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12-6 決着

「グオオオオオオオオオオォ!」


断末魔を上げ、ドラゴンの身体は火花のような闇の粒子へと砕けていった。


 最後に残ったコアが砕け散り、その奥から、人間の姿をしたフジワラが押し出されるように宙へ放り出される。


「うわああああ、嫌だ! 死にたくない……!」


 絶叫しながら落下していくフジワラ。

 ルナは背中の天輪を振るわせると、一気に高度を上げてフジワラのもとへと突進する。


「捕まえてみせるにゃ!」


 風を切る音が鼓膜を打ち、フジワラの絶望の叫びが耳を塞ぐ。

 しかしルナは恐れず、最後の瞬間にフジワラを腕の中で受け止めた。


「――配信は、ハッピーエンドじゃなきゃいけないんですにゃ!」



 フジワラはルナの胸元にしがみつく形になり、こちらを見上げる。


「俺は……なんで……こんな……」


 黒いオーラに蝕まれていたフジワラの目が、徐々に正常な色へと戻っていく。

 フジワラの目には太陽を受けて光り輝くルナの顔が映った。


気恥ずかしくなり目を逸らすフジワラ。


「……これが、推す……ってこと、か……?」


 わけがわからない、と言わんばかりに力が抜け、フジワラの身体は項垂れていた。

 ルナは彼をしっかりと抱き、ゆっくり地上へ降りていく。


 降り立った地面には、多くのVTuberが倒れ込んではいたが、息はあった。

 ニニギが意識を取り戻し、ばえすぽっ!やシャムも生きている様子が見える。


「みんな……勝てた、にゃ……」


 コメント欄でも大歓声が上がり、同接はさらに跳ね上がっていた。

 こうして“魔王フジワラ”を滅ぼすことなく救い上げる形で、最終決戦は幕を下ろしたのである。


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