48話 暗殺ギルドハーメルン支部拠点制圧作戦1 屋上強襲戦
気が付けばもう2月です新年って感じがしないです不思議です。
↓そして新作書きました、更新はGRB優先になるので更新は相当遅いと思いますがこちらもよかったらどうぞ。
(勇者、魔王城に君臨す)http://ncode.syosetu.com/n8656dt/
先に落ちていくロータスの背中を見てふと思う。
この叫び声敵に気づかれるんじゃね?
奇襲の意味なくね?
そう思った瞬間には【自動迎撃】が発動していた。
屋上の数か所から発砲炎が見て取れる。
幸い屋上には4人しか居なかったようで同時に飛んでくる弾丸はさほど多くない。
こちらに向かってくる弾丸を体を捻りながら【絶影】を横方向に発動させて躱す。
「ほぁああああああああああああああ!!」
撃たれたことに気付いたロータスが更に叫び声を上げながら落ちていくが流石にこの状況では助ける余裕はない。
まぁ敵にバレたのは十中八九ロータスのせいだし自分で何とかしてもらおう。
さてとにかく屋上の敵を倒してしまおう。
それにしてもこの状況は余りよくない、僕の装備は完全な近接特化だからこの距離では有効な攻撃手段はない。
ショットガンはあるが空中で射撃できるほど扱いに慣れてもいない、なら速度を上げて近づくべきだろう。
【絶影】を真下に向けて落下する、弾丸を避ける難易度も上がるが何とかなるだろう、もし当たっても銀の弾丸でなければ数発程度あたっても問題ない。
弾丸をギリギリで躱し更に距離を詰める。
もっと速度が欲しいな……。
目の前には先に落下していたはずのロータス、バグなのか仕様なのか【絶影】は空気抵抗が計算されていないようなので追いついたのだろう。
ふとロータスを見てさらに速度を上げる方法を思いつきロータスに手を伸ばす。
ロータスの手を掴むと僕は体を捻ってロータスを巻き込んで回転する。
一瞬の浮遊感にロータスから安堵の息が漏れる。
そして回転の勢いのまま僕はロータスを上空に放り投げる。
「馬鹿ぁああああああああああ」
何か叫び声が聞こえた気がするけど気のせいだろう。
ロータスを投げた反動で更に落下速度を上げ高速で敵に近づく。
敵の頭上数メートルまで近づいたところでショットガンを構える。
この距離なら確実に中てられる。
水平二連の二つあるトリガーを一気に引き絞る。
二つの銃口から発射された散弾は敵の頭を吹き飛ばす。
訓練ではわからなかったがショットガンは想像以上の威力で思わず笑ってしまいそうなほどだ。
【リベンジスタンス】の効果による上乗せも多少あるだろうが何にせよこれほど頼もしい武器だったとは。
【絶影】を上向きに発動させ倒れていく頭の無くなった敵の体を蹴りつけることで再び空中へ。
シェルポーチからショットシェルを2つ取り出しつつショットガンの排莢を行い空いた薬室にショットシェルを装填する。
入れ替わりに落ちてくるロータスの手を掴んでさっきと同じように回転してロータスの落下速度を緩め、ついでに僕は進行方向を真横に変えてから手を放す。
【絶影】も一瞬だけ真横に発動させてから解除して斜めに落ちていく。
その先には敵が一人、慌ててこちらに銃を向けようとしているが遅い。
ライフル銃を左手で殴り飛ばし相手の頭を右手でつかみ落下の勢いを利用して地面に叩き付ける。
どうやらまだ生きていたようでこちらに向かって手を伸ばそうとしてきたので右手でもう一度地面に頭を叩き付ける。
よし、死んだな。
次の敵は……と体を起こした瞬間に銃声が鳴り響く。
慌てて身を隠そうとするがその必要はなかったようだ。
銃声の響いた場所には右手にクロスボウ、左手に拳銃を構えたロータスが立っていた。
それぞれの腕の先には崩れ落ちていく敵の姿、空中での騒ぎようが嘘だったかの様な活躍ぶりだった。




