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こりなくてすみません^^;この話はおそらく連載終了出来ると思います
新しい春を迎えた。
桜並木から降り注ぐ桃色の雨を浴びながら坂を上る、どこにでもあるような通学路。
ワタシは、何人もの生徒の合間を縫いながら歩いていた。
幾枚もの花びらがワタシの頬や制服に当たっては、ヒラヒラと舞い落ちていく。
ふと、懐かしいような、暖かい笑い声が聞こえたような気がして、隣をふり向いた。
でもそこに、君の姿はない。
ワタシの隣に、君がいない。
新しい春を迎えたワタシは、いつの間にか高校生になっていた。