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弱みを握られる人は辛い

横を振り向くと陽毬がいたのである。


「黒田君。携帯のこと言われたくなかったら陽毬の言うこと一つ聞いてね?」

俺は迷った。


もし携帯を募集されてもいいと言ったら陽毬は先生に言うだろう。陽毬は校則などをちゃんと守り守っていなかったら先生に言う人なのである。


しかし募集されるとなると結構きつい。募集されたら1カ月の預かりなのである。それなら陽毬の言うことを聞いた方がまだマシと思った。それに陽毬の性格上そこまでのことは言われないと思ったからだ。


俺は「じゃあ言うこと1つ聞くから黙っといてくれ」

「わかったよー。じゃあ陽毬の聞いてほしい願いわねぇ。陽毬の入ってる部活に入部してほしいの!」

俺はそこまでのことではなくてホッとした。


たしか河本は文化部に入ったと噂で聞いたから文化部ならそこまで活動はないと思ったからだ。

「じゃあ将棋部行きながらそっちの部活行けばいいんだよな?」

「何言ってるの?将棋部やめてこっちの部活に来てもらうんだよ?ここの学校2つの部活にはいれないから」


まじかぁぁ

俺からの天国を奪うってこいつは悪魔かよ…

やっぱり女子は…

「わ、わかったよ。そっちの部活に入ればいいんだな」


文化部ってことは週2ぐらいだな。それくらいならなんとかなるな…

「恭弥君のこと前から部活に誘おうと思ったけど、将棋部に入ったって聞いたからもうチャンスないと思ってたけどチャンスがあって良かったぁ」

と、陽毬はとても嬉しそうにしてたが、俺はまったく嬉しくないんですけど。


なんで河本には運があって自分には運がないんですかね。


自分日頃の行いはいいはずだぞ!今朝も困ってたおばちゃん助けたし…


「ところでその部活ってなんだ?」

「美術部だよ!部活週に5回あるから全部ちゃんと来てね。あと部活届けすぐ出してね!」

なるほど美術かぁ。それに週5か…週5だと?


将棋部でも週3なんだぞ?

それならいっそ部活に入るのを断るのも手だな…


しかし携帯がないと久城と連絡ができなくなってしまう。

自分の部屋にあの3人いる時もし久城と電話できなかったら俺はあの3人を追い出す手段がなくなってしまう。


いつもは久城にメールでそっちから電話かけてとメールしておき電話がかかってきたら3人に出て行ってもらうという手段を使っていたがそれを1カ月も使えないとなると…考えたくもないな。


「わかったよ。将棋部の顧問には言っておくよ。部活届けもすぐだすよ」

「じゃあ待ってるからね!」

と教室から嬉しそうに出て行った。


しかしどうしたものか

美術部ってことは男子がいない可能性がある。


そうなると……久城を勧誘するしかないな。

確かあいつは部活入ってなかった気がするからな。


俺は教室をでて久城のいる保健室に向かった。


しかし保健室に着いても久城は居なかったのである。

「あいつ体調戻って教室戻ったのか。じゃあ教室いくか」

俺は教室に向かった。


廊下は文化祭なので客で賑わっていた。

俺は教室につき久城を探した。そしたら久城に何処にいるとメールを打ったら「教室の窓側の後ろの物置に来て」とメールが来たのである。


物置にいってみるとなぜかシーツが上にかかっていた。

俺は上にかけてあるシーツを外して見てみると中に久城がいたのである。めっちゃ怖かったんですけど!


「なにしてるんだよ」

「隠れていたんだよ。保健室で休んでたらしつこい女子がいてね。俺はトイレにいくといってここに逃げて隠れてるわけさ」

「なるほどな」

モテる男は辛いなぁと思いながら久城を見てた。


これは嫉妬とかではなくただ久城に同情してるんだからな。


俺は久城にいったん外に出てみろと言ったが見つかるとやだから出ないといって上にシーツを掛け直しそこに閉じこもってしまった。


俺は久城に「ところで久城部活はいってなかったよな?」

「ああ。どこも楽しくなさそうだからな」

「じゃあ美術部こないか?」

「どうしたんだ急に。黒田が美術部いくなんて頭おかしくなったのかい?」


俺は探してる女子に久城の位置ばらしてやろうかなと思った。

「ちょっと事情があってな。美術部に強制的にいかされることになった」

「なるほどね。でも黒田がいくなら俺も行ってみようかな。話す人がいれば楽しいからな」


そして文化祭が終わり俺は将棋部の顧問に急な用事ができたからと部活をやめ、久城と一緒に美術部に届けをだしに行った。


顧問は優しそうな人だったが部活はやはり週5だった。

久城は部活が週5だと聞き俺の方を睨んできた。


俺は久城には事前に美術は週3と言っておいた。

週5なんていったら久城はこない可能性もあったからだ。久城がいなかったらとても困るのでね。これはしょうがない嘘だな。あとで謝っとこ。


久城も今更部活に入るのをやめるなんてことはできないので渋々美術部に入部した。


久城は終わった後怒っていたがすぐ戻った。

久城は優しいので怒るとしてもすぐ怒りそのあとはすぐ元に戻るのだ。やっぱ男子って最高。


俺と久城は顧問に放課後に部室に来てと言われたので今は向かっている。


部室は結構学校内の端っこの方にあった。そして俺と久城は美術部の前にやってきた。

部室の前には部員が作ったであろう絵が何枚か置いてあった。


どれも綺麗だったので俺は少し見とれてしまった。俺と久城は覚悟を決めて部室のドアを開いた。


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