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【完結】ホテルグルメはまかないさんから  作者: 櫛田こころ
第二部拾漆 怜の場合⑨
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第2話 ストレス発散に

お待たせ致しましたー

 全員借りていた服を返して着替えて。


 自分らも、さあどうする……と最初は悩んでいたのだが。



「どぉりゃぁ!」



 掛け声と共に、重いボウルがレーンを走り……ピンへと盛大にぶつかっていく。ピンは全て倒れなかったが、続けてメアリーが投げれば全て倒れたのだった。


 そう、ここは。



「……やるねぇ、メアリーちゃん」


「ストレス発散にボウリング……」


「プロじゃないけど、アマチュアの大会には何度か参加したことあんだと」


「「へぇー!」」



 現在、以前にも来たスケートリンクから少し離れたアミューズメント施設にて、ボウリングをしているわけである。主に、メアリーの父親達へのストレス発散が目的で。



「ほら、シュー達も投げなよ? 気持ちいいわよ?」



 手番を終えたメアリーは、少しばかり顔つきが落ち着いている気がした。



「いやー、メアリーちゃんが上手だから。私とかなんてペーぺーだよ」


「上手い下手は気にしなくてもいいと思うけど? ボウリングは勢いが大事だもの!」


「スケートとは違って?」


「そーそー」



 なら、(れい)もやってみようかと……かなり久しぶりだがボウルを手にして、レーンに思いっきり投げてみた。ガーターは免れたが、二回投げてもメアリーのようにスペアにはならなかった。



「うにゅぅ」


「じゃ、俺も」



 裕司(ゆうじ)が投げると、ストライクだった。しかも、その後の秀司(しゅうじ)も。



「「運動神経良すぎ兄弟」」


「「そう??」」



 二卵性とは言え、似ているところは似ている兄弟だと思った。


 とりあえず、ひとしきりボウリングを楽しんでいくと、メアリーの鬱憤も晴れたようで……その後をどうするか、と夕飯を考えていると。



「皆でご飯作りたいわ!」



 と、またまたメアリーの提案から始まりそうだった。



「……うちで?」



 秀司ではなく、裕司が答えるとメアリーは強く頷いた。



「同棲は決まっても、シューの家はまだまだ片付け凄いもの? 料理人の裕司君らの家に行けば、道具とかは普通以上にあるでしょう?」


「あるっちゃあるけど……」


「メアリーちゃん、何か食べたいのあるの?」


「んー……お好み焼きも捨て難いけど。たこ焼き!!」


「「「たこパかあ……」」」



 たしかに、怜らの家にあるホットプレートは付属品でたこ焼き用のプレートがあるので出来なくはないが。


 メアリーに以前聞いたが、ここ最近の外国人の好きな日本食アンケートでは寿司やラーメン以外に、お好み焼きやたこ焼きがランクインするくらい人気だそうだ。だから、メアリーも食べたくなったかもしれない。



「んじゃ、材料費は俺とメアリーが持つから。裕司よろしく」


「具材はタコ以外だと何がいいんだ?」


「あれやりたい! ロシアンルーレットぽいの!!」


「怜やん……」



 四人しかいないとは言え、せっかくだからやってみたいと思っていたのだ。その提案にメアリーも乗ってくれたので、まずは材料を調達しに行こうとスーパーに行ったが。


 メアリーが目立ち過ぎて、あちこちから好奇の視線を投げられ……秀司が少し困ったような笑顔になってしまった。

次回はまた明日〜

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