ふぁんたじーな鍛冶師です。
日間ランキング50位(位)!今までにない順位に軽くパニックになっています。
ありがとうごさいます。引き続き更新していきます。
三十話ぐらいから二日に一回になる予定です。
俺は今、酒場であったNPCの冒険者風の男ーーダインと言うらしい、に連れられて山に来ている。どうしてこうなった。
「ほらほら、ちゃっちゃっと歩け!もっと急がねーと帰ってくる頃には日が暮れちまうぞ?」
改めて言おう、どうしてこうなった。
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「え?どゆこと?」
そう思わず聞き返してしまった俺に対して、男は愉快そうに笑うと
「ああ、俺は鍛冶師なんだよ。弟子一人と切り盛りしてる小さな工房だから分からんかも知れんが。と言うか、注文されても量が作れないから、誰も注文しなくて、だから皆俺のこと知らないんだろうな。場所も悪いし‥‥‥‥‥言ってたら泣きたくなってきた。泣いて良い?」
勝手に泣いていろ。俺は知らん。
「で、なんで昼間から飲んでたんだ?」
「んあ?収入がないから冒険者をして生計をたててるんだが、ちょうど冒険者の仕事が終わったからここで飲んでたんだ。仕事終わりの酒は神だ!」
本業しろダメ鍛冶師。
「本業しろダメ鍛冶師。」
思わず本音が。
「なっ!何を言うか!本業の仕事がなくてもしっかり副業で生活出来てるじゃねえか!どこがダメ鍛冶師だ!」
なら言わせて貰おう。
「確かに本業の方で仕事が入ってこないから副業で稼ぐのはいい。「フッ。」……………だがしかし、副業が終わったのなら何故本業に戻らない?「うっ。」それ以前になぜ昼間から酒を飲んでる?「そ、それh」というか工房に戻って弟子の面倒みろよ!」
「だっ、だってこの魔道具で弟子から連絡くるし、弟子に卒業されたら困るんだもん。」
お前は子供か。
「そんなこと知らん。早く鍛冶を教えろ。」
「ウグググググッ!俺の腕に腰抜かしたら笑ってやるからな!ほらもう行くぞ!」
「フッ」
とりあえず嘲笑ってみよう。
「ぬああああっ!てめええええ!」
なんか楽しいなコイツいじるの。さて、では鍛冶教えて貰おうか。
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酒場を出て、その男の工房があるという場所を目指す。
「おいガキ。お前名前はなんて言うんだ?」
「シンだが、お前は?」
「‥‥‥‥‥‥ダインだ。着いたぞ、ここが工房だ。」
軽く自己紹介をすませたところでダインの工房に到着する。大通りから路地にそれた、いかにもな場所にそれは建っていた。
「おーい、今戻ったぞー。」
「ん、ああーー師匠帰ってくんの遅すぎー!ん、ね、ねえ師匠、後ろに居る人ってもしかして「客だ」キターーーーー(・∀・)!約一年半と1ヶ月5日2時間20秒ぶりの客キターーーーー!」
そう叫ぶと、その弟子らしきまだ俺とそんなには変わらない年齢に見える女性のNPCがありえないスピードで椅子を引き、紅茶をいれてきた。
「さあお客様、どうぞごゆっくり。」
「いやお前おかしいだろ。それにコイツは注文に来たんじゃない、鍛冶を俺に教えて欲しいと頼みに来た。いわば弟子候補だぞ。」
「ヽ(゜Д゜)ノナ、ナンダッテー!」
コイツら、大丈夫か?
その後、この世の終わりのような顔をして狂ったように踊り続ける弟子のケリーさん(というらしい)を10分程かけてなだめ、ようやく落ち着かせた。
「でだ。お前は俺に鍛冶を教えて欲しいんだよな?」
「ああ、その通りだ。」
「本当に俺の鍛冶のやり方で良いのか?」
は?何が言いたいんだ?
「別に構わないが。」
そう悩むことではないだろう。
「よし、じゃあ俺の鍛冶を教えてやるよ!ついて来い!」
「あ、私もついていっt「ダメ。お前は留守番。」ぬああああっ!師匠のイジワルー!」
いよいよ鍛冶を教えて貰える。そう思うと、ワクワクしてきた。どうやって作ってんだろう?おそらく作業場があるであろう奥の扉を見てごくんと喉をならす。そしてーーーーーーーーーーーー
「じゃあ行くぞ!」
そして、ダインは俺が最初入ってくるときに使ったーーーーーーーーーーーーそう、外へと繋がる扉をガチャリと開けた。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥は?
「え、いやおい、何やってんの?普通あの奥に続く扉から作業場に行くんじゃないの?あ、ああそうか、作業場は別の場所にあるんだな。そうだよな?」
「は?何言ってんの?今から山に行くんだケド?」
「ノオオオオオオッ!」
コイツの言う鍛冶って何なんだよォォォ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥そして、冒頭に戻るわけだが、
「これと鍛冶になんの関係があんの?いやマジで。」
ただの嫌がらせとしか思えないんだが。
「いや、そんなことないぞ。‥‥‥‥‥‥‥着いたか、よし。じゃあ軽く見せてやるよ。俺の実力。」
そう言って着いたのは横に掘られた坑道だった。不思議なことに中は明るかったが。
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