廃工場
「っ!」
「大丈夫?シノちゃん、あっ」
「はい...(西風さんの声?でも...)」
「安心して大丈夫よ」
「貴女は?」
「ソウジと仲が深い人とでも言いましょうか」
ソウジはキノコ男に向かって拳を叩き込む。
「ぶはぁ!くそ!失敗作のくせに!」
溶解液を噴射するがそれを避けてキノコ男に蹴りを喰らわせた。
「グワァッ!!」
キノコ男が怯んだ隙に足を蹴りキノコ男のバランスを崩させ宙へと舞い上がりキックを喰らわすと呻きながら灰になって消えた。
ソウジは変身を解除してシノに駆け寄る。
「怪我はない?」
「は、はい」
シノは自分が下着姿であることに気づいて赤面する。
「わたしの上着を貸してあげる」
イスカが上着を脱ぎシノに着せる。
「ありがとうございます」
アパートに戻り話を聞く。
「西風さんとイスカさん、助けてくれてありがとうございます!!!」
「いいよ別に」
「西風さん...なんであんな姿に?」
「あー隠していてごめん」
「いえいえ、助けてもらいましたしこれ以上は問いません」
シノと別れてソウジは自分の部屋に入りイスカと話し合う。
「どうして、シノちゃんが...」
「貴方の身の回りの人間を傷つけて貴方を弱らせて殺すのがガルバスの目的よ...とにかくさっきの敵がああ言う奴だったから助かったものの次はどんな奴が襲いかかるかわからないわよ」
「わかった...今日は遅いし泊まっていけば?あっ...ごめん別に下心はなくて」
「えぇそうするわ風呂借りていいかしら?」
「え、あぁ着替えは俺の服を貸してあげるから」
「ありがとう」
浴室へとイスカが入っていった。
(やばい自制できるかな...良からぬことをかんがえるな!)
シャワーの音が鳴り止む。
扉が開かれる。
「あー、ってうわぁ!!」
ソウジは椅子化の姿を見て驚く。
バスタオルで体を巻いているが露出度が高い。
「は、はいこれ早く着替えて」
「えぇ」
服を渡すとバスタオルを外すイスカ。
「ちょっとまって!!ちょっとまって!!ここで?!」
「そうだけど...」
ソウジは顔を手で覆い見ないようにした。
ソウジも風呂に入り二人でご飯を食べてソウジは床にイスカはベッドで眠った。
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次の日。
イスカをマンションまで送り届け買い出しに行くためにスーパーマーケットに向かっていた。
(肉と玉ねぎと...)
そんなソウジの前に突如、霧が発生して目の前が辺りは霧に包まれる。
「まさか...ガルバスの...!」
霧からの脱出するために歩いていると館が見えてきた。
(なんだ、あの館)
館に向かって走り。
扉を叩く。
「すみませーん!!」
ドアノブに手をかけると扉が開く。
館の中は広く二階に続く階段を上がる。
二階に上がって目の前にある扉を少し開き中を確認する。
するとそこには女子高生たちが感情を無くしたかのように立っていた。
(これは一体?)
「今日は誰の血を頂こうかしら」
奥から声が聞こえる。
「よし決めた一番、こちらへ」
右端の女の子が動き出す。
「なに!!」
「あれ、侵入者しかもおとこぉ?」
バレてしまったので部屋に入り。
「何をしようとしているんだ?!」
「めんどくさ、争い事は嫌いなんだけどなー」
女は手をかざすと赤い鎌を召喚した。
「殺しますわ」
周りの女子高生たちが左右に分かれる。
真ん中にできた道を女が歩いてくる。
ソウジはアーテルに姿を変える。
「姿が変わった!」
間合いをとりつつ戦闘体制をとる。
鎌が振り下ろされ腕で受け止めようとするが鎌が腕を貫通する。
「ぐわぁぁぁぁ!!!」
今のままでは勝てないと判断したソウジは鎌を力ずくで外すと宙へ跳び上がり女の後ろに着地する。
後ろから蹴ろうとするが避けられて周りの女子高生たちが一斉にソウジに襲いかかる。
ソウジは飛び跳ねて、躱すと奥の窓に向かって走りガラスを割って逃亡する。
無我夢中で走っていると霧から抜け出して元の場所にいた。
変身は解除されており。疲れて道に崩れ落ちる。