新 蝿の王 爆誕!
良いですか?これは作者の趣味を詰め込みまくった完全に趣味な小説です。
ですので、ご都合展開、謎に頭の切れる主人公、そして適応能力の高すぎる、リアリティの欠片も持ち合わせない小説になります。
まぁ、馬鹿な奴が作ってんだろうなぁ。このクソ作品。
程度にでも見続けてくれれば嬉しいです!
「……それにしても..強過ぎないか?俺」
俺は何処へと行く当てもないため、歩きながらステータスを見る。
名前 ベルゼラブル
性別 男?
種族 蝿
【ステータス】
レベル 1200
体 74000
力 53000
耐 2000
速 100000
魔 9340
【スキル】
鑑定スキル 魔王覇気 高速移動 吸血 万能耐性 変身 統合性
【称号】※選択必須
運子
蝿の王 魔の王 蝿を統べるもの 魔を統べるもの 大魔王 人間っぽいな、あいつ
「うーん」
やっぱ強いよな。
速さに至っては何でこんな速いんだ?
……あ、蝿だからか。
「って納得するか!」
何で俺、種族蝿なんだよ!
人間ですけど!?
アイアムヒューマン!!
おっといかんいかん。取り乱してしまった。
取り敢えず、落ち着いて一つ一つスキルを見ていこう。
【スキル】
《魔王覇気》……魔王のみが発することの出来る気。弱い種族だと迫り来る気迫に、死んでしまうこともある
《高速移動》……一時的に限界を超えた速度で走る。目視出来る生物は少ない
《吸血》……血を吸うことで魔力と体力を回復する。
《万能耐性》……毒や麻痺、所有者の体に対する害のあるものに対して耐性を発動する。ただし、魔法などでも物理攻撃に対してのこのスキルの使用は無効とされる。
《変身》……ロックを解除された生物、植物、ありとあらゆるものに変化する。あくまで変形なので、使えなくなる能力もある。 今使用出来る〔・蝿・人間〕
《統合性》……仲間の士気を上げる。スキル所有者はカリスマ性を得る。組織を統合することが出来る。
うん。やっぱ強くね?強いよね?
ただ、万能耐性と変身にはよく分からないことがあるな。
万能耐性の方は魔法などでも物理攻撃に対してのこのスキルの使用は無効とされるってのが気になる。
この言い方だと、例えば炎は効かないが炎の塊を当てられた際は、当てられた、その衝撃だけ受けるという事だろうか?
これは試さないと変わらないことではあるけど、あんまり試したくはないな。それで死んだら困るし。
次、変身はロック解除の意味がわからんよな。使えなくなる能力ってのも意味不だし。
まぁ、人間にさえなれれば構わないんだがな。
さて、次は称号だな
【称号】※選択必須
運子
蝿の王 魔の王 蝿を統べるもの 魔を統べるもの 大魔王 人間っぽいな、あいつ
【称号】……周りからの見られ方の変化。自身のステータス上には現れない能力の違いが現れる。複数ある者は滅多にいないが、一つでない場合はどれか一つだけ選ぶ。
あぁ。それで注意書きがあったのか。
【称号】
《運子》……運が良い者に与えられる称号。能力は運気が上がる。400人に1人くらいが持っている。
《蝿の王》……蝿の王に与えられる称号。能力は蝿に王として崇められる、蝿が言う事を聞く、自身の体を必要なレベルで蝿に変異させる。ほか
《魔の王》……魔王に与えられる称号。能力は魔物が襲って来なくなる、魔物がいう事を聞く、魔力がステータスに表記されているより1000上がる。ほか
《蝿を統べるもの》……蝿に好かれやすい体質の生物に与えられる称号。能力は蝿を従える。3000人に1人くらいが持ってる。
《魔を統べるもの》……魔物に好かれやすい体質の生物に与えられる称号。能力は魔物を従える。20000人に1人くらいが持ってる。
《大魔王》……魔の頂点に与えられる称号。能力は全ステータスが表記より5000、魔力は更に5000アップ、
魔の者基本全てを従える。例外もある。
《人間っぽいな、あいつ》……上位の人外の存在に与えられる称号。能力は人間っぽいけどベテラン冒険者並みの強さがあれば人間ではないと気付かれる程度の偽装。人間ではない生物の1000000人に1人くらいが持ってる。
なるほど、これの中から選べと....
って俺いつの間にか魔の頂点に立ってるぅぅぅ!?
や、やばいな。
確かに俺の座右の銘は『人生楽しく』だけど楽しい事になりすぎだろ俺の人生
ただ、蝿の王の必要なレベルでってやつが気になるな。
よし、蝿の王にしよう...ってどう変えるんだ?
