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第十二話 Wデート?~2

「あれに乗らねぇかぁ」


チャールズは公園にある大きな池を指さす。そこには手漕ぎボート乗り場があった。


「我は賛成だな」


レナンジェスを見ながら嬉しそうに即答するライディース。


『僕達はお散歩していますね』


ヒューイとドゥーイはそう言いながら小悪魔的な笑みを浮かべている。護衛としての警備目的で残るのだろう。


「それでは参りましょうか」


ミーアがそう言うとチャールズがミーアに手を差し出す。ミーアはその手を取るとボートに乗り込んだ。




「ここから見る景色も良いものであるな」


ライディースはボートを漕ぐレナンジェスを見つめながら言う。


(先程から私の体を舐め回すように見るのは止めてくれ。それはセクハラだ)


そう考えながらも愛想笑いを浮かべるレナンジェス。


(あの2人は良い雰囲気だ)


チャールズはあちこちに指さしながら景色を楽しんでいる。ミーアも優しい笑みを浮かべていた。


(…2人はこれで付き合うのかな)


そう考えながらレナンジェスは木々から咲き誇る花を眺めていた。


「レナンジェス…」


不意にライディースが身を乗り出してくる。


「ライディース卿、そんなに動いたら池に落ちますよ」


レナンジェスは慌てて止める。彼はクールさを装いレナンジェスの体に触れようとしたのだ。


「すまない…君が余りにも魅力的だったから…」


「ライディース卿は令嬢にモテるでしょ?同性の私に色目を使う理由が思いつきません」


「あぁ、男に興味はない。だが…其方には魅力を感じるのだ。それは殿下も同じだろう」


(え~と…これは男色ハーレムルートですかね。って無いよ!ときめき魔法学院は乙女ゲームだよ!BL要素はねぇよ!何故、BLルートになっている?)


レナンジェスは少し困惑した表情を浮かべながらも内心はパニックに陥っていた。


「其方は気が付いていないのか?其方が時折見せる色気漂う仕草に」


「そう言う意識はしておりませんので」


「そうか。だが我にはどこかの国の姫に見えるのだよ。それと凛々しい時の其方に滅茶苦茶に犯されたいと思ってしまう時がある」


(おい、ゲイ術愛好家でドMかよ!今、全乙女ゲームユーザーの夢を壊したぞ!)


「そうしたら…後ろの口が疼くのだ」


「ライディース卿、私は女性しか愛せませんので」


「それは嘘だな。第二王子殿下に色目を使っているではないか」


(そ、それは前世の女としての目の保養なんだからね!)


「それに我の事も欲望に塗れた眼差しで見つめる時がある。その眼差しを受けると…其方に乱暴に扱われたくなるのだ」


(やはりドMであったか)


「其方は我が嫌いか?」


「貴族として尊敬しております」


「そうか。今はそれだけで十分だな。いずれ男として我を滅茶苦茶に犯したくなるだろうから」


「それは無いと思いたいですね」


そう答えるレナンジェスの目は常に泳いでいた。




「そろそろ昼時ですので昼食にしましょう」


レナンジェスはそう言うと予約していた店に皆を案内する。その後をチャールズとミーアは腕を組んでついてくる。ライディースは普段のクールビューティーオーラを発していた。


(もうそんなに距離が縮んだのか!チャールズ、是非とも師匠と呼ばせてください!)


心の中でそう叫んでいる内に予約していた店に到着する。


店の景色の良い個室に入ると皆が席に着く。同時に飲み物と大皿の料理が運ばれてきた。


『取り分けますね』


2人の従者はそう言うと小皿に肉料理や魚料理、パスタ、サラダを取り分ける。


「こんなジュースは初めてだなぁ。シュワシュワしているぞ」


チャールズはそう言いながらドリンクを飲み干す。その次の瞬間、有無も言わず席を離れた。


(炭酸飲料の洗礼を受けたか。一気飲みすればゲップも出るよね)


レナンジェスは計画通りという感じの悪い顔になる。


「意地悪なのね」


ミーアはレナンジェスの表情を見て笑いを必死に抑えながら言う。


「フム、チャールズ殿下は炭酸飲料を知らなかったのか」


ライディースは興味深げだ。


「それはハックマン領で作られるものですから。他国にはまだ浸透していませんわよ」


ミーアは半分笑いながら言った。


「レナンジェスよぉ、初めに教えてくれよ」


化粧してから戻って来たチャールズは渋い顔をしながらレナンジェスに言う。


「申し訳ございません。これは我が領で作られる炭酸飲料という飲み物でして…一気に飲んだりすると…殿下の経験通りになります」


「少しずつ飲んでも我は殿下と同じ経験をしたがな」


「そうですわね」


1人だけオレンジジュースを飲みながらミーアは愉快そうに笑いだした。商品化前にミーアに試飲させたら早大にゲップしたは秘密だ。


「誰かに言ったらレナンジェス殿に責任を取って貰いますわよ」


ミーナにむくれながらそう言った。しかし釘を刺されなくてもレナンジェスは他言する気はない。女子の恥を広めるのは紳士的ではないからだ。


それ以上に愉快だったのが俺様王子や他の貴族に振舞ったら皆がゲップの合唱を始めた事だろうか。


その後、俺様王子に口でエロエロな事をさせられた時は後悔したが。


「この大皿料理は考えたよなぁ。少しずつ色々食べるのも良いものだなぁ」


そう言いながら優雅に口を拭うチャールズ。


「そうですわね」


ミーアも同調している。


(皆が笑顔でいてくれてよかった。チャールズ殿下の犠牲は無駄ではなかったな)


そう思いながら和やかな雰囲気で進む昼食をレナンジェスは心から楽しんでいた。


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