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明かされる事実

次の任務の準備期間の最終日。

アクト達はルミナの元へ向かっていた。ある提案をしたかったからだ。それは、一緒に協力をして戦おうというものだ。一度は断られたものの、珊瑚をはじめ、アクト達も納得がいかなかった。

あの時のルミナは珊瑚を心から心配していた。そして、危険な任務だとハッキリと断言したのだ。危険と分かっているのであれば、尚更1人で戦わせるわけにはいかない。

「ルミナさん!!」

ルミナの姿を見つけ、珊瑚は声を掛けた。

「珊瑚ちゃん…」

珊瑚の声に気づき、振り向くルミナ。珊瑚の後ろにアクト達の姿を見つけ、表情を濁らせた。

ルミナは、彼らがここへ来た理由を容易に推測出来た。

「何の用かしら?」

白々しく問うルミナ。

「ルミナさん。次の任務はやっぱり、一緒に協力して戦いましょ?」

珊瑚はルミナを説得する。

「それは出来ない。前にも言ったでしょ?私は1人で戦うって」

「そんなの納得出来ません!!」

珊瑚は声を張り上げた。

「あの日……。ルミナさんとお話をした時、思ったんです。何かは分からないですけど……ルミナさんに何 かあったんじゃないですか?私の頭を撫でてくれた時、凄く辛そうでした!!」

「.........」

ルミナは黙ったまま珊瑚を見つめていた。

「会ったばかりだから俺達の事を信用出来ないのは分かる。けど、珊瑚は君の事が凄く心配なんだ」

アクトは珊瑚の横に立つ。

「仲間何ていらない……」

ルミナは小さな声でそう言った。

「仲間何てどうせ裏切るわ……」

「そんな事はない。俺達は仲間を絶対に裏切らない。今までも、これからもだ」

クロートはルミナにハッキリと断言した。

しかし、その言葉はルミナには届かなかった。

「そうやって言っていられるのも今の内よ」

「なら聞こう。何故そこまで仲間を否定するんだ?それなりの理由があるはずだろう?」

クロートは真剣な表情でルミナに問う。

クロートの視線に一瞬怯んだ様子を見せたルミナだったが、覚悟を決めたように口を開いた。

「任務が言い渡された日……。あの場に居た傭兵の中で前任務に参加したのは、私と2組の傭兵だけ。残り はあなた達を含めた新しく来た人達。どうしてだか分かる?」

「騎士に昇格して、別の任務をしているとか?」

アクトはそう答えた。

「もしかしてあなた…騎士を目指しているの?」

「あぁ。俺は騎士になるのが夢なんだ。そのために俺は傭兵になったんだ」

アクトは自信を持って言った。しかし、ルミナから返ってきた言葉は冷たいものだった。

「なら…他の城で騎士を目指すことね」

その言葉にアクトをはじめ、全員が反応した。何故他の城でなければならないのか。

「君は一体何を知っているんだ?」

クロートは真剣な眼差しでルミナを見る。

「最近起きている神話の生き物が現れる事件は…この街が関係してるわ。言えるのはここまで」

そう言うと、ルミナはアクト達に背を向けた。


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