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5-8 虫虫虫!2

 不快な羽音が耳元を揺らす。

 気味の悪い、光沢のある羽を持つ虫が宙を舞い、ルナの顔めがけて突進してきた。


「ひっ……!」


 いつもなら、パンチ一発で弾き返せるはずだ。

 だが、この黒々とした羽と細い脚が動く様は、ルナの理性を凍らせる。

 手が震え、足が縫い留められたように動かない。


「ルナ、危ない!」


 みけのすけが急いでルナの肩から飛び降り、虫を叩き落とそうと身を挺する。

 小さな体で突っ込むが、羽ばたく虫に弾かれ、地面に叩きつけられる。


「み、みけのすけ!?」


 ルナは顔を青ざめて近づこうとするが、虫はまだ周囲を飛び回っている。

 みけのすけは痛みに耐えて声を上げることもできず、弱々しく震える。


 (情けない、私……!)


 ルナは涙目になりながら、自分を責める。

 散々チート的な活躍をしてきたはずなのに、虫の群れを前に縮こまっている自分。

 助けたいのに、怖くて動けないなんて。


 そんな時、脳裏に浮かぶのは、エルフの里に来る前に

ステータスを見た時に出ていた見慣れないスキル名——「ラジコン化」。


 Vスキルの一つで、何かを遠隔操作できるようなものだろうか。


「一か八か……やってみるしかないです……」


 ルナは震える声で決意を込め、VTubeスタジオのインターフェイスを指で探る。

 アイコンを見つけ、ラジコン化スキルを発動する。


 光が淡く漂い、周囲の空気がひやりと変わる。

 このスキルが状況を変える手立てになることを祈り、ルナは唇を噛んだ。


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