取り敢えず色々叫んでみた。
「称号変更!」
「称号!運子より蝿の王に変更!」
「運子却下!」
「称号変更!蝿の王!」
……
………
…………
ん?何で体育座りしてんのかって?
見てりゃわかったでしょ?
「そもそも映像なんだから声に反応出来ないとどうやって変わるんだよ」
全く。
俺が文句をたれながら手を伸ばすとフォンという音が響く。
そして、俺の手はそのステータスを表記された実体のないはずの何かに乗る。
……あれ?これ触れるの?
え?でも映像みたいなもんじゃないの?これ
俺の脳内に直接映された文字とかじゃないの?
あれ?あ、そうなの?触れるのこれ。
あーなるほど。あー。
俺が誰もいない所で運子!とか叫んでたの意味なかったの?
こんな簡単な事だったの?
あ、へーそうなんだ。はー。はいはいはい、わかります。うんうん。
俺はそのまま震える手で蝿の王を選択する。
……………もうおうち帰りたい。
って、まあうじうじしててもしゃーないのですぐに立ち直ったよ。
いや、誰も見てなかったんだし。良いんだよ。
たまにある、何故か不意に思い出して猛烈に恥ずかしくなる黒歴史の一つくらいに考えよう。
ってか実際その通りだわ。黒歴史だわ。
で、蝿の王を選択してから、必要なレベルで蝿に変異させると書いてあったのにレベルは減っていないように見える。
何なんだ?
あ。
俺は思いっきり力を入れ、想像する。
「フンッッヌッ!」
すると背中から羽が生える。
あ、やっぱ。
必要なレベルって言うのはレベルが必要なんじゃなくて、自分が必要な程度で変異するって事なのか。
まぁ、羽があれば飛べるだろ。
飛ぶか。
色々試行錯誤して、羽を動かす方法は理解出来た。
肩甲骨を動かすというより、腕の方の筋肉を動かす感じ。
慣れてきたけど蝿ほど早く動かせんなぁ。慣れるしかないか。
……なら!
今度は一度羽をしまい、バカみたいにでかくして羽を出し直す。
デカけりゃひとまずは問題なく飛べるだろ。
今度は小刻みに動かすのではなく、力強く動かす。
「あがっ!?」
一回の仰ぎでこんな上空まで飛び上がったのか!?
く、雲が近い....
ちょ、ちょっと力弱めよう。
幸い、高くまで飛びすぎたせいで、力の調節を上手く出来るようになってもまだまだ空中だ。
「よし、これでひとまずは落ちないな。良かったぁ」
そのままやっと下を見続けていた顔を前に向ける。
「あら?」
そこには大量の人?.....型ではあるけど、牛のような顔をして、全身真っ黒けっけの羽が生えた細マッチョメーンが飛んでいた。
何だろう。あの人達、怖い
俺はここは関わらないようにしようと迂回を試みる。
よし、左に行こう。
俺は左に向かう。
……と、牛野郎どもも左に動く。
あぁ、こっち行きたいのか。
俺は右に向かう。
……と、牛野郎どもも右に動く。
……あ、あぁ。きっとやっぱり右に行きたかったのかな?
俺は左に向かう。と見せかけて右に戻り、全力で突っ切る。
だが、俺のフェイント虚しく牛どもは右に行く。
……あ。やべ。早く行きすぎてとまんねぇ。
「ちょ、おとまり下さい!」
「だが断る!!」
こいつらが喋れている事よりも下手に出ているのを見るや否や俺は強気にいく。本当は止まらないだけだけど。
俺はいく時はいく男だ!
「いや、まっ...ブヘッ!?」
あり。あんま痛くなかった。
あ、牛さん.....
何故先ほどまで牛野郎などと呼んでいたやつに、さん付けをしたかと言うと流石に罪悪感があったからだ。
俺がぶつかった牛さんは木っ端微塵に吹き飛んでいた....
周りの牛さん達は俺から離れる。
「あ、やっ。ごめん。そこまでするつもりはなかったんだよ」
「何処まででもダメですよ....」
「およ?」
先ほど俺が殺ってしまった牛さんの破片が空中なのに、水のようにうようよと集まり、くっつく。
木っ端微塵の状態から完全に再生するとは....牛さんやるな!
ってかこの数のこんなのに袋叩きにされたら多分勝てんぞ。
「まぁ、お話を聞く気にはなってくれましたか?」
「あ、はい」
「では、こちらへ」
俺はその牛さん達について行く。
うおっ!?何か禍々しいぞ!?
