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12-4 コラボ

 崩れ落ちた城壁の向こうから、か細い声が聞こえてきた。

 傷だらけで瓦礫に埋もれたニニギが、必死に声を張っているらしい。


「……ルナ、ちゃん……あなたに……すべてを……託す……から……」


 かすれたその声は、奇跡的にルナの耳へ届いた。

 ハッと息を呑んで振り返ると、ニニギが震える腕でVTubeスタジオを操作しているのが見える。


 ルナの眼前にコラボ申請受け入れの通知が立ち上がる。


「ニニギさん……!」


 ルナは戸惑いながらも、そのUIをタップする。


すると、ほかの仲間たちからも次々と“コラボ申請”が一斉に届き始めた。


「こ、こんなにいっぱい……どどど、どうしたら……?」


 ルナは動揺しつつも、次々と画面に溢れる“OK”ボタンを連打し、すべての申請を受け入れ始めた。


「……ルナちゃん、あなたはいつも笑顔で配信をして、自分も視聴者も楽しませてきた。

それこそがVTuberという存在の理想形。

だから、私たちの力を、あなたに託すわ……!」


「ルナ!あいつを倒すのよ!!」


「ルナ先輩!私たちの力を使ってください!」


 脳裏に響く仲間たちの声に、ルナの目に涙が滲む。

 まだ立ち直れない自分を、みんなが信じてくれている。 いま、応えなければ――。


「みにゃさん……わたし、やりますにゃ……!」


 突如、ルナの身体から金色の光が溢れだす。


 まるで世界の闇を払うような輝きが広がり、VTuber連合がバフを乗せ合った“最後の連合コラボ”が完成する。


「にゃ……猫神ルナ、アマテラスモード……!」


 羽衣を纏うかのように柔らかな衣装に変わり、頭上には天輪が浮かぶ。

 

 ドラゴンから漏れ出す漆黒のブレスがまたしても迫ってくるが、ルナは空へ大きく飛翔して、それを躱した。


「ファンのみにゃさんがいる限り、VTuberは絶対に滅びません!

わたしが証明してみせるにゃ!」


 その一声に、炎を吐こうとしていたドラゴンの動きが一瞬鈍る。


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