表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

35/114

5-2 ユニコーーーーーーーン!

 バズリディアを後にし、ルナは広い草原へ足を踏み出す。

 遠くには山々が霞み、空には白い雲がふわりと浮かんでいる。

 しかし、行き先であるエルフの里がどこにあるのか、地図もなければ道しるべも見当たらない。


「エルフの里って、どこにあるんですかにゃ……?」


 ルナが立ち止まると、コメント欄がわらわらと意見を述べ始める。


にゃん民: 道わかってるの?

にゃん民: 遠そうだよなぁエルフの里って

にゃん民: さすがに徒歩はきついんじゃ?


「ふふーん、みにゃさん、ご心配には及びませんにゃ!」


 ルナは自慢げに胸を張る。

 彼女は新たなスキルがあることに気づいていた。


「実は、私、新たなVスキルを授かったんですにゃ!」


にゃん民: 新スキルキター!

にゃん民: 今度は何だ?

にゃん民: またBANみたいなやつか?


「いいえ、今回はもっと移動が楽になる系ですにゃ!

 いきますにゃ、ユニコーーーーーーーン!!」


 ルナが叫ぶと、空気が震え、眩い光が輪を描く。

 光の中から現れたのは、真っ白な馬体に輝く一本角を持ったユニコーンだった。


「うわぁ……ユニコーンさん、初めましてですにゃ!」


 驚きでコメント欄も騒然となる。


にゃん民: ユ、ユニコーンだと!?

にゃん民: マジかよ、ユニコーン召喚!

にゃん民: ガチ恋勢絶対安心宣言!?

にゃん民: これがVTuber界で守護される秘宝……!


「え、えっと、にゃん民さん、何を言ってるんですかにゃ?

 私、よくわからないんですが……」


 ルナは不思議そうな顔をするが、コメント欄はのざわつきは収まらない。

 ユニコーンは鼻先でルナに顔を擦り付け、鳴き声を上げる。


「ユニコーンさんはエルフの里がどこにあるかご存知ですかにゃ?」


「ヒヒん!」


ユニコーンは肯定するように嘶いた。


ルナはスキル欄の説明で、ユニコーンは全ての道を知ると書いてあったのを読んだのだが、一応確かめてみたのだ。


「うふふ、いい子ですにゃ、ユニコーンさん!

 これでエルフの里までひとっ走りですにゃ!」


 ルナはユニコーンの背に乗り、嬉しそうに手綱を握る。

 ユニコーンは軽く嘶くと、地面を蹴って柔らかな芝生を駆け出した。


「みにゃさん、一緒にエルフの里へ行きましょうにゃ!

 新たな冒険、始まりますにゃ!」


 にゃん民たちも「行けー!」「旅の再開!」「ユニコーンかわいい」と沸き立つ中、ルナは風を切って進んでいく。


 こうして、新たなスキルを得たルナは、ユニコーンに乗ってエルフの里を目指し、異世界の旅路を再び進み始めたのだった。


少しでも面白い、続きを読みたいと感じてくださった方はブックマーク、評価で応援のほどよろしくおねがいします!


皆様のリアクションがモチーベーションの元になっています!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