Ep2. 召喚術式
お砂糖、スパイス、カワイイものいっぱい
この三つを混ぜるとめっちゃ素敵で可愛い女の子が出来上がるなんて設定考えた人スゴすぎませんか?特にスパイスが入ってるのがスゴい!
こちらは科学に従事した博士が作ってますが、一方錬金術を操る天才少年たちはより具体的な15個の元素を合計62kg集めてお母さんを作り出そうとします。
調べたところによると、完全ではありませんが人間に必要な材料を的確に集めているみたいです。めっちゃSFって感じがしてこちらもいいですね!
皆さんはどっちの設定が好きですか?
「……満天草、ククルスの花、イアンの実、碧眼鳥の目玉」
手元の巻物を見ながら、必要な素材があるか一つ一つ確認していく。
「しかし、こんな物で本当に術を成すことができるのでしょうか?」
部屋の奥に鎮座するお姫様が、端正なご尊顔を悩ましげに歪めている。
「大丈夫ですよー」
作業をしながら、適切に相槌を打つ。
「ワタシも初めてのことなので、実験はそれなりにしましたからー」
「そうですよね、失礼いたいました」
折目正しい礼だ。
このお姫様はとにかく所作が丁寧だ。
ワタシのいた国でも、皇女となれば振る舞いが高貴だった。
それはそれでさすがだなと思ったが、こっちのお姫様は何というが圧がなく壁がない。
なのに、おいそれと近寄るのは憚られる雰囲気を纏っているのだ。
これでワタシより年下のはちょっと信じ難い。
「しかし、我が国の行く末は、この魔術の成功に掛かっているのです。今回の儀式で勝ち残らなければ……」
「そんな畏まった言い方しなくても大丈夫よー」
ワタシにだって生活がある。
やっとの想いで亡命してきたのに、また放り出されるのは御免だ。
にしても、儀式のタイミングで国を出なきゃならなかったのが、不運だった。
まさか亡命した先でこんな暗号解読みたいなことさせられることになるとは……。
ワタシは優雅に隠居生活を楽しみたいだけだったのにぃ〜。
「うーんと……材料は揃ってますねー」
巻物を元に戻し、材料の傍らに放り投げ、近くの座席に腰を下ろした。
未だに慣れないんだけど、この国には椅子というものがなくて、基本的に床に座らなきゃならない。
お姫様なんかは綺麗に脚を折りたたんで座っているが、ワタシにはあれが出来ない。
なので、子どもみたいに膝を立て両腕で抱くようにして座るしかない。
「ラティカ、ありがとうございました。あとは時が満ちるのを待つばかりですね」
「気にしないでくださいー。ワタシの関係者なのでー」
ワタシは平穏に魔術と向き合って居られればそれでいい。
にしても、今回の魔術に関われたのはラッキーかな。
古代の魔術なんて、古文書が残ってるだけでも珍しいのに……。
それを実際にやるのは、随分と骨が折れた。
文章の解読から、魔方陣の複製、おまけにお姫様からの要望もあって、もう大変。
しかし、詠唱や印を用いない魔術があるとは、驚いた。
とはいえ、今の魔術がこの世界にもたらされたのが2000年前で、それより前から使われてるわけだから、私の常識から外れてるのは当たり前といえば当たり前なのか。
まあでも、その準備も、これで終わったし、あとは「気ノ満ツル夜」に、事を為せばいいだけ。
まあ、天才術師ラティカ様にかかれば、この程度ラクショーですってね。
まあ、不安なところもあるけど、なんとかなるっしょ。
***
『偉大ナル大◾️導師ジュナノ◾️リシ召喚術式ヲコ◾️ニ記ス ーーー ◾️師アール』
「はぁ……」
私は寝室の座卓でラティカ様が解読した古文書を眺めていた。
魔術がこの世界にもたらされたのは約2000年前。
言い伝えでは女神より特別に力を授けられた七人の賢者が現れ、その者の元に人々が集い国が生まれたと言われている。
だというのに、目の前にある文書は3000年近く前に記されたものだという。
そんな正しいのかもわからぬような頼らねばならないのであれば憂鬱で溜息も出よう。
しかし……。
私は机上の小箪笥に手をかける。
そっと引き出し、中身が少し見えたのを確認するとすっと深呼吸をして押し戻す。
大丈夫、私はすべきことを誤ってはいるまい。
これらの準備もまだ始まりに過ぎませぬ。
術式を成功させ、儀式においても勝ち残らねば。
それから、私には……イエルには果たさねばならぬ使命があるのです。
全ては「気ノ満ル夜」に……。
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