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勘当されたので冒険者始めます。  作者: ジャガバター
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10、ユトリーク家の裏側

 「飛び出してきたぁ?おま、どこの恋愛小説だよ!」


 そう言いながらシリルさんは盛大に笑った。


 「シリルさん静かにしてくださいよ!」


 今は丁度俺達の身の上を話し終わったところだ。


 「イカールの刺身お待たせいたしました、、、、。」



 そして、料理が運ばれてきたので食べることにした。今日頼んだのはイカールの刺身だ。イカール(イカ、、、、、、書かなくてもよかった気がする、、、、、)は今が時期なので、頼んでみた。魚系が苦手な人もいるので一応シリルさんに確認をとったところ、大丈夫だという事だ。



 「おお、美味そうだな。」


 「本当にそうですね。」




 そう言いながら刺身を醤油に付け、口に入れた。

 セイディーとシリルさんも食べ始めている。

 口に入れたとたん醤油のコク深い香りが口いっぱいに広がり、イカールのコリコリした食感と噛みしめるたびに少し甘い味が醤油と合っていてそれが素晴らしく美味しかった。やっぱり醤油との相性は最高だ。




 最近は酒の美味さが分かってきたところで、酒との相性の良さにも驚いた。




 「というよりこんな所にずっといて絶対バレるだろ。」



 シリルさんがさっきの話を続ける。



 「そうですけど、、、、まだ二週間位しか経ってないから大丈夫なんじゃないですかね?」


 「お前等、ユクリート家舐めてたら潰されるぞ。」


 「え?」


 「潰される」という表現で背中に寒気が走った。


 「ユクリート家はな、人を簡単に殺せるんだよ。知らなかったのか?」



 人を殺せる、、、。



 「ユクリーク家が?そんな事ないですよ、一度も人が殺された所なんて見たことも無いですし。」


 そういうと、シリルさんは少し考えるように顎に手を当てた。


 「お前等、周りの人間が居なくなったこと無いか?それも唐突に。いや、いなくなったというか、突然首になったり、突然失踪したりしたことないか?」

 


 周りの人間、、、、そういえば、突然子守が居なくなったり、担当の護衛が居なくなったりしたな。でもそれは首になったとしか聞いてないが。



 「あります!私の子守が突然首になったんです。それもその当日に母から聞かされて二度と会えなくなったんです。」




 先にそう言ったのは、セイディーだった。そういえばセイディーを長年世話していた子守が、セイディーが6、7歳の時に首になったって泣いてたけな。




 シリルさんは苦虫をかみつぶしたような顔をして、少し黙っていたが、静かに喋りだした。


 「いいか、よく聞け。そいつらは殺されたんだ。」


 「え?でも、何故分かるんですか?」


 「何故なら俺の家族もユトリーク家に殺されたからだよ。」


 「え、、。」




 セイディーの必死な問いに、シリルさんが冷たく返した。セイディーは暗い顔をしている。信じたくないが、信じざるを得ないのだろう。セイディーの子守はよほどセイディーにとって大切な存在だったのだろう。何せユトリーク家では、子育ては母親の仕事ではなく子守やメイドの仕事だと思われていて、子守は子供たちにとって母親変わりなのだ。




 俺の子守も首に、、、いや、殺されたが、それは俺が1,2歳の時で、セイディーの悲しみとは桁違いだ。だからこそセイディーは、その子守の死を受け入れられなかったのだろう。

 セイディーは静かに涙を流していた。




 「でも、殺されるかもしれない危険な所で働きたいと思う人、それも数千人もいるでしょうか?」



 「だから、大体はスラム街の連中なんだよ。ユトリーク家で働けば衣食住が確保されるしそれなりの金も貰えるからな。」



 「でも、護衛達は皆武術が達者でしたが、スラム街からそんな人材を見つけられますかね?」


 「それはだよ、それはな、、、。」


 ふいに、シリルさんが声を荒げ、バンっと机を拳で叩いた。


 「幼い頃に親に売られた子供たちが訓練されて達者になったんだよ。」


 束の間の沈黙の後、シリルさんが口を開いた。




 「俺の両親も、俺と兄を売った。俺はまだあの瞬間を覚えている。俺と兄はまだ5歳と6歳だった。ある日両親に連れられ都市に行った。はしゃぐ俺達とは対照的に両親は暗い顔をしていた。そして裏路地に連れていかれ、怪しい男達に近寄って行った。逃げようとする俺達に、両親は泣きながら謝り続けていた。そして、男達から茶色い布袋を渡されたいた。あの時のじめじめととして暗い、狭い裏路地のような所は今も恐怖を感じる。そして、男たちは俺と兄の口に布を巻き、麻袋に入れられて、馬車に連れていかれた。最後の最後まで、両親の謝る声が聞こえていたよ。」



 

