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【完結】ホテルグルメはまかないさんから  作者: 櫛田こころ
第二部拾参 怜の場合⑦
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第2話 回復したので②

お待たせ致しましたー

 お昼を過ぎたあたりに、来客があった。



「お邪魔しまーす。へぇ? ふたりで住むから、そこそこ広いね?」



 友人と言うより、将来の義姉候補(ほぼ決定)のメアリーが見舞いついでに遊びに来てくれたのだ。今日は大学院も落ち着いているので、午後からは休みにしたらしい。



「いらっしゃーい。特にもてなせないけど」


「なーに言ってんの? 病み上がりだからって、ちゃんと療養は大事よ」



 と言って、冷蔵庫を開けていいか聞かれ……手に持っていたビニール袋を見せてもらうと、アイスがたくさん入っていた。



「わ、ありがとう!」


「今も一個食べる?」


「食べたーい。あ、紅茶だけ入れるよ。ティーパックだけど」


「……ほんと大丈夫?」


「お昼もちょっと作れるくらいに回復したし、熱も大丈夫」


「そう? 久しぶりの体調不良は甘くみちゃダメよ?」


「うん」



 残りのアイスは冷凍庫に入れてもらい、メアリーも食べる分を選んでからはリビングで待っててもらった。買い出しに行けないし、今日のメールでは明日の朝も平熱なら短時間出勤にすると葛木(くずき)にも言われたので……まだまだ油断は出来ないのだろう。


 大きな風邪ではなかったものの、なにがきっかけで他の病気になるかどうかもわからない。


 とりあえず、メアリーが持って来てくれたアイスはカップのもので、チョコチップたっぷりのチョコアイスを選んだ。



「シューも落ち着いたけど。あのホットタオル手法は効果的面ね? シューも悶えたけど、すぐに落ち着いたわ」


秀司(しゅうじ)君も平気そう?」


「ええ。出る前も爆睡してたから、ちょっとは放っておいても大丈夫よ」



 メアリーはチョコミントのカップアイスを頬張った。綺麗な所作に、半分は同じ日本人の血が入っているとは思えない。



「そっか〜? 治りそうなら良かった良かった」


(れい)ちゃんもね? 顔色はいいし、あとは休息をしっかりとることよ?」


「メアリーちゃんの見立て?」


「医者じゃないけど、医療従事者とかだもの?」


「はーい。あ、メアリーちゃん」


「ん?」


「……こも……やんの呼び名、どうしたらいいのかなあ?」


「あら? 変える気になったの??」


「慣れるには早い方がいいでしょ?」


「そうねぇ?」



 呼び名の候補をいくつか上げていると、呼び鈴の音が聞こえたのでメアリーが代わりに対応してくれると。



「ヤッホ〜! 怜ちゃん大丈夫〜??」



 裕司(ゆうじ)の従兄弟である真尋(まひろ)がお見舞いに来てくれたのである。



「あら、ヒロ?」


「あららん? リンちゃん久しぶり〜?」



 秀司の従兄弟でもあるので、当然メアリーも面識があった。呼び名は少し面白かったが。

次回はまた明日〜

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