俺が連れて行かれた場所は先ほどと変わらず道端からマグマが噴き出したりする危険地帯のままだったのだが......
「ふ、不吉なオーラを放ったドアがあるんだけど....」
そう。この超熱帯地に突然禍々しいドアがあった。
いや、本当突然あるんだ。別に小屋とか、何かがあるわけでもなく、ドアだけがある。
「……聞いてないのですか?まぁ、その説明もしますので、一度お入りください」
そう言って牛さんはそのドアを開ける。
超怖いから入りたくない。けど、入らないと殺されるかも知れない。ってか1人じゃ生きていけない気がする。
ベルゼラブルいっきまーす!
語呂悪いな。
……この辺にドアに羽が突っかかって黒歴史増えたやついるらしいぞ?
「こ、ここは.....」
「ここは魔王城の奥の奥、大魔王城ヴェグドラです!.....あ、もう羽良いですよ」
俺は少し照れ気味に最初出した、胴体ほどの小さめサイズの羽を出す。
「それにしても....これは...」
俺は自分の中で思考を纏められないでいた。
まぁ、それも仕方ないだろう。
さっきのドアをくぐったらここは魔王城です。
とか言われたら混乱もするさ。
「では、ベルゼラブル様。こちらにお座り下さい」
「は、はぁ」
何処か気のない返事をしながら俺は言われた通り椅子に座る。
すると、周りの牛さん達が少しざわめく。
「おお。本当に大魔王様が....」
「世界樹の御言葉に間違えがあるわけないとは思っていたがなんとも...」
「しかし一体どうやって」
「魔王様が御招きなさったのか?」
「そんなわけないだろう!魔王様方の大魔王様への忠義は本物だ。そのくらい知っているだろう!」
うーん。興味深いことを言っているなぁ
牛さん達の言葉だけでの俺の判断はこうだ
世界樹という人?か魔物か何かが大魔王の誕生。もしくは死を知らせ、疑い半分に俺を呼びつけた。
そして俺から何かを理解したが、どうやったかわからないが、魔王という大魔王より格下の者が手引きをし、俺が殺した可能性しか殺すのは不可能だという事。ただ、魔王は絶対大魔王を裏切らないのでどうやったのか。という事だな
あれ?
俺殺人容疑えぇ....
大魔王殺害容疑えぇ....
こいつらに殺される可能性えぇ....
お、落ち着け俺!
確か俺の称号に大魔王があったではないか!
何故気付かなかったんだ。今は俺が大魔王というこ....と.....
そこまで考え、思い至る。
あれ?あの蝿大魔王だったんじゃね?
………………い、いやいやいや。ないないないない!
大魔王あんな弱いわけないって!
必死に自分を庇う俺に狙ったかの様に声が聞こえる。
「でも....大魔王様弱かったからなぁ.....」
「弱かったんかい!」
あ。思わずツッコんじまった。
「はい。大魔王様は凄く、それはもう弱かったです」
俺が粉砕させてしまった牛さんが喋ると周りの牛さん達が黙る。
リーダー格なのか?あの牛さん。
「弱かった。言うとやっぱりあの蝿の....?」
「どの蝿かわかりませんが、大魔王ベルゼブブ様です」
うん。覚えてない。
でも、ベルゼラブルと似てるし、多分あいつだろう。
「あのぅ...俺殺しちゃったんだけど。駄目だったかな?やっぱり」
「えぇ。いい事ではありませんでしたね。少しまだ悲しい気持ちもありますし」
悲しいのか。まぁ、ノリのいいおっさんだったしな
ですが、と牛さんが続ける。
「ですが、悪い事でもありません。そもそも、大魔王様だって死ぬときは死ぬのです。仕えるべき主人が変わったとしても、我々は貴方様の下僕として存在します」
……ん?
やっぱり俺が大魔王になったっぽいな。
うぇぇ......やっべぇぇ。
ど、どうしよう。
こうなったら...いや、どうなっても乗り切るしかないんだ。
やってやる!俺の中二病黒歴史を増やしてやるわボケェ!
「そうか。そうと聞けば俺も腹をくくるしかないだろう」
俺が魔王覇気を出す。
と、同時に2、3人が唾を飲む。
「では、これより俺がこの世界の王になろう」
1話で吸血の能力を書いてから、それ蚊やーん!
って焦って吸血を消し、調べたら刺し蝿という吸血蝿がいたからやっぱり付け足したため、なんか1話目からめっちゃ何回も見直して編集してるみたいになってしまった(笑)