どれどれ。アプデのち、眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼ですな
どせ広告だろうが、忘れたふりをしていたメールを読んでみるか。
運営からのその他大勢向けの"お詫び"だった。
内容として、端末システケの一征アプデがあるというので、かねてから用意していた対応版を直前に差し替えたのだが、誤ってR18内容の有料化予定のデモ版だったので、新にキャラメイクをした方には変な表示が出てくるが、すぐにアイテム課金の基本無料で正式版に差し替えて自動アプデ対象にしたので、混乱をさせてごめんなさいというものだった。
ご迷惑をおかけしたアバターには、正式無料版への内容修正と
ぢゃ、も一度やってみるか。
起動させると、少しのダウンロードで、表示方式をクオータービュー、3D表示でドラッグ移動、コントローラを接続してのVRビュアー利用か、マイクロHDMIのゴーグルとコントローラの組み合わせから選べと言うモノだった。
がはははは、これは最後の一択だぬーっと。チャットは予定してないが、ここはミニキーボードも準備しておこう。
選択して、ゲームの進行画面だ。後からメニューで呼び出せるからチュートリアルはパスした。
部屋の中から始まった。雰囲気から自分の部屋か。
(ステータスオープン)念じる。のではなく視野の左下にカーソルを当ててクリックしてメニューからステータスを選ぶ。
あとでショートカットの方法を調べておこう。そのためのマクロストリング対応のキーボードだ。
は? タシタニ エロ設定ハ、アリマセヌガ・・・・ナニコレ。
名前:ビット・チャネル(Bit Ch)
種族:エターナル エルフ
性別:ネカマ
年齢:5歳
称号:節制
備考:-
これは、眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼ですな。いろいろ判断しかねます。
部屋の中を見回して、姿見を探すとありました。丁度自分が映っているじゃあーりませんか。どんな姿かは前もって知っているからそこはいいとして。素足だね。スリッパも周囲にないから洋風和式か。
しかし、まず『性別:ネカマ』ってなによ。手を胸に当ててみる。板だ。手を股間に当ててみる。これは見た目無いけど感覚はある。
そりゃそうか。
視覚と環境音だけのVRだものな。フルダイブなんて怖くて出来ねーよ。
狭い自室だからリアルに歩くわけにも行かずスティック操作で移動する。VR内ではドアの前。ノブに視線を合わせアクションボタン(A)を押すと手が動き開音と伴に部屋から出た。
ふと思い出して、もう一本のスティックで視野の可動域を確認してみる。スティックと実際とで頭をグリグリさせると、軽い3D酔いになった。これはあまりやっちゃ行けないな。
くらくらしながら建物の間取りを確認していく。
すぐに階段があり二階建て? 木造建築にしては長めの階段を上がってみるとフローリングのロフトか。区切り無くて机と椅子が一組以外はがらーんとしてて四方に窓があり一つの窓を開けると建物より少しぐらい高いぐらいの木々が迫っている。他の方向を開けてみるとどちらも同様で、一方向だけ、左右に伸びる一階の屋根と左右の間のちいさな空間が見える。左右の屋根は瓦葺きのようで棟の部分が両側に瓦三枚分ほど少しだけ上へと段をつくり、妻の当たり近くは3枚と言わずに軒までの半分ぐらいを占めている。外からはバレバレなのにイメージは隠し部屋みたいだな。後で要調査。
下に降りると自室の反対側は玄関で段があって土間に当たるところに靴があるからやっぱ和式だね。玄関は扉とかのドアじゃなく、二列のレールに各々一枚の移動する板がある開き戸式だ。靴を履き外を見る。ほんの少し木は離れていて、玄関からまっすぐ遠くまで人一人が通れる道になっている。上から見ると枝で覆い隠されていて気づかなかった。
振り返ると『ビッチなロリエロフの家』と描かれた表札が目に入る。
おいっ、運営どないなっとるねん!
近くに立てかけてあった竹箒の絵を伸ばして、取り外した。
しっかり彫られている、立派な物だったが、これはないだろう。
中に戻り先に上に上がって外を見ていたからだいたいの構造は想像が付いた。この建物は、カタカナの"ヒ"の字を上下逆で自分の居た部屋が左下の出っ張りにあり、階段がすぐ上、そしてその上に玄関があり、玄関の正面には廊下を挟んで畳敷きの一室がある。さらにその上に和式じゃないけど日本の技術で作られた水洗トイレ。あの近寄るとフタの開くやつな。そしてその上に風呂。自分を5歳ならとしても大人なら3人は入れそうな湯船と洗い場。うまくすれば4人は楽に使えるか。でもそんな使い方はしないよな。
しかしここまで見回っても誰にも会っていない。家賃とか、宿泊費、光熱費、あーステータスで確認したけど金もって無いぞ。
まさか持ち家で、一人暮らしかも。それはさておき探険だ。
予想は付いていた。風呂が角になり上側の"-"は、居間と台所と茶室だった。自室側の下部分になる"-"は、右端が畳敷きの床の間で、右へビジネスホテルっぽいツインベッドと簡単な洗面台のある部屋が二つある。
"ヒ"の内側が全室を継ぐ廊下になっていて真ん中の空間が坪庭としては広いが開放されている。
これって国民的アニメに出て来た家の間取りを自分流に現代技術でアレンジした内容だった。特徴的な出っ張った洋間に憧れたが、元は頭でっかちな"ト"だったのだが、出たり引っ込んだりが多い間取りが気に入らなくてね。だからオリジナルより大きくなってしまった。
「しかし、ここまでわしの黒に近い歴史が反映されているのはナゼ?」
ぽそっとつぶやいた。
すぐ運営からメッセージが来た。聞こえてた? 卍!(;゜ロ゜)
『お問い合わせありがとうございます。この件につきまして、先日の世界設計時にお客様よりご提供頂いたラフスケッチを元に再現してみました。その時の画像を添付いたしておりますので、ご確認下さい。なを再設定される場合でも追加料金は発生しません。当製品を末永くお楽しみ下さい。 』
あら、添付画像を見るとしっかりわしのタッチでラフな手書きの図面と表札のロゴと文字の指定までされていた。
よく見るといつも机の上に置いてあるノートの罫線によく似ている。ゴーグルの透過率を高くして、正面の風景と合成させると、食後の片付けを怠ってまだ散乱しているテーブルの上が見えてきた。埋もれかけていたノートを開いてみると、しっかり描いてました。
それにしてもあの日は、操作できずに寝たはず。変な夢は見たけどな。
そして、添付画像とノートには『※ 邪魔にならないメイドと執事を所望する』と書いてあった。
「メイドも執事もおらんやん。そもそも使用人置くには、ちょと狭い家やで」
「「「「ご心配には及びません、お嬢様」」」」
読んで頂いてありがとうございます。
メッセージの全文考えて、それを掲載する形で字数稼ぎも考えましたが『自分。不器用なもので』なんか姑息だなとボツねたにしました。どせ、[Episode 2+]は、オマケのネタですから。
夜想曲へ持ち込みませんから。期待しないようにね。




