四日目『ぼっちは初めて意思疎通に至った』
四日目もありました。
高校時代の友達からそこそこ好評です。
ぼっちは基本的に一人である。
一人である。相談相手はあまりいない。
全てが自己責任である。
四日目
ぼっちは履修登録に行った。もちろん一人だ。
パソコンがある教室で履修登録だったが、そこの手前のホールに有象無象沢山いた。無数にいた。まだ教室に入れないと思って二十分ほどそのホールに待っていた。
トイレに行きたくなり、トイレに行った後、使う教室を覗いてみた。集合時間はまだだったが、入れたので席を探して座った。
その時、気付いた。というか気付かされた。ホールいた有象無象は多分人を待っていたのだろう。
ずっとそこの場所にいた僕はなんだったんだろう。待つ人もいないのに待ち合わせに打って付けの場所で待機する。とんだ待ちぼうけである。僕以外にも同じことをした人間がいたことを心の底から望んだ。
時間は変わって履修登録の時間に進む。
初めての履修登録なので先生が色々と説明する。大学の自分のパスワードを教えてもらい進めていく。
隣の席の男が見せてほしいと聞いてきた。隣の男は学生証を忘れ本人確認が出来ないという理由でパスワードをもらえず、今日は何もできない状況である。
そんな事はどうでもいい。重要な事は隣の男子が話しかけてきたことである。話を返さなければならないそんな状況である。子供の時に知らない人に話しかけられた時のような気分だった。
多分、吃っていたのか一、二回ほど聞き返されたが何とか会話に成功。
学校に行って四日目のことである。
その後、授業をどう決めたかと聞かれて
「話相手がいなかったからシラバス読んで決めた」
と自虐に走りました。
相手は絶句して反対の隣に聞くようになりました。
友達はいますよ。
学部内でぼっちなだけです