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神造生体兵器 ハーネイト 二人の英雄王伝説  作者: トッキー
第二章 天神界の秘密と古代人&武器商人の不気味な盟約
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第177話 DG残党の調査


「ハーネイト師匠!」


「リシェル、どうしてここに。兄姉のところにいたのでは?」


「いやあ、また喧嘩しちまったぜ」


 ハーネイトはまさかリシェルが来るとは思わず驚いていた。そもそもなぜ故郷に帰ったはずなのにと思い事情を聴くと、彼はため息をついて呆れていた。


「……全く、何が理由で?」


「家を継げってあれだよ」


 どうもリシェルは帰った後、兄と姉の3人暮らしを暫くしていたが、家を継がないかと言われ反発して家出してきたという。


「俺はもっと旅をして、見聞を広めたい。それとビュコルフのおじさんから色々頼まれてな」


「全く、取り合えずすぐに行ける人たちを集めるからホテルを出て広場で待っていて」


 リシェルは事情を既にビュコルフから聞いていたため、ハーネイトは改めて指示を出した。自身も伯爵とリリーをつれてホテルの外に出て、待ち合わせ場所に集まっていた


「んで、これで全員かな?」


「はい、こちらはいつでも。しかしまさか……」


「エレクトリール、まだ確定はできないって」


「だけど、ハーネイトさん呼んだのは明らかにヴラディミールですよ」


 リシェルが落ち着かない様子のエレクトリールにそういうも、彼女はこの前会ったヴラディミールと仲間たちが迎えに来てほしいといっていると信じていた。


「あのやつらか、生きとったんかい」


「みんな無事なのかな、彼らもDGに恨みを持っていたのは知ってるけど」


「いってみなきゃわかんねえわなリリエット。まあ、戦力としちゃ悪かねえけどな。強ええぜ、あの爺さん。俺と同じ戦術使いやがる」


 ボガーノードとリリエットは二人で話をし、元同僚らが生きていることに驚くも、彼らのなかに霊量士がいたためリリエットは全員とまた会いたいと思っていた。


「忍者とかは里帰りか?」


「みたいですね。ここは私たちが。元々同じ組織の一員ですし、まとめて引きずり込みましょう」


「おいおい、ハーネイト、過労死するぞ」


 ヴァンは周囲を見渡し、忍者たちがいないことに気づく。シャックスはヴラディミールらを早く仲間にしたいと思い、ユミロが突っ込みをいれる。


「話には聞いたと思うが、ブラッドルの際に会った彼らがとある町に集まっているらしい」


「そいつらがジークベル貿易ギルドの荷物を襲ったのか」


「間違いないな。これ以上放置はできない。シャムロック、ベイリックスは行けるか?」


「はい、いつでも行けますとも主殿」


「わかった、では全員乗り込みウノガノまで向かう!」


 こうして、一行は速やかにシャムロックの運転するベイリックスに登場すると、約一日かけてアリューシン領のウノガノに到着したのであった。その間彼らは交代で運転しつつ昔話を楽しんでいた。


 転送装置を使えば早く移動できたが、リリエットたちがついてくる以上、魔粒子で動かすそれは使えないため仕方なく陸路で移動したのであった。


 ヴラディミールらが率いる集団が他組織に影響を与えているとなると早急に解決すべきだと全員思いつつ、車から降りるとすぐに伯爵が荒れ果てた街の光景を見た感想を述べる。


「ひでえな、建物ボロボロで穴だらけやん。だが、人はおるで」


「ここまでとはな。ビュコルフから聞いたが住民らはすでに全員別の街にいるそうだ」


 ハーネイトは既に、ビュコルフらアリューシンの軍人が避難誘導を完了していることを聞いていたため、ある程度までなら派手に戦ってもよいという指示を受けていた。


「だったら思いっきり暴れてもいいよなあ!」


「駄目です」


「んだよ、俺は暴れてえんだよ!戦場が、俺を求めてんだぁ!」


「ブラッド、少し落ち着きなさい」


「全員、心して任務に当たってくれ。情報が少し錯綜しているため、その点に留意して進むように」


 そうして一行は、それぞれ別行動をとり残党の正体を探るため足を進めたのであった。



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