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第2話 こっちで相談しても

お待たせ致しましたー

 真尋(まひろ)に相談したとは、別の日に。


 (れい)はもうひとりにも相談を持ちかけたのだった。



「……それは、真尋さんの提案にも一理あるわ」




 真尋と出会うきっかけだった時に、避難先へ使わせてもらった……皐月(さつき)の自宅。彼女の方にもお邪魔させてもらったのだ。デリケートな内容なので、通話よりもこっちの方がいいなと思ったのだが。



「…………そんなことで、こもやん喜んでくれるかなあ?」


「そんなことじゃないわよ? 怜に首ったけな小森(こもり)さんだから、めちゃくちゃ喜ぶわ」


「首ったけって……」


「言葉は古いけど、間違っていないでしょ?」


「……かなあ?」



 大事にしてもらっている自覚はなくもないが、夜の活動についても……大事にしてくれる気持ちはいやでも伝わってくる。それを十分知っているため、真尋の提案や皐月の断言を実行するべきか。


 一応準備はするにはしたけれど。



「そうよ? 一年近くも禁欲してた上で、初回もだけど……あとの方でもめちゃくちゃ大事にしてくれたんなら、特に喜んでくれるわよ。怜の勝負下着は」


「しょ、勝負……」


「怜のことだから可愛いけど、色気満載選んでみたんでしょ?」


「さっちゃん、なんで!?」


「お詫び兼ねてなら……それくらいするでしょう?」


「うぅ……」



 持つべきは共感出来る友と言うかもしれないが、ここまでバレているとは。


 皐月には、ほかの提案にもいくつかアドバイスをもらい……それについても『いいんじゃないないか?』と言ってくれたので、怜は自宅に戻ってから練習をすることにした。



(こもやんには敵わないけど……サバの竜田揚げ!!)



 料理初心者なのは相変わらずなので……裕司(ゆうじ)に以前教わった、塩サバでの竜田揚げを作ってみることにした。お米と味噌汁はだいぶ慣れてきたから、メインは竜田揚げ。サラダというか、野菜は素揚げしたシシトウやナス。


 これは和風ドレッシングをかけても美味しいとわかっているので、味付けはそれで。


 むにゅっとする生の魚の感触にびっくりしながらも……怜は塩サバをひと口サイズにカットしていくのだった。



「うえ……こもやんすごいなあ?」



 肉もだが、生鮮食品特有の感触には相変わらず慣れない。


 これを四六時中なくらい、毎日触れている裕司はすごいと思う。


 すりおろした生姜で少しつけ置きしている間に片付けをしていると……奥に置いたままの、例の勝負下着が気になってしまった。


 きちんと臭いがつかないように消毒してから……怜はベッドの上でそれを広げた。



「……派手、だけど可愛い」



 コットンピンクのそれは、とても可愛らしい上下セットのものだった。

次回は水曜日〜

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