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月盗祿  作者: 四月朔日 八月朔日
1/1

零夜

ある晩、三揚デパートでは多くの警察が右往左往としていた。

その中で今回の三揚デパートにおける宝石強盗事件の総指揮である璃月(あかつき) (さとる)の手の中に小さめのカードが一枚。

文面には【今宵巡り逢えた輪廻を大切に。また機会があればお会いいたしましょう、それまでsee you♡ joker】と書かれていた。

グシャっと、片手でカードを握りつぶす璃月。


「バカにしやがって....探せ!盗まれてからそれほど時間は経ってない。まだ近くにいるはずだ!」


彼の一言で近くの警察官は散り散りにあたりを捜索しに走り始めた。そんな光景を離れた場所で眺める警官服姿の人影が二名。


「りっちゃん、気合入ってるねぇ~」


「真面目な所が、璃月さんのいい部分じゃないか」


一見ちゃらんぽらんでキャバ嬢に貢ぎだして挙句の果てに人生ダメに終わりそうな男・桜城(さくらぎ) 海夏人(みなと)

そして、相方のダメさ加減に辟易しながら何度か時計をチェックしている男・鬼燈(おにあかり) (さく)

この二人が何を隠そう今回の三揚デパート強盗事件の容疑者である。


「あの人、部下信用してるところあるからさぁ〜まさか警備してた奴らが盗みを働いたなんて思わないんだろうねぇ~」


「というよりも、今回はこちらの時間ロスがほぼ無かったからな。」


「それそれ!ロックの開錠とか簡単すぎて声でそうになっちゃったよw」

ケラケラと笑い出す桜城を横目に続ける鬼燈。


「サクサク進みすぎて璃月さんの状況整理が追いつかないんじゃないか。珍しく我を忘れて取り乱してるように見える。」


鬼燈に言われ、目を細めながらじーっと見出す桜城。


「ん?本当だwあーちゃん目いいのなぁ〜羨ましい~」


「だから、そのあーちゃんってのやめてくれって言ってるだろ。」


「じゃあ、何がいいの?」

桜城の一言に具体例を自分から挙げるというのは何分彼としては気恥ずかしく感じ、言葉に詰まる鬼燈。


「た、例えば....さ...く...とか」


「短い。韻を踏んでない。却下(即答」


鬼燈、あえなく惨敗。

彼の呼ばれ方は今現在変わる予定は皆無。

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