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9-3 異世界サバイバル

 ばえすぽっ! 9期生、3人組のVTuberたちは、異世界の荒野に立ち尽くしていた。

 草原が広がり、遠くにはモンスターらしき影が見える。

 強い風が彼女たちの髪や衣装を揺らしている。


「……マジで異世界に飛ばされちゃったよ!どうするよ、これ!」


 美射流(びいる)ぐびが眉をひそめながら、不安げに周囲を見渡す。

 彼女は酒豪キャラデ人気を博し、配信では晩酌FPS(飲酒しながらFPSゲーム)で人気を博していた。


「ま、なんとかなるっしょ。9期生3人いるから心強いわ。」


 狗田しゃけは腕を組み、余裕を装った表情だ。

 名の通り「しゃけ」を由来にした彼女は、魚をモチーフにしたアバターでFPS界隈でもトップクラスのAIM(狙い)を誇る。


「そうだねー、私たちばえすぽっ!はFPSゲームがウリだもんね。

 小盛(こもり)めしだよ、よろしくー。」


 小盛めしは柔らかな笑みを浮かべる。名前通り、ごめしをモチーフにした彼女は、チームのムードメーカーであり、立ち回りに長けたサポーター役だった。


 ばえすぽっ!はFPSゲームを主に配信するVTuberグループ。

 9期生は食べ物由来の名前を持つユニークな3人組で、普段はゲームで連携して敵チームを蹴散らす姿が人気を集めていた。


「ここ、銃があってよかったよねー。

 ちゃんと私たちのモデルが装備する武器が異世界でも使えるっぽいし。」


 ぐびが手にした銃は、彼女のFPS配信での相棒。

 しゃけとめしもそれぞれ愛用の銃器を確かめ、動作に問題ないことを確認する。


「FPSで培った3マンセルの攻略パターン、試してみるか。

 リアルなモンスター、どんな動きするか知らないけど、カバーし合えばイケるっしょ。」


 しゃけが顎で遠くの獣影を指す。

 3人は自然とゲーム中のフォーメーションを思い出し、呼吸を合わせる。


「OK、めしは後方支援、しゃけはスナイパーポジ、ぐびはフロントで牽制ね。」

 めしが指示を出すと、3人は無言で位置取りを始める。


 次の瞬間、狼のような魔獣が3体、草むらから飛び出してきた!

 鋭い牙が陽光を反射し、低い唸り声が響く。


「行くよ!」


 ぐびが威嚇射撃で魔獣をひるませ、しゃけが正確なヘッドショットで1匹目を瞬殺。

 めしがカバーリングファイアで2匹目を牽制、ぐびが側面から撃ち抜き、最後はしゃけが残る1匹を的確に仕留める。


「あっさり倒せたね。

 ゲームと違ってリスポーンもないだろうけど、私たちFPS勢にとっちゃ手慣れたもんよ。」


 しゃけが肩をすくめると、ぐびとめしも苦笑する。


「この世界で生き残るには、私たちのFPSスキルが役に立つみたいね。

 やってやるしかないね。」


 こうしてばえすぽっ!9期生の3人は、モンスターを倒しながら異世界で冒険者活動を始めた。

バイタリティー旺盛なVTuberは異世界でも逞しく生きていく。


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