5回目の卒業式
小中高と専門学校を卒業し、若くして結婚したわたしは…子育てをしながらパートをし、特に何もやりたいこともなく、ただただ平凡な人生を歩んできた。
20代後半で離婚をし、気がついたら40歳を過ぎ、子育てもほぼほぼ終わりかけたある日のこと。何かやってみたい、このままじゃダメだと思ったわたしは…
『来年から学生になる!』
と、子どもたちに宣言し保育士の専門学校へ入学した。これが人生のターニングポイントになった。
たかが2年間、されど2年間の学生生活は考えていたよりもハードな毎日となっていった。家事、勉強、そして未経験のピアノレッスンをクリアし、5回目の卒業を無事に迎えることができたのだ。
40歳半ばでの卒業式は、2年間頑張ってきた自分自身を誇りに思えた。やる気さえあれば何でもできるんだと実感できた。
そしてわたしは今…この2年間の経験を生かして毎日保育園で楽しく働いている。