 「それで、俺と兄は訓練所に連れていかれたんだ。まず実力審査みたいなのをやられて、そこで俺と兄は別れてしまった。どうしてとか兄がどうなったのかとか考える暇も無いほど訓練は辛かったよ。体罰は当たり前、睡眠時間は六時間で不優秀な子を見せしめとして目の前で殺されたこともあった。」


 

 「セイディー、、、、、、、そこまで脅かすつもりは無かったんだよ。ただ、お前等にも分かって欲しいんだ。今やアルドは勘当された身だ。つまり、家族じゃない。どういう事か分かるか?」



 「、、、、、、、俺達もそういう風に扱われるかもしれない、っていう事ですか?」




 「そうだ。お前らはもはや家族の情を傾けてもらえない。つまり、見つかったらあっという間に殺されるかも知れないし、ユトリート家は目を付けられてはいけない存在、として見ておけ。あと、こうなったらセイディー、お前の存在をもっと隠さなければいけない。」




 そういうと、アルドさんは魔法袋をゴソゴソと漁りだした。



 「これは、ずっと前に買った髪飾りだ。」


 「、、、、綺麗、、、、、、。」


 セイディーの声がふと漏れた。




 その髪飾りは本当に息を呑むほど綺麗だった。ユリのような花がベースになっていて、ユリは魔石で出来ているのか、純白に見えるが、傾けると虹色の光が現れそして、その花びらに雫の様に散りばめられた水晶は桜色で、花弁とよく合っていた。そして何よりその中心に付いている石。多分魔石なんだろうけど、透明なのに虹色の光沢を放っている。




 「銀貨一枚で売られていたんだ。」


 「本当ですか!?」


 「安いだろ?いや、安すぎたんだ。俺はこの髪飾りに魅了されてすぐさま買って妻にプレゼントした。ただな、、、、、、、。」


 「どうしたんですか?」


 「まあ良い。付けてみろ。」



 言われるままセイディーが髪につけた。その瞬間、セイディーの金髪の髪が茶色に変わった。



 「え?なにこれ?凄い!」



 セイディーが自分の髪を持ち上げながら言った。



 「金髪は目立ちすぎるからな。でも、茶髪は女にとってあまり好ましい髪の色ではないんだろ?」



 確かに金髪というのは珍しく、貴族に多いので危険かもしれない。



 「確かにそうですけど、ありがとうございます!こんなに綺麗で魔法も持っている髪飾りなんて!」



 「ああ、外したら元の髪色に戻るからな。」



 セイディーが嬉しそうに頬を染めて喜んでいる。そんな笑顔を見ていると、こっちまで嬉しくなる。セイディーには元々そういう力があるのだ。



 「そして、アルド、お前にもこれをやる。」




 そう言ってシリルさんが懐から出したのは、中心に緑の宝石が埋め込まれた指輪だった。指輪は太目で、全体に彫がほどこされており、中心の宝石はエメラルドグリーンで黒い光沢を放っていた。




 「つけてみろ。」



 吸い込まれそうなほど美しい緑の宝石に釘付けになっていると、不意にそういわれた。

 恐る恐る、左の中指に付けてみた。すると、指輪を付けた中指から暖かいものが全身に流れ込んだ。



 「うわ、凄い!」


 セイディーが観劇する中、何が起こっているのかわからずにいると、シリルさんが手鏡を渡してくれた。


 「うわっ!」



 あまりの違いに自分でも驚いた。俺の緑の目は平凡な茶色に、金髪も茶髪に、変わっていた。



 「その格好だと目立たないだろう。」



 「でも、この指輪、一体いくらするんですか?こんな高そうな物、貰えません。」



 「お前、またいうか。さっきも言ったがな、お前は貴族で、、、なのか。、、、じゃ、貸してるとでも思っとけ。」



 「でも、、。」



 「いいから黙って受け取れ。」


 イカール(イカ。イカールちょっとふざけました。)食べた後の会話、気分転換にふざけて書きました。茶番です。飛ばしてもらって結構です。頭大丈夫です。ではどうぞ。





「お前等、ユクリート家えお舐めたらあかんでぇ~」


 「は?」


 「だから、ユクリート家を舐めたらあかんでゆうとるやん。」


 「え?酔ってます?このくそおやじ(このくそおやじは小声)」


 「おめー、よってるゆうたらあかんで~」


 「ボコずごら!」

 


 「お、お前、殴ったな!親父にも殴られたこと無いのに、、、、、、、、!」



 「え!?すまなかったあるどぉぉぉ!!」


 「許さんぞー!!」


 「ぼっこずごらぁ」


 「おめぇらぁぁ!黙んな!」


 「「ひぃ!!」」


 「せ、せせせセイディー様!!お許しを!!」


 「怒りをお納めください!!」


 「DA MA RE★」


 「黙れこのボケナスども!!」



 「「ひぃぃぃぃぃ!」」




 「、、、、、、あの、大変言いにくいのですが、他のお客様もいらっしゃいますので、、、、、出ていけコラァ!!」


 「「「す、すいませんした!」」」


 



 ばばっと書いたので分かりづらかったらすいません。


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