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【完結】ホテルグルメはまかないさんから  作者: 櫛田こころ
第二部弐拾弐 裕司の場合⑪
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第1話 改めての懇親会

お待たせ致しましたー

 結婚が決まれば……そこからは、本当にトントン拍子だったかもしれない。


 会場は先に決まっていたから、プランなどの予算がどれくらい必要とか日取りについては……プランナーと交えて何度も何度も打ち合わせした。


 裕司(ゆうじ)が忙しければ、(れい)が。逆ももちろんの事。


 ドレスやタキシードもきちんと選んで。


 そこまではふたりだったのだが。


 実は、春を越えてから互いの両親が言い出したことがあった。



「「改めて、両家挨拶しましょう〜!!」」



 と、母親同士が特に意気投合したのもあったが。



「お母さん達だけずるぅい!!」



 年の離れた妹が言い出したのもきっかけで、ヴィランを使ってお披露目会をすることになったのである。



「「秀司(しゅうじ)く〜ん!!」」



 当日、眞島(まとう)家の年子兄弟は秀司が来たので、早速懐いていた。



「よ、久しぶり」


「あれ? お兄ちゃん、こっちのお兄ちゃん達知ってるの?」


「一度、お客さんになってもらったんだ」


「あ、はじめまして〜。眞島芽依(めい)です」


(りん)です」


小森(こもり)真衣香(まいか)です。……お兄ちゃん達、双子ですか?」


「ううん、年子。ギリギリ一個違いの兄弟」


「……お兄ちゃんって呼んでもいいよ?」


「わーい!」



 兄弟らは兄妹らで意気投合したようだ。下手に気まずくなるよりはずっと良いが。


 挨拶については、一応形だけはきちんとした後に……わざわざ中尾や都築(つづき)が配膳を担当した食事会となり。


 真衣香は料理が多かったからか、ほとんどを芽依らに食べてもらっていた。



「こーんな素敵なホテルで結婚式に披露宴……裕司? 今以上に怜ちゃんを大事にするのよ?」


「それはもちろん」


「弟が先に結婚かあ?」


「あら? 秀司もメアリーちゃんが院を卒業とかしたら、考えてあげなさい?」


「……まあ、そりゃ」



 秀司が異常に照れたので、怜もだが全員に温かい微笑みを向けられた。


 メアリーはすぐに院を卒業しないらしいが、秀司と同棲を始めたことで色々心にゆとりが持てたのか……毎日楽しいそうだ。全部、直接ではなくLIMEからのメッセージでだが。



(まあ、時間の問題でしょ?)



 時期が来ればいずれ……だ。


 それよりも、面白い出来事が起きようとしていた。



「凛と芽依も、ちゃんと良い子見つけんのよ? お姉ちゃんが先に結婚したからって、サボるんじゃないわよ?」


「「……へーい」」



 まだ学生でも彼女がいるかどうかは聞いてなかったが、この様子だと居ないようだ。



「……弟君達、どっちかと真衣香はどう?」


「「「へ??」」」


「「母さん……」」



 だからとは言え、母親の発言には全員呆れそうになった。すぐに冗談とか言ったが……芽依の方が顔を赤くしたのを裕司は見逃さなかった。

次回は16時15分〜

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