲の良い兄弟かもしれませんよ」


レナンジェスがそう言うとライディースは少し寂しそうに笑った。




事件はBブロックで起きた。


『そ、そこまで!勝者仮面の婦人』


見るとジュドーが瞬殺されている。


「あれは王国近衛剣術だな」


ミーアの護衛が呟く。


「あぁ、それも相当の腕前だ」


クールな護衛も険しい表情を見せた。


(強い…それにしても口元とか誰かに似ている…)


そう考えながら仮面の婦人を観察するレナンジェス。すると仮面の婦人はレナンジェスに木剣を向け叫んだ。


「“オカン”よ、最強の座を掛けて勝負だ!決勝で待っている!!」


そう言うとゆっくりと退場口に向かう仮面の婦人。


『何者かしら…』


アリスとミーアの表情が険しくなる。そして膝の上で甘えていた小悪魔~ズが真剣な眼差しで見送る。


『大丈夫ですわ。怪我をしたり四肢を失っても私達が面倒を見ますから!』


ネイとリムルの言葉で苦笑いを浮べるレナンジェス“オカン”であった。


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