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第1話 家族関係

お待たせ致しましたー

 メアリーとの対面は、素敵な出会いとなった。


 あのお人形さんのように、綺麗な顔立ちもだが……ハーフでもやはり、日本人の気質を受け継いでいるからかとても親しみやすい。


 仕事先の同僚である、(ワン)とも全然違う。言葉遣いももちろんだが、人間性の滲み出ている感じがだ。そこはやはり……言葉の壁が大きかった。メアリーは幼少期から、ずっと日本語を話せるのであれだけ巧みに扱えるのだ。(ワン)がこれまで培ってきたものとは全然違う。



(……メアリーちゃんが……ひょっとしたら、『お義姉ちゃん』になるかもしれない?)



 裕司(ゆうじ)に聞いたが、彼の双子の兄である秀司(しゅうじ)は……二卵性のために、裕司と似ず顔立ちもどちらかと言えばイケメン寄り。


 だからか、恋愛観も事なかれ主義だったために割とオープンだったらしい。そんな彼が……裕司が(れい)と付き合い出して、ほとんど婚約手前まで関係を進めたことで考え出したのか。救助がきっかけでも、メアリーと出会い……今まで関係が築けているのは、裕司が言うには様変わりしたくらいだと言っていた。


 であれば……向こうもまだだとしても、婚約を結ぶ日も遠くないかもしれない。そして、お互い結婚すれば『小森』と言う家族の輪に入れる。


 それは……とても嬉しかった。



「うふふ〜……」



 メアリーの容姿もだが、中身についても怜は彼女のことをとても気に入っていた。歳も同じだから、もし義姉になるとしても少しくすぐったいが……正直言うと、歳下の子が上になるより全然良い。少しだけだが、それはほっとしている。歳下が全面的に嫌なわけではないが、気を遣うのもされるのもいくらか嫌なのだった。



「機嫌がいいね、怜やん?」



 小森家に一泊してから帰宅後。


 裕司とのマイホームに戻ってきてからは、怜はずっとニマニマしていた。将来、義妹になる真衣香(まいか)ともだが……義姉になるかもしれないメアリーと出会えたことで、気分はほくほく。終始笑顔になるのも仕方がない。



「いや〜〜、真衣香ちゃんにもだけど。メアリーちゃんにも会えたからさ?」


「ああ。嬉しかったんだね?」


「こもやんは嬉しくないの?」


「嬉しくないわけじゃないけど……兄貴がちょい心配」


「ほへ?」


「あの兄貴を尻に敷かせられる女性がいたってことがさ? けど……まあ、嫌がっていなかったし」


「男の子にも、恋すれば変わるのは通じるのだよ?」


「そういうもんかね?」


「多分ね〜?」



 怜も、裕司と出会って……色々変わった箇所は多い。裕司は自分が変わったことを思い出したのか、少し考えてから頷いてくれた。



「んじゃ、昼飯になんか作るか?」



 洗濯物などを、怜が担当する間に裕司がお昼ご飯を作ってくれる。怜よりもずっとずっと美味しい料理を作ってくれる、裕司の腕は間違いない。


 これが……もし、結婚しても続くのであれば。それ以外の家事を担当するのは全然苦じゃないと思えるのだった。

次回はまた明日〜

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