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3-2 ギルド

 ルナとシアは、石畳の通りを抜け、目立つ看板が掛かった建物の前で足を止めた。


「ここがギルドですにゃ?」


 古めかしい木造の扉を開くと、中は広めのロビー空間になっている。

 カウンターが正面にあり、その手前にはテーブルや椅子が並ぶ。

 周囲には武骨な鎧を纏った戦士や、軽装でナイフを弄ぶような荒くれ者たちがたむろしていた。


にゃん民: ギルドキター!

にゃん民: ガラ悪いやつ多いな、目つき怖ぇ…

にゃん民: VRならモデル動かしてるんだろうけど、表情自然すぎない?


「…ちょっと緊張しますにゃ」


 ルナが軽く息を吞むと、カウンターの向こう側で優しそうな女性が手招きしている。


「冒険者登録ですか?こちらへどうぞ」


「は、はいですにゃ!」


 ルナはシアと共にカウンターへ歩む。

 周囲の荒くれ者たちが怪訝な顔でルナをちらりと見るが、何も言わない。


「冒険者登録を希望されるんですね?

 こちら、バズリディア冒険者ギルドへようこそ。

 冒険者は、人々を守る‘盾’として存在する組織でして、ランクは盾の材質で表されます」


 受付嬢は微笑みながら、説明を続ける。


「ランクは下から、銅盾級、鉄盾級、銀盾級、金盾級、ダイヤモンド盾級、そして最上位がアダマンタイト盾級と続きます。

 新人は銅盾級からスタートしますわ」


 ルナは頷き、にゃん民もコメントで盛り上がる。


にゃん民: 銅スタートか、弱そうw

にゃん民: 盾ランクって珍しいな

にゃん民: 完全にアレじゃん。登録者数で送られてくるあの...


「ダイヤモンド盾級以上になると、強さだけじゃなくて人気も関係してくるんです。

 この世界には多くの神々がいますが、その一柱『インフルエンシディア』様が、人々に愛されし者へ加護を与えると信じられています。

 つまり、人気や支持があるほど強くなれる、というわけでして……」


 その説明に、にゃん民たちは一気に湧き立つ。


にゃん民: インフルエンシディアw

にゃん民: 人々の愛=同接みたいなもんじゃね?

にゃん民: これ、ルナちゃんが同接で強くなる理由かもしれん

にゃん民: さっきの盾といい、配信との関係性高いな


「なるほどですにゃ……

 人気や支持が強さにつながるなんて、VTuberっぽくてわかりやすいですにゃ!」


にゃん民: ガチで同接補正の理由が世界観で説明された!

にゃん民: つまり、俺たちが見れば見るほどルナちゃんが女神の加護受けてるみたいな?

にゃん民: スペチャじゃなくてただ見るだけで力になるの、まさに視聴者の愛じゃん


「ここに記名をお願いします。

 これであなたは銅盾級の冒険者となります。

 身分証代わりにもなりますから、街での行動が楽になりますよ」


 受付嬢が差し出す用紙に、ルナは「猫神ルナ」と書き込む。


「みにゃさん、これで正式に冒険者になりましたにゃ!

 街で活動できるから、もっといろんな場所をお見せできるかもですにゃ!」


にゃん民: おめでとルナちゃん!

にゃん民: 異世界RPGの始まりだ

にゃん民: 次は何をするんだろ?

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